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祝出産!赤ちゃん誕生!その裏にあるパンダの繁殖が難しい5つの理由

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この記事の所要時間: 711

2017年6月12日の昼、テレビ各局で速報が流れました。上野動物園のパンダの赤ちゃん誕生!
国会や都議会が荒れる中、だれもが喜べる、ほっとした話題です。
NHKのニュースもトップで報じました。

言い換えると、パンダの赤ちゃんをここまで尊ぶ理由は何か?
動物園のある東京の上野では、既に関連グッズが売れています。
経済効果は計り知れません。
とはいえパンダの繁殖は、意外なほど難しいのです。

上野動物園パンダ出産の経緯

2017年6月12日午前11時52分、上野動物園で飼育されているメスのパンダ、シンシンがいる産室で産声が上がりました。小さな体に似合わず大きな声を出しました。出産の瞬間です。監視カメラの映像でも、シンシンが赤ちゃんを口にくわえている姿が確認されました。

シンシンは2005年7月3日生まれ、今年で12歳です。出生地は中国のパンダ保護センターです。そして日本に来たのは2011年2月です。オスのリーリーと一緒でした。最初の出産は来日翌年の2012年7月でした。しかし出生後6日で肺炎により死んでしまいました。

それから5年ぶりの出産です。2017年2月27日に交尾が確認されました。5月中頃から食欲がなくなるなど妊娠の兆候があったので、一般展示を控え隔離しました。というのもシンシンは2013年に偽妊娠?兆候は見せたけど妊娠していなかった!そんな過去があったからです。

偽妊娠はパンダによくあることです。そのため今回も疑いがありました。とはいえ飼育員が見守る中、無事に出産しました。ただしまだ油断できません。パンダは親の大きさとは異なり小さな姿で生まれます。さまざまなトラブルを防ぎ何とか無事に成長してほしいものです。

パンダとは

1.ジャイアントパンダとは

ジャイアントパンダ、単にパンダと呼ばれることがあります。体色はだれもが知る、白と黒です。ネコ目(食肉目)クマ科の動物であり、フォルムはクマそのものですね。映像などではササを食べている印象がありますが、基本的に雑食です。

中国の一部地域にしか生息しておらず、絶滅が心配されている種のひとつです。そのため中国では30カ所以上の保護区や保護センターが設けられています。現在は野生のパンダを捕獲が禁じられています。

見た目は愛くるしいですが体長は160~190センチあり、ヒグマに匹敵する大きさがあります。怪力の持ち主であり、意外に凶暴です。他の動物を食べた事例も報告されています。パンダにとってじゃれているつもりでも、安易に近づくと危険です。

2.もともとはレッサーパンダがパンダだった

日本でパンダと言えば、白黒模様のジャイアントパンダですが、立ち上がる姿で注目されたレッサーパンダがいます。そもそもレッサーパンダが本家でした。しかしジャイアントパンダにはレッサーパンダよりインパクトがあったのでしょう。

そのためレッサー、つまり「より小さい」という形容詞が付けられました。もちろんこちらもかわいい動物です。体長は50~60センチ、加えて30センチ以上の尻尾があります。南アジアから中国南西部にかけて生息し、身体は茶褐色です。

動物園では後ろ足で立つ姿が注目されましたが、別に珍しくはありません。自然界でも周囲の様子をうかがうために、立ち上がることがよくあります。とはいえ注目されたことは、レッサーパンダにとって良かったでしょう。

3.ジャイアントパンダの日本デビューは1972年

日本に初めてパンダが来たのは1972年です。日中国交正常化の記念として中国から2頭送られました。それがオスのカンカンとメスのランランです。当時上野は大フィーバーとなり、パンダ舎の前は大行列になりました。

野生動物の移動を禁じているワシントン条約の関係から、現在ではジャイアントパンダの売り買いを含めた取引が制限されています。そのため今日本にいるパンダは中国からのレンタル契約になっています。子供が成長して大人になったら中国に返す決まりとなっています。

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パンダの赤ちゃん誕生が難しい理由

どんな動物でも赤ちゃんが生まれるとうれしいですね。だれもが笑顔になります。とはいえパンダの場合は特別です。つまり生まれること自体が珍しいからです。そこにはいくつかの理由があります。

