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インドに息づくカースト制

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ここ数年で、インドの殺人事件や、レイプ事件が日本でも大きく報道されるようになりました。
しかし、これらの事件は、最近になって増加しているものではなく、今までずっと続いてきたものが、最近やっと注目されるようになってきた為です。
最近のインドの事件に大きく関係しているのが、ヒンドゥー教カースト制と、イスラム教との対立です。

1.カースト制とは?

まず、ヒンドゥー教のカースト制とは、インド独自の社会的身分制度の事です。
カーストの中でも、最高位である司祭階級バラモン、貴族階級クシャトリヤ、市民階級バイシャ、労働者階級シュードラ、不可触民ダリットに大きく分けられ、細かい区分けは3000ほどの階級に分かれています。
カースト制は、生まれた家庭の階級によって決まるもので、インドでは不可触民ダリットは、前世に悪い行いをした為とても汚く、ダリットに触るのも、見るのも、声を聞くのもいけないとされており、ダリットは、上級のカーストが使う井戸の使用も禁止されています。
ダリットの家庭に生まれると、生まれた時から差別される為、学校に行くのも難しく、さらに良い仕事に就くのが難しくなります。
また、近年注目されているインドの事件では、ダリットの女性がレイプ被害にあっても警察が取り合わない、復讐としてダリットの家を放火する、さらに階級が下の女の子にラブレターを書いた15歳の少年が、同級生にリンチされた挙げ句、虐殺される事件などが後を絶ちません。
違う階級のカーストの相手と駆け落ちした兄弟の罪を、その姉妹が性的暴行を受ける事で支払うなど、村の長老が性的暴力を社会的な報復として使う事がとても多く、小さな村社会では、警察が介入できないケースも多いと言われています。
ちなみに、インドでは見合い婚の割合が多く、結婚した場合には、嫁の側が持参金を提供しないといけません。
この持参金は、婿の職業によって相場が決められており、嫁の家族に大きな経済的な負担を強いるだけでなく、希望した分の持参金を用意できない場合には、嫁を事故に見せかけて殺害するという事件も、推定される数だけで毎年6000件を超えるそうです。
実際に、インドでは、隣国ネパールから出稼ぎに来る、低級のカーストに酷い仕打ちをするのも日常的にありますし、インド建国の父であるガンディーですら、カースト制の廃止には反対だったと言われています。

2.唯一の解決法は改宗する事?

そのような低級カースト差別が日常的にあるインドでは、近年低階級ヒンドゥー教徒がイスラム教徒に改宗するケースも増えて来ています。
カースト制そのものもヒンドゥー教徒のもので、他教徒の場合には差別をするにも値しないという考えになるため、カースト制からは解放されますが、低階級で養った学力などの面で良い仕事に就くのが難しいという現状もあるといえるでしょう。
また、カースト制では、就ける職業まで細かに定められていますが、近年でインドが急成長しているIT関係の仕事は、新しい職種でカーストが定められていないため、どんな階級の人でも就ける仕事として位置づけられているそうです。
ちなみに、インド国内でも、一部のイスラム教過激派のグループがテロ活動をしており、人が多く集まる場所を狙ったテロ行為は、イスラム教とヒンドゥー教の対立を悪化させています。
インドは、世界でも2番目の人口を有する巨大な国家なので、多数の宗教が混在していますが、ヒンドゥー教のカースト制や、イスラム教徒との対立が、治安保持や政治の大きな課題になっていると言えるでしょう。

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TAKADA
TAKADA
南米・アルゼンチン在住。ウェブライター、日本語教師。 19歳の時から、世界一周旅行を始め、アジア、中東、ヨーロッパを周り、その先に行き着いた南米で生活を始める。 南米では、ブラジル、チリ、ペルー、ボリビア、ウルグアイなどを周遊し、その後、ボリビア、チリでの長期滞在を経て、2009年からは、アルゼンチンに移住。 現地で英語、スペイン語を使いながら日本語教師、日本語アシスタントの仕事をしている。

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