menu

103 views

冷やし中華の謎(第4弾)冷やし中華と冷麺は本当に同じか?

スポンサーリンク
この記事の所要時間: 717

今日は、
1.近畿では5割以上の人が「冷麺」と呼ぶ冷やし中華の謎!(第1弾)
2.冷やし中華の謎(第2弾)元祖冷やし中華の誕生!
3.冷やし中華の謎(第3弾)涼拌麺と冷やし中華は同じなのか?
に続く冷やし中華の謎(第4弾)!ならば、冷やし中華と冷麺は同じものなのかという問題に取り組んでみましょう。

読みたい項目からどうぞ

冷やし中華と冷麺は同じ?

思い起こせば今回、冷やし中華の謎を調べるようになったきっかけが、近畿地方を中心に、西日本の一部の地域では、『冷やし中華を冷麺と呼ぶ!!』という現状があったからでした。
即ち、少なくとも、彼らの中では、冷やし中華と冷麺は同じものなのです。しかし、現実はどうなのでしょうか?

冷やし中華と冷麺は違う!

そもそも「冷麺」というのは、韓国料理です。それに対し、冷やし中華は「日本料理」であるという事が、これまでの調査で明らかになっています。つまりは、この時点で、冷麺と冷やし中華は異なるものであるという事を悟るべきなのです。ではでは、どの辺りが違うのかを、具体的に見て行く事にしましょう。

冷やし中華と冷麺の違い1.麺が違う!

冷やし中華は、その名の通り、小麦粉にかんすいと呼ばれる塩分を含んだ水を混ぜて作る中華麺を使用します。しかし、冷麺は、そば粉ともやしの元となる緑豆をすりつぶした緑豆粉から作る太くて黒っぽい麺、もしくは、ジャガイモとトウモロコシをすりつぶした粉で作る細くて白っぽい麺を使用します。しかも、いずれも、この麺自体が「冷麺」と呼ばれるもので、食べ方には拘りません。例え熱々で出て来ても「冷麺」なのです。

冷やし中華と冷麺の違い2.食べ方が違う

とは言っても、流石に冷麺は、本場韓国でも冷たい麺料理です。けれど、韓流の食べ方としては2通り、麺の上に具材をトッピングし、たっぷりのスープを掛けて出される汁そば型の「ムルレンミョン」と、たれを絡めた麺の上に具材を載せて出される汁なしそば型の「ビビンネンミョン」とがあります。
恐らく、日本の焼き肉屋さんや韓国料理の店で出されるのは、後者が大多数で、確かに、冷やし中華に類似する事は否めません。一方、前者の方は、日本で言う冷やしラーメンのような食べ方ですね。けれど、韓国では、どちらも「冷麺」なのです。

これが韓国冷麺

日本食である冷やし中華や冷やしラーメンは、万人向けメニューであって、子供からお年寄りまで、誰でもが比較的美味しく食べられます。けれど、韓国料理の冷麺となると、いささか注意が必要です。汁があってもなくても、やはりキムチが使われ、辛口料理である事は否めません。そして、麺も必ずしも容易に噛みきれるとは限っていないのです。

辛さにご用心!

特に、日本人が冷やし中華と混同しやすい汁なしの「ビンネンミョン」は、トッピングも肉類にゆで卵、それに細切りのキュウリと、やっぱりどことなく関西人なら特に、あっさり『おお、冷麺!』と言いそうなものです。そして、脇のキムチさえ除ければ、小さい子供でも美味しく頂けるように見えます。
しかし、酢と砂糖にごま油がベースのたれ「ヤンニョム」には、唐辛子味噌と呼ばれるコチジャンがたっぷり使用されていて、おまけに、すでにこのたれに絡めた麺が主役なのです。つまり、独特の辛さは避けようがないという事で、穏やかな舌をお持ちの方は、十分気を付けられる事をお勧めします。

辛い物が苦手な方向きの韓国冷麺はこちら!!

