menu

98 views

乳児用液体ミルクの製造販売が始まる?育児の悩みは解決するか

スポンサーリンク
この記事の所要時間: 70

厚生労働省は、乳児用液体ミルクの国内製造および流通に対してゴーサインを出すようです。粉ミルクの調整に苦労していた親たちにとって朗報かもしれません。微々たることではありますが、そうした育児の悩みを解決することも少子化を止める方策になるでしょう。

とはいえ実際に流通するまでには様々な課題があるようです。それをクリアして気軽に使えるようになるのかは、国民と行政、そして業者がどう考えていくかにかかっています。子供がいない人も、関わってくることがありそうですよ。

乳児用液体ミルクとは

赤ちゃんの主食はミルクです。変な信仰や偏見かもしれませんが、できれば母乳で育てたいですね。成長に必要な多くの栄養素、一部の免疫が含まれているからです。母子の一体感が生まれるとも思いたいからです。

もちろん母乳で足りない?母乳が出ないこともあります。その場合には粉ミルクが重宝します。赤ちゃんのいる家庭では粉ミルクが一般的に使われているでしょうが、粉ミルクの問題点は何か?調整が難しいことです。ただ水やお湯に混ぜればできるほど簡単ではありません。

そこで期待されるのが乳児用液体ミルクです。単なる牛乳ではありません。赤ちゃんにとって不可欠な成分が入っており、かつ常温で保存できるタイプの食品です。ボトルに充填された状態で販売され、殺菌済みの専用乳首を付ければ直ぐに飲用できます。

海外では普通に流通しているようですが、値段は粉ミルクの2倍!赤ちゃんの好みもある?シェアとしては全乳児用ミルクの1割程度と考えられています。

乳児用液体ミルクを国内流通させるメリットは何か

乳児用液体ミルクを国内で生産および流通させるメリットは何があるのでしょうか。

1.災害時に役立つ

乳児用液体ミルクが注目されたのは、2016年4月に発生した熊本地震の時です。以前から災害時における乳児用ミルクの必要性が叫ばれていました。粉ミルクを溶かすお湯が確保できなかったためです。ストレスがあると母乳の出も悪くなります。

熊本地震の時には、救援物質としてフィンランドから届けられました。それで一気に導入を求める声が高まったようです。海外でできる!それも地球の裏側から輸入ができる!ならば日本で何故できないのか?結局は変な規制なのでしょうか。

今後も日本では災害の起きることが予想されます。乳幼児がいることでトラブルが起きるなら、少子化はもっと進むのかもしれません。そういう意味でも乳児用液体ミルクは試金石になるかもしれません。子供がいなくても、考えてみるべきなのでしょう。

2.手軽に使える

乳児用液体ミルクが普及すれば、持ち運びが便利になるでしょう。旅行先でも手軽に赤ちゃんへミルクを与えることができます。新幹線や飛行機の中で赤ちゃんが泣き叫ぶ事態も減るかもしれません。もちろん保育所でも重宝するはずです。

一方で殺菌して密封されるため、安全面も心配ありません。そのまま開封して使えます。疲れたお母さん、おっぱいが出せないお父さんでも、手軽に使えます。父親の育児参加が増える?参加しない言い訳が減りそうです。

3.長期保存が可能

海外で流通している乳児用液体ミルクは、約1年間常温保存が可能とされています。日本国内における変な流通ルールはありますが、役所などの備蓄品としては使えるはずです。もちろん乳児のいる家庭では、非常食の一つとして加えることができます。

粉ミルクであっても、開封後は1カ月以内に消費すべし!意外に余らせることがあるようです。乳児用液体ミルクを大人が直接使うわけにはいきませんが、粉ミルクでも料理に混ぜることはあります。考え方、工夫次第でしょう。

乳児用液体ミルクの問題点は何か

画期的な製品である乳児用液体ミルクですが、実際に国内で製造および販売する上で問題となる点は何があるのでしょうか。

1.衛生上の安全は保てるのか

最も心配されるのは衛生上の安全が保てるかどうかです。粉ミルクの場合には乾燥しています。そのため雑菌が蔓延るリスクは減るでしょう。とはいえ液体の状態で安全性は保てるのでしょうか。

しかし2000年には脱脂粉乳が原因とされる集団食中毒事件がありました。ならば液体だから危険?そんな論理は成り立たないかもしれません。ペットボトルのジュースやコーヒーができるなら、方法は考えられるはずです。

スポンサーリンク

一方で飲む対象が赤ちゃんという点も難しそうです。大人であれば多少の抵抗力はあるでしょうが、赤ちゃんに問題が起きれば、治療も難しくなります。メーカーとしてのダメージも大きそうです。製造工程に工夫が必要なので、コストは上がるでしょう。

2.消費者が許容するか

安全性は確保されているにも関わらず、見た目やイメージ的にマイナスとなる可能性もあります。つまり消費者がどこまで製品を許容するか?メーカーとして慎重に見極めたい点です。

例えば時間の経過に伴い変色してくる?底に沈殿分離することもあるようです。とはいえ成分や安全性には全く問題がありません。それを認めてくれるのでしょうか。もちろん将来的には新しい技術が登場するでしょうが、一度イメージが付くと、払拭には時間がかかります。

