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海水温が上昇するメカニズムと心配される5つの影響

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この記事の所要時間: 718

地球温暖化に伴い海水温が上昇しているというニュースが散見されます。地表の約7割は海です。そこまで温まってしまえば地球はどうなるのでしょうか。そこで海水温が上昇するメカニズムと心配される影響について考えてみましょう。

一見するとありえそうもない話もありますが、想定外を想定しておくことが、これからは求められるようです。用心に越したことはありません。

海水温が上昇する理由は何か

地球全体の海水温が上昇しているようです。特に日本周辺である北太平洋の海水温は、気温と同様に上昇傾向がみられます。下記は気象庁のデータです。
北太平洋の海面水温平年差の推移
ならばそうなった原因を考えてみましょう。

1.エルニーニョ現象が原因なのか

海水温の上昇に関係していると思われる現象は、東太平洋沖で発生するエルニーニョです。こちらも気象庁のデータを見る限り、エルニーニョが起きると海水温が上昇し、逆にラニーニャが起きると海水温が下がる状況が確認できます。
エルニーニョ/ラニーニャ現象と全球平均海面水温の変動について

とはいえエルニーニョだけで全地球的な問題を説明することは難しいでしょう。そもそもエルニーニョが何故起きるのか、その点のメカニズムも解明されていないからです。
参考「エルニーニョだから暖冬?暖冬になる本当の原因とは

2.地球温暖化の影響は無視できない

もちろん地球温暖化の影響は無視できないでしょう。地球全体の気温が上昇したので、海水温も上昇する!実際に上記の気象庁が出しているデータを見る限り、気温と海水温の変動は一致しているように思えます。

地球温暖化の理由は様々あるでしょうし、その是非に関しても賛否両論ありますが、地球全体として陸地も海中も全体的に暖かくなっている傾向は否めないでしょう。有力な説として検討すべきです。

3.大きな周期にすぎないかも

地震の予知ができない理由は、人間の生活レベルと地球の規模が桁違いに異なるからです。気温や海水温の変動に関しても同じことが言えるでしょう。そもそも今は?大きく分ければ氷河期の一部です。地上のどこかに氷河がある時期を氷河期と呼ぶからです。

ならば地球全体として、これから暖かくなる、すなわち氷河期が終わりを迎えると考えられます。そのため海水温の上昇は、万年単位で起きる大きな周期の一環として捉えることも大切です。

単に人間が困っているというだけであって、地球の歴史で考えれば誤差の範囲なのでしょう。実際にこれまで大量絶滅期は5回も起きています。変に騒ぎ立てるほどの問題ではないかもしれません。下手に人間が動く方が心配です。
参考「異常気象ではありません。猛烈寒波に襲われた3つの理由

どんな影響があるのか

海水温の上昇が原因と考えられる事象がいくつか報道されています。それらの現状と真偽のほどを考えてみましょう。

1.サンゴが死滅する

環境省は2017年1月10日、沖縄県の西表石垣国定公園内にある石西礁湖海域でサンゴの白化現象について調査した結果を発表しました。同地域で91.4%が白化しており、70.1%のサンゴが死亡していたようです。
西表石垣国立公園 石西礁湖のサンゴ白化現象の調査結果について

なおサンゴの白化とは、共生している藻類がいなくなることで骨格部分が目立ち白く見える現象です。死んだわけではありませんが、その状態が続くと栄養補給ができなくなるため、死んでしまうのは時間の問題です。

ではサンゴが白化した原因は何でしょうか。日本サンゴ礁学会のウェブサイトを見ると、高水温、逆に低水温、強い光、紫外線、そして低い塩分などをあげています。

サンゴ礁Q&A|サンゴの白化現象

とはいえ新聞やテレビの報道を見ると、海水温の上昇を指摘する風潮が目立っていたように思えます。地球温暖化の影響を言いたいようです。

一方で二酸化炭素の直接的影響も検討すべきでしょう。

つまり二酸化炭素は水に溶けやすいので、発生した分の多くは海水に吸収されます。しかし溶けてできた炭酸水は酸性です。サンゴの骨格であるカルシウムなどを融かすこともあるようです。危機を感じて藻類が逃げた可能性も捨てきれません。

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2.雪が多くなる

去年の冬と同様に、2017年1月も大雪に見舞われています。特に北海道、東北の日本海側、そして北陸などです。今週末である1月14日(土)と15日(日)はセンター試験があります。とはいえ近畿や名古屋でさえも積雪が予想されています。心配です。

