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粒子線治療の一部が4月から保険適用になります

この記事の所要時間: 339

2016年4月から健康保険に関する診療報酬が改定されました。
この機会に、新たな治療法が保険適用になっています。
中でも注目されるのは粒子線治療です。
小児がんでも使えるようになりました。
とはいえどんな方法なのでしょうか。

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がん治療の現状は

日本人の2人に1人はがんに罹る!数字のトリック?
とはいえ理由はどうであれ、誰もががんになるリスクはあります。
そこで治療法はどうなっているのでしょうか。
現在は、早期発見であれば、ほぼ治る時代になっています。
具体的な治療法には何があるのでしょうか。
例えばわかりやすいのは外科手術ですね。
しかし取れないものはどうするか。
抗がん剤などの薬物療法化学療法とも呼ばれます。
また放射線療法造血幹細胞移植
最近は免疫療法なども注目されています。

放射線療法とは

原発事故以降、放射線という言葉に敏感な人が増えたようです。
とはいえ放射線療法は、これまでもがん治療におけるスタンダードでした。
つまり細かい粒子である放射線をがん細胞にぶつけて死滅させます。
もちろん正常細胞に当たれば?これがいわゆる副作用の原因です。
なおX線も放射線のひとつです。
簡単でありコストも安いですが、副作用も多いようです。
また強度変調放射線治療IMRTと呼ばれる方法もあります。
こちらはピンポイントで狙い打ちできますが、
臓器を特定する技術が不可欠です。
一方で粒子線治療?先進医療として用いられていましたが、
保険が利かないので全額自己負担になり治療費が高い!
その一部が変わったみたいです。

粒子線治療には2種類ある

粒子線治療には2種類あります。

ひとつは陽子線を使ったものです。
今回小児がんが保険適用になりました。
メリットは、がん細胞を狙い撃ちできる点です。
そのため副作用のリスクが軽減されます。

もうひとつは重粒子線を使ったものです。
今回軟骨部腫瘍が保険適用になりました。
メリットは、陽子線が効きにくい場合でも適用できることです。

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具体的な原理は

粒子線治療とは、具体的にどうするのでしょうか。
陽子線は水素の原子核、重粒子線は炭素の原子核を使います。
それを加速してがん細胞へ向けて照射するのです。

なお原子核とは?
原子の大きさは、おおよそ1センチの1億分の1です。
さらにその中心にある原子核は、原子全体の1万分の1です。
想像を絶するようなサイズです。
そうした微細な物質、すなわち粒子を
小さいが故に、ピンポイントで当てることができるのです。

粒子線のデメリットは

もちろん粒子線治療にも大きなデメリットがあります。
つまり原子核を加速させるために巨大な装置を必要とすることです。
建設には建物を含めて100億円以上かかるようです。
したがって治療できる施設は限られます。

現在国内には14カ所あるようです。
今回の保険適用によって、新設が進むと期待されています。
治療のチャンスが増えれば、受ける患者さんも増える!
研究も進展するのでコストが下がる!
相乗的にことが運べばデメリットも解消されそうです。
すると技術者が不足する?課題は尽きないようです。

それでも限定的な治療になる

粒子線治療は、注目されています。
とはいえすべてに適用できるわけではありません。
また従来のX線治療であっても、十分効果はあります。
急速に粒子線治療が広がる?それはないでしょう。
あくまでもひとつの選択肢です。
当分は限定的な治療にとどまると考えられています。
それでも選択の余地が広がることは、
患者さんにとって安心感につながるはずです。

がんは予防が大切です

遺伝的体質や小児がんなどは仕方ないのでしょう。
しかしがんは予防できます。
がんの遺伝子があったとしても、
生活習慣如何によって発症を抑えることは可能です。
つまり予防に努めるべきなのでしょう。
もちろん意識しすぎてストレスを溜めては意味がありません。
それでも適度な運動をしたり食事に気をつける。
定期健康診断により早期発見に努める!
これだけでも多くの命は救えます。
ついでに正しい知識も身につけましょう。
あやしい治療法に惑わされてはいけません。

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たくと
たくと
著者サイトたくとすく~る
生まれつき無関心な子供はいない! そう信じ、学習塾や講習会などで、 科学を楽しく解説しようと日々奮闘しています。 半世紀生きていますが、 気持ちは、今でも夢見る少年です。

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