menu

97 views

遺伝子組み換え植物が逃げた?何がいけないのでしょうか

この記事の所要時間: 340

2016年5月9日、奈良先端科学技術大学院大学が明らかにしました。
研究用に育てていた遺伝子組み換え植物が流出していた!
既にすべてを回収したそうですが、何が問題なのでしょうか。

スポンサーリンク

遺伝子組み換えとは

遺伝子を組み換えるとは、どういうことなのでしょうか。
これまで人類は、家畜や栽培植物に関して、
人為的に交配や交雑を繰り返すことにより、
自分たちにとって利益になる品種を生み出してきました。
これも大きくいえば、遺伝子組み換えのひとつです。
とはいえこれでは時間がかかりすぎます。
そこで2000年以降、遺伝子の情報が明らかになったので、
必要な部分を直接変えればよいのでは?
技術的にも可能になったため、
多くの研究者、種苗会社、農薬関連企業などが
実際に遺伝子の組み換えを行っています。
既に製品化されたものとして、遺伝子組み換え大豆、
また特定の除草剤に耐性を持つトウモロコシなどがあります。
中でも研究用としては、今回流出した?
アブラナ科のシロイヌナズナが汎用されています。

何が問題になるのか

遺伝子組み換えをしたシロイヌナズナが施設外に流出しました。
とはいえいったい何が問題なのでしょうか。

1.自然生態系を狂わせる可能性がある

遺伝子組み換え生物、それも研究途上にあるものが流出すると、
自然生態系を狂わせる可能性があります。
自然は、微妙なバランスの上に築かれています。
そこに新しい未知の生物種が導入されると、
食う食われる関係である生態ピラミッドが壊れてしまいます。
例えば今回流出した植物が、遺伝子組み換えにより
何らかの毒性分を作り出すようになった?
逆に特定の昆虫に対する精力増強成分を作り出した?
これまで野生のシロイヌナズナを利用してきた生き物にとって、
またその生き物を利用してきた生き物にとって、
どうなるかわかりません。
突然モンスターが出現するかもしれません。
実際に、遺伝子組み換え植物の花粉を食べた蝶が死んだ?
そんな話があります。
だからこそ、遺伝子組み換え食品を拒む人たちがいます。
そういう人たちは、今回のことを苦々しく思っているでしょう。

スポンサーリンク

2.どのような影響があるかわからない

そもそもどのような影響があるかもわかっていません。
どんな遺伝子組み換えをした個体が逃げたのか?
公表はされていません。
もちろん事実を公表すれば、余計な不安を煽るかもしれません。
研究上の秘匿義務もあるでしょう。
なお大学側の説明では、
「環境や人体への影響はない」
言い切っているようです。
まあ言い切らないと逆に問題となるかもしれませんが、
本当に影響はないのでしょうか。
実際に蝶が死ぬかもしれません。
死んでいても、わからないのでしょうね。

3.管理体制がいい加減なのでは

大学側の話では、
実験していた温室の外、半径20メートル以内に限られており、
学校の敷地外では見つかっていないようです。
そもそもシロイヌナズナは、種子を遠くまで散布できません。
だから拡散する可能性はないと説明しているようです。
とはいえそういう過信こそが、今回のような事態を招いたのでしょう。
つまり管理体制がいい加減になっているのかもしれません。
実際に、流出した原因として、
研究者に付着して施設外へ出た可能性が高いようです。
ならばそのまま電車や車に乗ってしまえば?
どこでも行ってしまいますね。
外来生物の怖い点は、ここにあります。
船や飛行機に乗って、微生物、昆虫、種子は移動しています。
昨今は科学者の油断が多いような気がします。
本当にすべてを回収できているのか。
自衛隊が銃弾の薬莢1つ1つを回収するように、
人海戦術で探し出すべきでしょうね。

再考!自然とは何か

何度も思うことですが、自然とは?何でしょうか。
人間が手を加えたなら、すべて人工なのでしょうか。
であれば農村の風景は、自然ではありませんね。
人工林での森林浴は、テーマパークでしょうか?
抗生物質が効かなくなった薬剤耐性菌は、
無意識的な遺伝子組み換えになりそうです。
研究者は猛省すべきでしょうが、
もう少しすべての人が冷静になるべきでしょうね。
自然を自然に受け入れるべきです。

スポンサーリンク
The following two tabs change content below.
たくと
たくと
生まれつき無関心な子供はいない! そう信じ、学習塾や講習会などで、 科学を楽しく解説しようと日々奮闘しています。 半世紀生きていますが、 気持ちは、今でも夢見る少年です。

b452fe9cfddb900181bd12f23f1ada24_s.jpgこれからは地震保険で一本勝負も・・・!!

36b1244fcfabf4a22416703ab3db482d_s文科省が「ゆとり教育」と決別?家庭でやるべき3つのこと

関連記事

  1. genri.jpg

    雷の原理とは

    雷はなぜ起こるかそれは、溜まった静電気が放電するというとっても単純な原理です。雷ができるまで…

  2. 8504092142ba1b246adfdafd32115462_s

    火星に向けた有人宇宙船をスペースX社が始めるようです

    これからの宇宙開発は民間企業が中心です。ロケットの打ち上げも、民間が頑張ります。日本で言えば…

  3. pixta_17429227_M-e1460088527294.jpg

    量子科学技術研究開発機構が発足!期待される3つの技術

    気づいていない人も多いでしょうが、2016年4月3日に、放射線医療総合研究所と日本原子力研究開発…

  4. d8759a5b2d2af7a9b5c6adb45c82e378_s

    海上保安庁が海底の歪みを発見した?地震の確率は変わるのか

    2016年5月24日、イギリスの科学雑誌ネイチャーの電子版に、海上保安庁がまとめたデータが掲載さ…

  5. imasia_14908570_M.jpg

    運転中は地震に気付かない?

    車を運転中は元々揺れているので小さな地震程度では気付きません。類似した乗り物であっても電車は本部…

  6. c51e2c031dacc9a7368d926f0bf5f220_s.jpg

    大型連休中にあった宇宙や星に関する5つのトピック

    大型連休はどこへ行ったでしょうか。最近は体験型の博物館なども増えています。もちろん何の予定も…

  7. pixta_19941511_M.jpg

    DNAや遺伝子をどこまで信じるべきなのでしょうか

    先日、我が家のポストにチラシが入っていました。「遺伝子検査、身近になりました。今なら40%OFF…

  8. diamond

    地球上で一番硬い鉱物ダイヤモンドの作り方

    世界で一番美しい宝石は何でしょうか。個人的な好き嫌いはありますが、ダイヤモンドかもしれません。…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. fb_w
  2. hatumode03
  3. iryou1208
  4. datascientist
  5. izonsyou
PAGE TOP