ならば、汁ありの「ムルレンミョン」はどうかと見てみると、いかにも辛そうなスープの色はしていません。それどころか、ほぼ透明に近い実に綺麗なあっさり派のスープです。実際、こちらで使用されるスープは「ユッス」と呼ばれるもので、鶏肉や牛肉から取ったスープにトンチミの汁を加えたもの!基本的にはコチジャンは使用しないと言いますから、一先ず安心です。
因みに、トンチミというのは、大根の水キムチの事で、私たち日本人になじみ深いキムチのように辛さを売りにした漬け物ではありません。むしろ、砂糖やすり下ろした果実で漬け込む事も多く、だからこそ、その漬け汁を混ぜても、ユッスが濁る事はないのです。
ですので、先の汁なしより、この汁あり冷麺の方が、トッピングのキムチさえ除ければ、辛い物が苦手な方でも食べられるでしょう。

スポンサーリンク

麺の硬さにご用心!

ところが、一難去ってまた一難で、主役の麺にも気を付ける必要が出て来ます。というのも、先述の通り、冷麺にはジャガイモやトウモロコシの粉から作られる麺と、そば粉から作られるものとがあって、店によって、どちらを使っているかが分からないからです。
そこで、冷やし中華のイメージをついつい求めてしまう日本人としては、スリムで色白の前者の方がぱっと見、取っつきやすいかも知れません。しかし、それが大きな落とし穴だったりもするので要注意!何しろ、こちらはデンプン質がたっぷりで、芯の強いコシを持っています。そのため、相当にもちもちしていて、噛み切るのが結構大変だったりもするのです。そう言えば、どこかの焼き肉屋で食べた冷麺、やたらめったら硬かったなぁと思い出された方も多い事でしょう。
その点、そば粉から作られる麺は、太くて黒っぽいその見た目とは裏腹に、実に柔らかく、容易に噛み切れます。なので、歯や歯茎に自信のない方は、メニューの写真やサンプルを見て、麺の色が黒ければオーダーするようにされると安心かも知れませんね。

韓国冷麺は冬の味覚だった!

さてさて、そんなこんなの冷麺には、更なる驚きの事実があります。それは、なんと冷麺は、夏の味覚ではなく、冬の味覚であるという事です。

冷麺は北朝鮮出身だった!

冷麺は元々、今の北朝鮮の首都「平壌(ピョンヤン)」で誕生しました。そう、貧しく、気象条件や土壌環境の悪い国だったからこそ、小麦粉ではなく、そば粉やジャガイモなどを主原料にした麺が生まれたのです。しかも、今でももっぱら平壌では、黒い太麺が主流!それに対し、日本海側に面した北朝鮮の海の玄関口の一つである「咸興市(ハムンシ)」では、農産物の集散地であるところから、ジャガイモやトウモロコシなども抱負に入手出来たため、これらの粉末を使った白い細麺の冷麺が発達して行きました。こうして両市は、やがて冷麺二大都市となったのです。
その後、朝鮮戦争により、北朝鮮から多くの人が韓国に渡った際、2つの冷麺も共に国境を越え、今のような韓流メニューの一つに仲間入りしました。そう、韓国料理としての冷麺は、第1回の記事でご紹介した京都の冷麺と同じ頃に産声を上げたのです。それを思うと、当時冷やし中華に冷麺という呼称を付けたのは、決して誤解でも、混同でも、パクリでもなかったのであります。

寒い時季に暑い部屋で冷たい冷麺

とは言え、豚肉とキムチを和えたトッピングが自慢の元祖冷麺は、生まれ故郷の北朝鮮においては、中々のごちそう!一般庶民が容易に味わえるものではありませんでした。
その一方で、富裕層宅には、古くからオンドル設備があったのはいいものの、昔のオンドルは今のように優秀ではなく、微妙な温度調整が不可能だったのです。そのため、寒さをしのぐには、少々暑めを我慢するしかなく、冬のさなか、そんな暖かすぎる部屋で冷たい冷麺を頂くというのが一つの習慣になっていたものと見られます。
事実、朝鮮古来の文化を記した歴史書「東国歳時記(とうごくさいじき)」には、大根キムチや白菜キムチと豚肉を和えたものをそば麺の上に載せた冬の味覚があった事が記されています。しかも、それが1849年の資料なのですから、少なくとも、北朝鮮における冷麺は、韓国上陸の100年も前から存在していたのです。