ではなぜ地球温暖化のはずなのに大雪が降るのでしょうか。その理由もやはり海水温の上昇にあるようです。

つまり水温が上がると、水蒸気として蒸発しやすくなります。それが日本海側で起きれば、大陸からくる寒気によって冷やされ、雪雲が発達するのです。

ちなみに地球温暖化になると南極の雪が多くなるという説があります。こちらも気温の上昇によって海水が蒸発し、大気の流れで南極に向かい、そこで冷やされて雪になるようです。

3.熱帯魚が日本に来る

海水温が上昇すると、直接海の生態系に影響が現れます。上述のようにサンゴ礁が死滅すれば、そこで生活している生物たちの住み家が失われます。一方で本州近辺でも熱帯魚が捕れるようになります。釣り愛好者は嬉しいかもしれません。

もちろん新しい魚に出会えれば楽しいでしょう。とはいえ漁業的には問題です。これまで獲れていた魚が見つからなくなります。特に北方系の魚介類は、壊滅的な打撃を受けるかもしれません。

ちなみに2015年11月、北陸の海でサルパと呼ばれる不気味な生物が大量発生しました。これによって越前カニの漁獲量が平年より3割も減ったとか。似たような話としてクラゲも発生しやすくなったようです。違った意味での漁業被害も深刻です。

4.海水面が上昇する

温暖化による影響と思われている「海水面の上昇」は、「海水温の上昇」と関係しているかもしれません。つまり北極の氷が融けるから海水面が上昇して小さな島が水没する?これがちょっと結びつきにくいからです。
参考「地球温暖化に関する3つの誤解?本当に解決すべきなのか

それよりも海水温が上昇すると水の体積が膨張します。つまり水の熱膨張率は、かつて温度計に使われていた水銀よりも大きいからです。そのため水温が上がって体積が膨張し、海の水が増えた!だから水面が上昇する!そう考えた方が矛盾は少ないようです。

5.急激な気候変動が起きる

地球温暖化とは言いますが、数値的な変動は小さいものです。その理由として海が緩衝作用を果たしていたと考えられています。つまり水は熱しにくく冷めにくい。また様々な物質を溶かす性質があるからです。

ひとつは二酸化炭素です。排出された分の多くが海水に溶けたと計算されています。だから急激な温室効果が起きていないのです。とはいえもう海も限界?これから増える二酸化炭素は空気中を漂う!そのため温暖化が急激に進むかも。実際に2010年以降の変化は異常です。

これは熱に関しても言えることです。海水が温度の上昇を緩和してきたけど、もうこれ以上熱を吸収できない?温暖化のペースが加速されます。すると異常気象が常態化する?夏は猛暑日や熱帯夜が続き毎日ゲリラ豪雨に襲われる!冬は東京も豪雪地帯になる!そんなシナリオもありそうです。

対策はあるのか

海水温の上昇を止める対策はあるのでしょうか。とはいえ急激に下げることは難しいでしょう。地球温暖化の進行を止めることも、簡単ではないからです。人力には限界があります。

そもそも地球全体の海水は、大きな循環をしています。南極海を経由して、大西洋と太平洋、そして表層と深海、それら全体を約1000年かけて循環していると言われます。比較的冷たい深層水と入れ替わるまで待つのが、妥当な考え方でしょう。

一方で火山の噴火などの自然現象も見過ごせない要因です。つまり噴煙が上空を覆えば、太陽の光が遮断されます。気温が上がる根本は太陽の熱にあるからです。かつて恐竜が絶滅した理由も、巨大隕石の衝突による環境変化と考えられています。

研究体制を築くべきです

海水温の変動と相関する観測データがいくつかあります。とはいえ直接結びつけてよいのか、判断が分かれるのも事実です。つまり海水温の上昇に関する明確な理論が確立されていないからです。

人間のスケールで考えると心配なことも多いですが、地球的規模で考えれば、お釈迦様の手の上でもてあそばれているようなことなのかもしれません。傲慢な生活は慎むべきではありますが、中途半端な行動をするよりも、じっくりと真摯に研究できる体制を築くことが急がれます。

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たくと
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著者サイトたくとすく~る
生まれつき無関心な子供はいない! そう信じ、学習塾や講習会などで、 科学を楽しく解説しようと日々奮闘しています。 半世紀生きていますが、 気持ちは、今でも夢見る少年です。

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