1.パンダは出会いのチャンスが少ない

パンダの生息地は限られています。主食のササが豊富にある場所でしか生きられないからです。とはいえ1頭当たり毎日10キロ以上食べます。それだけ餌資源がないと、多くは暮らせないのです。そのため現在1600頭くらいしかいないと考えられています。

野生のおきてもありますが、大量に餌を食べるには一定の広さが必要です。故に自然状態でのパンダは単独行動をしています。通常は動きも活発ではありません。したがって個体同士が出会うこと自体、少ないようです。

2.パンダは繁殖期が短い

出会いの場が少ないのみならず、繁殖期は3~5月に限られます。この期間にオスとメスが出会わないと、妊娠および出産には至りません。

寿命は20年前後であり、生後5年程で性成熟します。それでも3年に1回程度しか出産しないようです。つまり一度出産すると2年間メスが保育します。その間は排卵が起きないので交尾もしません。

そのためよほどのことがないと、大量に増えないのです。ただし双子が生まれる確率は50%弱だとか。それが続けばよいですが。

3.パンダにもオスとメスの相性がある

オスとメスの出会えるチャンスが少ない、それだけでも繁殖が難しそうです。現代日本の若者社会を象徴している?さらに相性があるようです。だれでもよいわけではありません。オスとメスを飼っていれば自然に子供が生まれる?そんな単純ではありません。

そのため動物園同士でパンダを貸し借りすることはよくあります。実際に2001年、上野動物園で飼育していたメスのリンリンをメキシコまでお見合いのために輸送しました。しかし結果は不成立でした。

とはいえシンシンとリーリーはよほど相性が良かったのでしょう。上述のように何度か交尾が確認されています。シンシンの出産は今回で2度目です。ただしパンダは毎年パートナーを変えるとも言われます。そういう意味でも今回の出産は極めて珍しいのです。

4.生まれたばかりのパンダの赤ちゃんが小さい

親の体格とは異なり、妊娠期間が100日程度と短くなっています。赤ちゃんは150グラム前後と未熟な状態で生まれます。今回も交尾確認後105日で生まれました。野生であれば、生まれてすぐに動けないと危険です。ただしパンダの場合は天敵が少ないのでしょう。小さく生んでじっくりと育てます。

生まれたては全身がピンク色をしており、ほとんど毛が生えていませんが、生後1週間ほどすると、パンダの特徴である前脚から肩にかけて、そして目の周りや耳が黒くなってきます。

小さいため動物園での飼育は大変です。母乳が出ないと死にますし、病気にもかかりやすいと言われます。実際に前回は肺炎で死にました。また小さいと見えない?母親につぶされる圧死もまれではないようです。そのため赤ちゃんは身体に似合わず大声を出すと言われています。「ママここにいるよ!」生きるために必死なのです。

5.母パンダに母性があるとは限らない

保護センターなどで人工的に飼育されているパンダは、繁殖力に乏しいと言われます。過保護に育てると本能を失うようです。一説によれば人工飼育下のパンダのうち1割程度しか繁殖に適さないとの報告があります。

パンダの出産があったとしても、育児放棄する事例も多いようです。母親だから母性本能がある?そうとは限りません。人間によって育てられたメスのパンダは、生んでも育てないケースが少なくありません。

そのため上野動物園でも24時間体制で監視し、シンシンに育児放棄の兆候があれば、すぐ人工保育に代われるような体制をとっています。とりあえず命をつなげる!それが第一の使命です。動物園では休まる暇がありません。

みんなでパンダを見守りましょう

当分は赤ちゃんフィーバーで盛り上がるでしょう。次の注目は、オスなのかメスなのか?名前が何になるかです。一般展示としてデビューする日も待ち遠しいですね。とはいえ今はゆっくりと見守りましょう。ぎくしゃくしている日中間を改善する?きっかけになるとよいですね。

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たくと
たくと
著者サイトたくとすく~る
生まれつき無関心な子供はいない! そう信じ、学習塾や講習会などで、 科学を楽しく解説しようと日々奮闘しています。 半世紀生きていますが、 気持ちは、今でも夢見る少年です。

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