冷やし中華の謎、総まとめ

今回分かった事をまとめると、
・冷やし中華は日本料理
・涼拌麺は中国料理
・冷麺は韓国料理

という事になります。そして、それを裏付けるように、中国には本場の涼拌麺とは別に、日本式冷やし中華と韓国式冷麺が、韓国には本場の冷麺とは別に、何故か中国式冷麺として日本の冷やし中華が存在しています。
因みに、日本においては、今では全国的に名を馳せた岩手名物「盛岡冷麺」があります。これは咸興市出身の在日朝鮮人1世:青木輝人さんこと、楊龍哲(ヤン・ヨンチョル)氏が、故郷の思い出の味を頼りに、日本人の舌に合うように平壌風冷麺を改良したものです。またこの他に、日本では、大分県の「別府冷麺」も有名なご当地麺の一つです。
こうした全国各地の人気冷麺や個性的な食べ方は、またの機会に調査するとして、冷やし中華・涼拌麺・冷麺の3つの冷たいアジアン麺料理を全て容易に頂けるのは日本だけ!ということになります。この特権を大いに生かし、この夏は是非、あれこれ食べ比べてみたいものですね。

スポンサーリンク
The following two tabs change content below.
yamamoto
yamamoto
著者取材ブログ当サイト記事
おしゃべり大好き!お節介大好き!!の典型的関西人おばちゃんです。 趣味で京都の観光ボランティアガイドをしています! 言いたい事はズケズケ言うけど、結構面白かったり、時々ホロリとさせたりもしまっせ~( `pq´)ゥシシ 地元関西地区の食や趣味嗜好的な情報を中心に、自分の最大の課題であるダイエットの情報なんぞも、バンバン発信していきますので、よろしゅうおたのもうします(*^_^*)

個人の健康診断結果はプライバシーではなく国の財産です

テスラの自動運転での事故死とその報道は何を意味しているのかを考えてみる

関連記事

  1. バレーボール日本男子惨敗…オリンピック不参加決定の影で囁かれてい…

    6月2日、リオデジャネイロオリンピック出場権を賭けた一戦で日本男子バレーボールチームはオーストラリア…

  2. 結局は解散…SMAP解散報道に見られる「ミスリード」

    8月14日の深夜、オリンピック以上の話題が日本列島を震撼させました。何せオリンピックの最中に字幕スー…

  3. 明日大切なプレゼンなのに喉が痛い!5つの即効的な解決法とは

    明日大切なプレゼンなのに喉が痛くなってきた!困りましたね。どうすればよいのでしょうか。仕事を…

  4. 2017年の気になるおせち 老舗百貨店の1万円代おせち おすすめ…

    2017年の幕開けを飾るおせち料理!その予算は、前回の2017年の気になるおせち事情で明らかになった…

  5. 1997年に流行したものは?

    1997年(平成9年)に流行したものは?たまごっち発売は前年で、当初はそこまで売れていなかっ…

  6. 不倫のまとめ

    不倫とはドラマなどでも馴染みの深い「不倫」。意外と身近に感じている人も多く、相談の多いキーワ…

  7. AKB48、第8回選抜総選挙結果発表!

    6月18日、AKB48の第8回選抜総選挙が行われました。1位~80位までの順位が出揃いました…

  8. いつまで続く!?何を言っても嫌がる子ども【イヤイヤ期】への簡単対処法

    いつまで続く!?何を言っても嫌がる子ども【イヤイヤ期】への簡単対…

    2歳前後から始まる何でも「イヤ!」と言う子どもの【イヤイヤ期】。初めての母親にとっては、いっ…

最近の記事

  1. SOSサイン!?「ママ嫌い!」という子どもの本当の想いと最善の対処法

amazon

PAGE TOP