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私立大学は授業料が高いから行けない?国立大学は偏差値が高いから行けない!もちろん勉強すればよいのでしょうが、経済的な事情から私立大学へ行けない?教育機会の平等に反する?憲法違反だ!議論噴出です。

中でも問題とされるのは、国の助成金補助金が国立大学を優遇している!機会均等に反するようなイメージですが、そもそも国立大学です。優遇されてはいけないのでしょうか。私立大学には権力から独立するプライドがないのでしょうか?

日本に大学は777校ある

そもそも論になってしまいますが、日本には大学が多すぎないでしょうか?文科省の統計によれば、2016年現在777校の大学があります。うち国立は86校、公立が91校、そして私立が600校です。

学生数は、合計287万人、うち男子162万人、女子125万人です。また国立61万人、公立15万人、私立211万人。

一方で高校生の数は総数326万人です。単純に3で割ると1学年100万人です。上述の大学生数も4で割ると1学年70万人。高卒の10人に7人が大学へ入学している!これだけ見れば、高等教育に関する問題はなさそうな気もします。
参考「18歳人口の8割は仕事に就かない?進学する5つの理由とは

ちなみに大学教員数は、総数18.4万人、うち男性14.0万人、女性4.4万人です。国立は6.4万人、公立1.3万人、私立10.6人。学生に対する割合で言えば、国立大学は優遇されている現状がうかがえます。

国立大学とは何か

国立大学とは言いますが、建前上は国の支配下にありません。国立大学法人法の施行によって2004年4月から、国立大学法人が設置する教育機関になりました。大学の自治を守る!そういう意味では望ましい形態です。

そのため独立したんだから自分で稼ぎなさい!一部独立採算制も求められています。金を出すなら口も出す!こちらも当たり前の社会常識でしょう。自由に研究したければ、金を自分で調達する!だったら国はどこまで口を出すべきか?無用な圧力は止めてほしいですね。
参考「本当に不用なのか?大学に文学部を残すべき5つの理由とは

ちなみに国立大学法人となったため、職員や教員は公務員ではなくなりました。だから兼業が可能になります。資金集めを目的に企業と共同研究したり、成果を元に会社を設立するなどがやりやすくなったようです。

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国立大学に助成金が多いのは差別なのか

国立大学が国から独立したとはいえ、元々は公の組織です。基本的な理念は、経済的に厳しい家庭の子供でも高等教育が受けられる!だから国立大学は学費が安い?とも言えなくなっています。

ちなみに国立大学の学費は、受験料が17,000円、入学金が282,000円、授業料が1年分で535,800円です。入学初年度は、なんだかんだと100万円かかってしまいます。これに地方から上京して一人住まいをすれば、親の負担は大変です。

国立大学の学費をこれ以上高くすることは、限界があるような気もします。この金額を聞いただけで、年収300万円の家庭であれば、ギブアップですね。子供が二人いたらどうなるか?親は気絶しそうです。

だからこそ国立大学に国が資金的な助成や補助をする!そうして学費を少しでも下げる努力をする!そうした趣旨に則れば、国立大学が資金的に優遇されても差別ではないでしょう。逆に当然すべきことです。

日本はそれでなくても、教育への公的資金が世界的に低レベルな国の一つなのですから。ノーベル賞が取れるのも、あと数年だけかもしれません。

私立大学には建学の理念があるはず

私立大学も国からの援助が欲しいのでしょうか?もちろんもらえるものなら欲しいでしょう。しかし私立大学にはそれぞれ立派な建学の精神があるはずです。中には反権力的?公的にはできないような理念があるはずです。

例えばキリスト教や仏教などの教義に基づいた大学であれば、国からの介入を受け入れるべきではないでしょう。必然的にお金が入れば口も入りがちです。とはいえ日本国憲法において信教の自由が認められています。宗教に基づいた教育ができなくなる恐れがあります。

であれば私立大学は本来、独立独歩で進むべきなのでしょう。国や地方自治体と、協力はすべきでしょうが、過度な依存は望ましくありません。教育に政治が介入してしまう可能性が否めないからです。

学費を下げる努力をしているのか

助成金や補助金を欲しがる理由は何か?ひとつは研究費ですね。とはいえ公的資金が入れば、結果を公表し、社会に役立てる義務があります。そういう意味では自分勝手な研究はできなくなるかもしれません。

一方で公的資金がなければ、学費が高騰します。実際に私立大学の医学部であれば6年間の総額で、最低2000万円!ちなみに帝京大学医学部は6年間で5000万円!もちろん相応の教育は受けられるのでしょうが、庶民には通えないですね。

医学部は特別であるとしても、実験などをしない文科系学部なら、学費を下げられないのでしょうか?経済・経営学部が年額100万円を超えるのは経済的ではない?学問が生かされていないのか?変な突っ込みが入りそうです。

私立であればこそ企業との共同研究ができるはずです。もちろん結果が曲げられるような不正は望ましくありませんが、企業寄りの研究をすることも学費を下げる方策として検討すべきかもしれません。

賛否両論ありますが、今後は軍事面を含めた海外との共同研究も視野に入れるべきです。日本の技術を欲しがっている企業は世界にたくさんあります。防衛装備移転三原則ができました。サイバー系も含めれば、興味のある学生も多いはずです。

旧帝国大学は別格です

国立大学とはいっても、すべてが安泰なわけではありません。いわゆる旧帝国大学、すなわち北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、そして九州大学、この7大学は別格です。

偏差値も違いますし入試倍率も高いため学生の定員割れを起こすことはないでしょう。逆に定員が決められているため研究者が不足する?そうした問題はあるようです。

研究費的には、海外も含めて企業との共同研究はやりやすいようです。必然的に著名な先生方も集まってきます。相乗効果が働きます。とはいえノーベル賞を受賞した大隅先生も嘆いていますが、日本の研究環境は、世界的に見ると劣悪です。その中で頑張っている先生方は、称賛されるべき存在かもしれません。

国立大学でも地方では特色がないと生き残れない

一方で地方の国立大学は学生を集めるのが大変です。不況期であれば、東京や大阪の大学へ行けない!地元志向から各道府県の国立大学が人気になります。とはいえ地方ではアルバイト先もない?ならば上京しても同じ!地方大学は何かの特色がないと生き残れないのが現実です。

地方の国公立大学こそ、教育機会の均等を考えれば、多く補助すべきなのでしょう。もちろん個々の大学が、資金集めという努力を怠るべきではないでしょうが。

ちなみに地方の私立大学は、地元の自治体と協力して公立化を進めています。学生という若者が集まれば、地域が活性化するからです。そうした資金の獲得方法も、私立大学、そして国立大学であっても検討すべき時代です。少子化なのですから。
参考「地方の私立大学が公立大学になってる?メリットは何か

そもそも何のための大学か

10人中7人が大学へ進む時代です。その中の1.5人が国立大学へ進みます。国立大学は狭き門ではありますが、エリート教育と考える、将来の研究者と捉えれば、国立大学へ集中的に投資することは国として悪いことではありません。

旧帝大、もしくは一部の国立大学を選んで完全無償化!そうした方法も検討すべきなのでしょう。横並びで競争力がないことこそが日本の大学における問題なのです。基本的に研究者であれば、オリジナリティを優先するはずだからです。問題は教員の意識の中にもありそうです。

そもそも何のための大学か?誰のためなのか?大学数の削減を含めて、本当の有識者が真剣に検討すべきなのでしょう。そろそろ本気で日本の教育、将来の人材育成に関して考えていかないと、手遅れになりますよ。

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