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【海外旅行記】全便欠航!行く手を阻むチリ大噴火の旅

この記事の所要時間: 331

たくさん飛行機に乗る機会があれば、それだけ飛行機旅の珍事件も増えるのである。

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飛行機と言うのは、組合のストだけでなく、自然や天候によって、フライトの変更キャンセルが非常に多い乗り物だ。
無事に出発地を飛び立っても、霧が出ていたら出発地へ引き返す事もあるし、大雪や強風でも、遅延やキャンセルの原因になりうる。

また、自然が原因のフライト変更の場合には、その時になってみないと、飛行機が飛ぶのか、飛ばないのか誰にも分からないため、乗客は自然の気分に振り回されるのが常だ。

アメリカのサンフランシスコに滞在していた私に、アメリカ人の友人が、「チリで噴火があったみたいだけど、君のフライトは飛ぶのかな?」と親切に教えてくれたのは、フライトの3日前だった。

その時予定していたフライトは、サンフランシスコから、ペルーのリマを経由して、アルゼンチンのブエノスアイレスへ到着する、というもので、チリで噴火となると、やはり少し影響は受けるかもしれないと思った。

とはいえ、南米大陸は大きいので、チリとアルゼンチンは隣り合っていると言っても、チリの首都・サンティアゴからアルゼンチンの首都・ブエノスアイレスまでは1400キロも離れているし、と、私は内心甘く見てたのだ。

1.「全便、欠航…!?」

念のため、航空会社のサイトを見てみると、チリでの噴火があった日から、南米を結ぶ全ての便が欠航になっていたので困ってしまった。

というのも、航空会社は組合のストなど、会社事情でフライトが欠航になる場合には、フライトの変更だけでなく、次のフライトに乗るまでのホテル、食事などの滞在費を負担する事になっている。

ただ、自然による欠航は、航空会社の事情によるものではないので、フライトは変更が出来ても、滞在費は乗客本人が負担する事になるのだ。
サンフランシスコは、非常に物価が高く、いつかも分からないフライトをここで待ち続けるのは、かなり厳しいものがあった。

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毎日、ほぼ毎時間、航空会社のサイトをチェックするも、全ての便で欠航が続いているため、問い合わせた結果、やはり当日に空港に行ってみるしかない!という事になったのだ。

2.「ここに、サインを。」

サンフランシスコの空港のチェックインカウンターの職員は、「サンフランシスコ-リマ間のフライトは、噴火の影響を受けていないため問題なく飛びます」と断言した。

「た、だ…リマ-ブエノスアイレス間のフライトは、今の所、全便欠航しているため、飛ばない可能性もありますし、滞在費などを航空会社は負担しません。それでもいいなら、ここにサインを。」と、硬い表情のまま、私に承諾書を差し出してくるのだった。

ペルー、リマの空港で見知らぬ南米人に囲まれながら眠っている自分を、一瞬想像してゾッとしたものの、サンフランシスコで戻るあてもないので、サインする事にした。

飛行機がリマに近づき、私のように乗り換えを控えた乗客達が、次のフライトについて客室乗務員に詰めよって聞いてみたものの、「空港に着いてみないと分からない」の一点張り。

私達は、この先に待っているはずの空港での不安な夜を想像していたからか、飛行機が降下していたからか、フッと意識が遠のくような感覚を感じていたのだった。

3.嬉しさ半分、不安半分

飛行機から飛び出すように降りて来た乗客達は、自分達を待っているはずの搭乗ゲートを急ぎ足で探し、私が航空会社の職員に搭乗券を見せると「8番ゲートね」とあっさり言われた。

え、飛ぶの?!」と聞いても、またぶっきらぼうに「8番ゲート」と答えるだけだったので、私達は走ってそこへ向かったのだった。

なんと、全欠航だった飛行機が、私の便から飛ぶらしい。
心から飛んでくれと祈っていたので嬉しい反面、「なんか、実験台みたいで嫌だな…」と、不安は拭いきれないまま飛行機は離陸し、私達を無事にブエノスアイレスまで送り届けたのだった。

今まで、飛行機に乗る時には、何かとトラブルがあったものの、奇遇にも山の噴火まで重なってしまったので、次はどんなトラブルが待っているのか…内心少しだけ楽しみである。

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TAKADA
TAKADA
南米・アルゼンチン在住。ウェブライター、日本語教師。 19歳の時から、世界一周旅行を始め、アジア、中東、ヨーロッパを周り、その先に行き着いた南米で生活を始める。 南米では、ブラジル、チリ、ペルー、ボリビア、ウルグアイなどを周遊し、その後、ボリビア、チリでの長期滞在を経て、2009年からは、アルゼンチンに移住。 現地で英語、スペイン語を使いながら日本語教師、日本語アシスタントの仕事をしている。

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