menu

217 views

夢の燃料?アンモニアは再び救世主となれるのか

この記事の所要時間: 336

アンモニアに対するイメージは何でしょうか。
おしっこの臭い?虫刺されの薬!
化学肥料として使われ重宝されてきましたが、
今度は夢の燃料になる?救世主になれるのか。
単純な物質ではありますが、可能性は無限です。

スポンサーリンク

アンモニアとは

アンモニアは、小学校の理科でも登場するお馴染みの物質です。
常温では無色の気体です。しかし強烈な臭いがあります。
水に溶けやすく、水溶液はアンモニア水になります。
アンモニウムイオンを生成し、電気を通す電解質です。
一方で水温を上げると、直ぐに蒸発してしまいます。
そういう意味では扱いが難しい物質でもあります。
弱いアルカリ性を示し、赤色リトマス紙を青色に変えます。

アンモニアの作り方

アンモニアの合成方法は約100年の歴史があります。
高校の化学で習いますが、ハーバー・ボッシュ法です。
窒素と水素を400~600℃、200~350気圧で加工します。
触媒には四酸化三鉄を利用します。

1913年に技術が確立しました。
これによって後述するように農業分野に貢献できました。
一方でアンモニアは爆薬の原料になります。
これが理由で第一次世界大戦が勃発した?
きな臭い話もありますが、
様々な面において人類の進歩に貢献しています。

農業に革命をもたらしました

アンモニアが人工的に作られることによって、
農業に革命がもたらされました。

つまり農作物の収量を上げるには窒素が必要でした。
それまでは南米チリなどで採掘される硝酸ナトリウムなどの鉱物
もしくは人を含めた糞尿を利用するしかありませんでした。
しかしアンモニアが合成できれば、
尿素などの窒素肥料を作ることができるようになります。
日本もそのおかげで硫酸アンモニウム(硫安)を作り、
戦後の農業を飛躍的に発展させることができたのです。

燃料にも革命をもたらせるか

今では当たり前になったアンモニアですが、
燃料分野で貢献してもらおうとする研究が行われています。

スポンサーリンク

1.かつても研究がありました

誰でも考えることは同じです。
アンモニアの合成が可能になると、燃料に利用しよう!
1930年代のヨーロッパでは、
アンモニアを使ったバスや自動車が走っていました。
1960年代、アメリカ航空宇宙局NASAは、
アンモニアと液体酸素を使用した超音速旅客機を試作しました。
しかしアンモニアは安全ではありますが、燃えにくいのです。
効率面から、石炭や石油に負けてしまったのです。

2.技術革新が追い風です

石油や原子力の危険性が問題になってきたので、
アンモニアが再び注目されるようになりました。
最新の技術を使えば、燃えにくい性質を改善できます。
また風力や太陽光などを使ってアンモニアを製造する!
トータルでもエコな燃料が開発されています。
そうした技術革新が、今度は追い風になります。

3.水素の給源になる

アンモニアを直接燃料として使うこともできますが、
燃料電池で使う水素の給源にもなります。
つまり水素単独では扱いが難しいのが現状です。
しかしアンモニアであれば、液体保存ができます。
そしてアンモニアから水素を取り出すことも可能です。
水素ステーションではなく、アンモニアステーション!
パイプラインで運ぶこともできます。

弱点をどう克服するか

アンモニアは夢の燃料になるのか?しかし弱点もあります。
つまり臭いがきついですね。
最近は減りましたが、汚いトイレの臭いです。今の人なら大嫌いですね。
その臭いの故か?濃度0.1%のガスを吸引すると危険?
毒物および劇物取締法では、劇物に指定されています。
また高圧ガス保安法でも、規制があります。
さらに目にアンモニア水が入ると、失明する?
一方で発火点が651度と高いので、簡単に燃えません。
これらの弱点をどうやって克服するか?それが課題です。

アンモニアの可能性は大です

燃料の使用量を減らすことが一番です。
とはいえ現実的に考えれば、安全かつエコな燃料を探すべきです。
そういう意味で、アンモニアは期待できそうです。
日々進歩する科学技術を使えば、可能性は大です。
もちろん過信してはいけませんが、夢は持ちたいですね。

スポンサーリンク
The following two tabs change content below.
たくと
たくと
著者サイトたくとすく~る
生まれつき無関心な子供はいない! そう信じ、学習塾や講習会などで、 科学を楽しく解説しようと日々奮闘しています。 半世紀生きていますが、 気持ちは、今でも夢見る少年です。

SMAP報道が止まらない…そこに隠されている思惑とは?

教養とは何か?年齢相応の教養を身に着けよう

関連記事

  1. 紫外線とは何か?どうして危険なのか考えてみましょう

    初夏を迎えるこれからの季節、紫外線対策は不可欠です。日焼けはやけどと同じことです。ではどうし…

  2. 地下水とは何か?溜まる仕組み、利用法、問題点を知ろう

    地球は水惑星と呼ばれます。水が多いような印象もあります。しかし地球にある水の97%は海水であり直…

  3. マグマって何ですか?

    地震の話になると、わかったような?わからない用語が多々見られますが、例えばマグマとは何か?中高年…

  4. 4光年先に生命体が住めそうな惑星があるかもしれません

    地球から4光年離れた先に、生命体が住めそうな惑星がある?英国ロンドン大学クイーンメアリー校などの…

  5. イプシロンの打ち上げ成功!「あらせ」が宇宙の謎を探ります

    2016年最後の宇宙イベントになるでしょう。宇宙航空研究開発機構JAXAがイプシロンロケットを鹿児島…

  6. 豊洲の地下水から高濃度のベンゼンが検出された?想定される3つの理…

    2017年1月14日、多くのテレビニュースや当日の夕刊が速報的に伝えました。それは築地市場の移転先で…

  7. 遺伝子組み換え植物が逃げた?何がいけないのでしょうか

    2016年5月9日、奈良先端科学技術大学院大学が明らかにしました。研究用に育てていた遺伝子組み換…

  8. 金星探査機「あかつき」が教えてくれる金星の今

    金星は、夕方に輝く一番星としても有名な星です。2016年6月は、見かけ上、太陽の近くにあります。…

最近の記事

  1. いつまで続く!?何を言っても嫌がる子ども【イヤイヤ期】への簡単対処法

amazon

PAGE TOP