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『そうめん』を研究しよう(第1回) そうめんってどんな麺?

この記事の所要時間: 542

自由研究のテーマに素麺はいかが?

お父さんたちのお盆休みは終わりましたが、子供たちの夏休みはまだまだ残っています。ついでに宿題もまだまだ残っているという子も多い事でしょう。特に自由研究は、子供だけでなく、何故か親も頭の痛いところ!
そこで、身近な食べ物をじっくり観察&研究してみる、というのはいかがでしょうか?
例えば、夏休みのおうちランチの定番ともいえる「そうめん」。これだって、考えてみれば色々な疑問が浮かんできます。
 
 ・そうめんって、どんな麺?
 ・そうめん発祥地はどこ?」
 ・素麺と索麺、どっちが正しい漢字表記?
 ・冷や麦とどう違う?

などなど、調査するべき要素をたくさん含んだ、実に良い研究材料だと言えるのではないでしょうか?

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「そうめん」はこうして生まれたらしい

そもそも、「そうめん」と言えば、典型的日本食!そう思い込んいる方が多いようですが、実は、これが大間違いなのです。

「そうめん」とは?

「そうめん」とは、乾麺の一つです。小麦粉に食塩水を加えて捏ねた生地に油をつけて糸のように細く伸ばして切り、天日干しします。食べ方は、茹でて食べたり、煮込んで食べる、そのような事が辞書には書かれています。
一方で、その起源は日本の食文化の歴史を辿ったところで、残念ながら明らかにはなりません。何故なら、うどんや冷や麦、そして素麺など、小麦粉を使った麺の製法は、全て中国から伝わったものだからです。

「そうめん」は唐からやって来た!

時は奈良時代、多くの遣隋使や遣唐使が中国大陸に渡り、仏教や哲学、漢方、そして食文化を持ち帰りました。その中の一つに「餅(ビン)」と呼ばれる、小麦粉を捏ねて作ったお菓子類や麺類がありました。当時輸入された14種類の餅の中に、米粉と塩を混ぜて固めた小麦粉の生地に打ち粉をして手で伸ばして編んだ縄状のものがありました。これを唐では「索餅(さくべい)」と呼んでいました。
何を隠そう、これこそが後の「そうめん」の原型なのです。実際、いくつかの国語辞典のそうめんの項には、「索麺(さくめん)の転である。」と明記されています。また、今でも「索麺」と書いて「そうめん」と読む事は珍しくありません。むしろ、「素麺(そうめん)」の方が後発の漢字表記なのです。

日本の索餅

確かに、中国語の「索」は縄を意味ます。また、「餅」は小麦粉を使った食品の総称みたいなものでした。故に、縄に似た餅という事で、まぎれもなく「索餅」!実に分かりやすい呼称だったと言えます。
しかし、当時の索餅は、餅米と小麦粉を練って細長く伸ばしたものを2本ずつ絡めて油で揚げた、今の「油条(ヨウティヤオ)」!即ち、中華風揚げパンのようなものだったと見るべきでしょう。つまり、今のそうめんどころか、冷や麦やうどんよりも太く、おやつ感覚で千切って食べていたと想像されるのです。
今の奈良市内にあった天武天皇(てんむてんのう)の孫、長屋王(ながやのおおきみ)邸宅跡から出土した木簡には、索餅の事が書かれていたそうです。つまり、間違いなく奈良時代に伝来したものであると言えるでしょう。
また、索餅の材料と、作る為の道具がどのような物だったかは、平安時代中期に作られた「延喜式(えんぎしき)」という格式の中に記載されています。
中国では、七夕の日に索餅を食べるとマラリアなどの熱病に掛からないと言われていました。その故事が伝わっていた平安時代には、毎年宮中や貴族社会で七夕の節句に索餅を食べる習慣が定着していました。そのため、格式にも明記されていたものと考えられます。

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「そうめん」はこうして作られていたらしい

という事で、遣唐使とともに海を渡ってやって来た索餅ですが、いざ作るとなると、くっついたり切れたりして案外難しかったようです。

元祖「索麺」の誕生!

その後、表面に油を塗れば、くっついたり切れたりする事無く細く綺麗な索餅が作れる、という新たな発想と共に今と大差の無い製法が編み出されました。そして、挽き臼で挽いた粒子の細かい小麦粉を使用し、表面に植物油を塗って伸ばすというそうめんの元祖が誕生したのです。
そして、このような形状になると、もはや塊ではありませんから餅とは呼べません。そこで、索麺と称するようになった訳です。
ちなみに、日本にこの元祖索麺が渡って来たのは、鎌倉時代末期から室町時代に掛けての頃です。それとともに、索餅は公家や貴族の間では今の干菓子のような感覚で、祝い膳の茶菓子等に用いられるようになりました。こうして、索餅と索麺は区別され、今のそうめんの存在は確立されたのです。

元祖索麺の製法

この元祖索麺の製法は、元の頃の時代の中国の家庭書「居家必要事類全書(きょかひつようじるいぜんしょ)」に記載があります。それによると、

 1. 小麦粉を塩水で捏ね、油を塗る。
 2. 1の生地を居たの上に載せ、手でもみながら細く細く伸ばして行く。
 3. 2を油紙で包み、しばし寝かせる。
 4. 3の麺を横木にくるくると巻き付ける。
 5. 4を引っぱって細め、日に当てて乾燥する。

とあり、正しく今のそうめんの作り方とほぼ同様である事が分かります。そして、中国では日本がまだ平安時代真っ只中だった北宋(ほくそう)の時代から、すでに「索麺」という呼び名が定着していた事も分かっています。また、食べ方も茹でて食す、と書かれています。これを総合して、正しく、索麺が元祖そうめんと見て間違いないでしょう。

目の付け所が素晴らしかったね

それにしても、昔の人の知恵というのは素晴らしいと言いますか、目の付け所が違う、と言わざるを得ません。何しろ、表面に油を塗る事により、高い保湿効果が得られ、麺の乾燥を防ぐ事が出来ます。それも、後に臭いが残る事や酸化のしやすさが懸念される動物性油ではなく植物油を使う事にしたところが賢かった、と言えるでしょう。
結果、焦らずゆっくり手間暇掛けて麺を伸ばす事が出来ますし、その間に小麦粉に含まれるグルテンが熟成して行くのです!!すると、グルテンが隅々まで強いコシを持つ麺に仕上げてくれる、という訳です。

中国でほぼ確立された手延べそうめんの製法は、鎌倉時代末期になって、ようやく禅僧たちの手で日本に持ち込まれました。そして、室町時代には本格的に様々な道具や技法が我が国でも考案され、現在のそうめんなるものが出来上がったと見ていいでしょう。

冷やし中華は和食で、そうめんが中華!!

「そうめん」とはどのような麺であるか、また、中国で誕生した、という事は分かりました。
けれど、我が国には、奈良県の三輪(みわ)こそがそうめん発祥の地で、三輪そうめんこそが元祖そうめんであるという定説が根付いています。
そこで次回は、その辺りを検証してみましょう。お楽しみに・・・!!

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おしゃべり大好き!お節介大好き!!の典型的関西人おばちゃんです。 趣味で京都の観光ボランティアガイドをしています! 言いたい事はズケズケ言うけど、結構面白かったり、時々ホロリとさせたりもしまっせ~( `pq´)ゥシシ 地元関西地区の食や趣味嗜好的な情報を中心に、自分の最大の課題であるダイエットの情報なんぞも、バンバン発信していきますので、よろしゅうおたのもうします(*^_^*)

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