牛乳でも新しい物を、スーパーの棚の奥から引っ張り出していませんか?ちなみに海外では数カ月の賞味期限がある真空パックされた牛乳が常温で流通されています。そうした生活を知っている人ならば、許容力は高そうです。

一方で日本にはまだ変な母乳信仰があります。粉ミルクで育てるのはダメ母なのか?これに液体ミルクを許してしまうとどうなるか?しかし女性も仕事をする時代です。イクメンも増えています。手間暇をかけない育児も大切になります。

3.規制を緩和できるか

乳児用液体ミルクを流通させる上では、様々な規制があるようです。例えば「乳児用」との表示をするためには、健康増進法の観点から「特別用途食品」である旨の許可が必要とされています。ちょっと一般人には理解できない概念です。

また乳製品の基準である「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」の中で、粉ミルクである調製粉乳の規格はありますが、液体ミルクは想定されていません。新たな定義を明確に作らないと、それこそ一部のサプリで見られるように利益を求めて乱立してしまい、怪しい製品が流通する可能性が否めません。

もちろん厚生労働省が中心になって検討すべきでしょうが、日本乳業協会などの関連団体がどのように考えていくのか、その辺りも問題になりそうです。お互いが責任を押し付けあっている現状では、埒があきません。

4.採算が合わない

少子化の流れは続くでしょう。ならば国内の乳幼児向け製品を新たに開発することはメーカーとして採算が合わないようです。例えば紙オムツには高齢者用という救世主がありました。ミルクの場合はどうか?手間暇かけても高額で売ることはできません。規制が緩和されても消費されるのか。

もちろん紙オムツのように海外展開することもできるでしょう。アジアの出生率は未だに健在です。高額でも質の良い日本製が受け入れられる地盤はあるはずです。ガラパゴス化は逆に危険でしょう。国際市場を視野に入れるべきです。

ちなみに巨大乳製品メーカーであるネスレは、海外においていくつかの乳児用液体ミルクを販売しているようですが、日本で売り出す予定はなさそうです。そもそも粉ミルクの利益率が高いので、あえて液体ミルクを展開する意味がない?戦略的に難しそうです。

流通するまでには数年かかりそうです

日本乳業協会は、2009年から乳児用液体ミルクの規格を作るように要望してきたようです。そこでようやく?厚生労働省は2016年10月に検討を始める旨を公表しました。

とはいえ国産品が流通するまでには数年以上かかりそうです。つまり日本人が求めるような高品質のものを作る必要があるためです。流通部門にも、何らかの対応が迫られそうです。そういうシステムをどうやって整えていくのか。業界や行政の対応が見ものです。

なお通販などで海外から乳児用液体ミルクを購入することは可能です。もちろん利用に際しては自己責任ですが、乳児用液体ミルクについて詳しく知りたい、興味のある人は下記を参照してみてください。

参考:男女共同参画会議 男性の暮らし方・意識の変革に関する専門調査会(第2回)議事次第

スポンサーリンク
The following two tabs change content below.
たくと
たくと
著者サイトたくとすく~る
生まれつき無関心な子供はいない! そう信じ、学習塾や講習会などで、 科学を楽しく解説しようと日々奮闘しています。 半世紀生きていますが、 気持ちは、今でも夢見る少年です。

雲とは何か?雲を見分けられれば災害が起こるかどうかもわかりますよ!

偏差値とは何か?20点台から一流大学の合格は可能なのか

関連記事

  1. かかりつけ医へ行けと言うが、どこにあるのでしょうか

    2016年4月から診療報酬が改定されます。薬代が安くなるのはよいことです。しかし患者側が注意…

  2. 親知らずを抜歯した際、絶対守るべき5つの注意点

    日本テレビの人気アナウンサー、水卜麻美さんが、2016年6月22日の番組において親知らずに関…

  3. 薬が効かなくなる?薬剤耐性菌が増える理由は何か

    身の周りは雑菌類で溢れています。もちろん危険な細菌やウイルスもいます。今ならインフルエンザウ…

  4. タトゥーは悪いことなのか?入浴を禁止する理由は5つ

    爆買いのペースは衰えたようですが、外国人観光客は健在です。もちろん国際化の時代です。日本を知って…

  5. 骨粗鬆症による「いつのまにか骨折」とは?簡単に解説します

    老人の背中が曲がっている?これは「いつのまにか骨折」が原因かもしれません。骨折と言われたら痛みを…

  6. 男性から嫌われる言動とは?誰からも好かれる大人の女になるために・・・

    男性から嫌われる言動とは?誰からも好かれる大人の女になるために・…

    異性から嫌われたくない誰でも、人から嫌われるよりも好かれたいと思います。異性には特別視して欲しい…

  7. 目を開けて10秒間・・・瞬きを我慢できない?ドライアイに注意!

    乾燥する季節に気を付けたいのは、お肌だけではありません。目も乾きます。つまりドライアイにも注意したい…

  8. 結膜炎になったら眼帯ってしなくちゃいけないの?

    結膜炎になっても、どうしても会社に行かないといけない場合には、眼帯をした方が良いのでしょうか。流…

最近の記事

amazon

PAGE TOP