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文部科学省は、2020年から公立小中学校にデジタル教科書を導入する予定です。着々と準備が進み、使い始めているモデル校でも児童や生徒および教師からの反応は良いようです。

とはいえ一部で、ちょっと違った動きもあるようです。デジタル教材が普及すると対面授業が不要になる?紙の教科書も欠かせない!そうした声も上がっているようです。

なおデジタル教科書のメリットやデメリットについては、以下をご参照ください。
参考「教科書もデジタルの時代?5つのメリットを生かせるか

対面授業とは

多くの学校では対面授業が一般的です。つまり先生が前に立ち、児童や生徒の表情、状況を確認しながら授業を進めていきます。また黒板にチョークで板書し、生徒や児童がそれをノートに書き写す。適宜先生が補足的な説明をしていきます。1クラスは地域差もありますが、おおむね30~40名程度です。

現状はほぼ、先生が一方的に話をしています。もちろん実験や体育、芸術科目であれば、子供達が主体的に動きます。とはいえ先生と生徒が対話する状況は変わっていません。これが学校のスタイルでした。これまでは。

デジタル教科書なら自習と同じ

様々な課題はあるでしょうが、電子辞書を含めたデジタル教材がじわじわと普及しています。完全に置き換わるまでには時間がかかるでしょうが、すべてがデジタル化する時代は、そう遠くはないでしょう。

デジタル教科書が普及して板書がなくなりノートへの書き写しも不要になれば、日々の授業は自習と同じことになりそうです。先生のつまらないトークやギャグに付き合う必要はありません。生徒自身がやりたい時にやればよくなります。

これは大手予備校が実施している映像授業と同じことです。病気で欠席しても心配ありません。同じ内容を取り戻すことができます。不登校の生徒でも、ネットを通じて閲覧できれば自宅で学習できる!メリットばかりです。

わからないこと、さらに詳しく知りたいことなどがあれば、ネットで検索すればよいのです。大人の都合で子供の興味を遮ることはありません。子供のやる気と学力がどんどん伸びてくれることが予想されます。

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学校はディスカッションの場になるか

各自がそれぞれ予習復習をすれば、学校はディスカッションの場として有効に利用できるでしょう。まさしくアクティブラーニングが可能になります。毎日テーマを決め、それについて意見交換、またわからない点を先生に尋ねることもできます。

数学ならば、生徒同士で新しい解き方にたどり着くかもしれません。そうして科学は発展するのです。若い頭を効果的に使えば、日本の未来も明るくなるでしょう。理数科嫌いも克服できそうです。

とはいえ子供たちが予習復習をすればの話です。現状でも家庭学習ができない子供が多くいます。それこそが学力格差の根本原因です。デジタル化で余計にそうならないか、危惧される点です。

個人差に対応しやすくなる

本を読むスピードには個人差があります。自宅学習をする効率も変わってくるでしょう。デジタル化が進んでくれば、そうした個人差への対応が、学校の役割になるのかもしれません。生徒から深夜に先生へ質問がLINEで来る?先生の負担が増えるかも。

わかる子供は、どんどん学年を超えて学習することも可能です。義務教育期間であっても飛び級、逆に留年させることを検討すべきかもしれません。子供の将来を第一優先と考えれば、不可欠な制度でしょう。
参考「義務教育期間中でも留年させるべき3つの理由

一方で学校の先生は、生徒や児童の精神面のフォローをする!勉強以外の分野における仕事が重要になりそうです。すると大学の教育過程も変えざるを得なくなる?先生になるべき人材とは何か?こちらでも大きな改革が起きそうです。

なおデジタルリテラシー?機器の扱いが苦手であれば、それでアウトですね。子供皆がゲーム好きでもないからです。そもそもタブレットなどを壊してしまったらどうするか?別用途に悪用することはないか?考えたらきりがありません。

早くも紙の教材への回帰が進む

デジタル教科書の方が説明しやすい、子供の興味や集中力がアップする!メリットが謳われています。とはいえ現場の先生は、100%デジタル化することには抵抗感があるようです。デジタル教科書が導入されたとしても、紙の教科書と併用したいようです。

では紙の教科書にはどんなメリットがあるのでしょうか。というよりデジタルのデメリットがいくつか実感され始めているようです。

ちなみに通信講座「進研ゼミ」で有名なベネッセは、紙の教材中心に回帰するようです。同社は個人情報の流出問題で大きくユーザーを減らしました。その挽回として通信教育講座を進めてきましたが、やってみると紙の教材を選ぶ利用者が多かったとか?

紙の方が勉強しやすい

時代はデジタル化が進みますが、大人の利便性ではなく、学習する本人である子供達にとって、デジタル教材のデメリットが実感されているようです。つまり紙の方が勉強しやすい!そうした声があるのも事実です。

第一は、やっぱり理数系の計算問題は手書きの方が優れます。電卓でできる計算には限界があります。式を立てて細かく計算していくならば、どうしても紙と鉛筆が必要になるでしょう。タブレットでは文字式の誤認識があるので難しそうです。

一方で「書く」という行為が記憶力アップには不可欠!そう考える人が生徒や先生に限らず少なからずあるようです。本を読むだけでは頭に入らない?でも書けば、イメージとしても頭に残るでしょう。英語の勉強も書くことが基本のようです。

授業をしていて思うこともあります。子供達は、様々な色を使ったオリジナルのノートを作ります。それが楽しみでもあります。お気に入りのイラストを描くことで、やる気アップ!紙の教材にはそうした一面もあるようです。

分けて考えるべきかも

デジタル教科書の優れる点は有効に活用し、適宜紙の教科書も利用する。両者を対立するものではなく、相互補完する物として分けて考えるべきなのでしょう。デジタルブックに押される風潮はありますが、紙の本が残っている状態と同じです。

もちろん感傷的なメリットや懐古趣味は禁物です。色彩豊かである、立体図形を扱える、速報性がある点は、デジタルのメリットです。これは文科省の指示がなくても進めてよいことです。学習指導要領だけに従う必要はないでしょう。

一方で考える、古典的な手法に関しては、紙が有効かもしれません。ちょっとメモする!書くことでイメージが膨らむこともあります。もちろん書き間違いがあることは、アナログでもデジタルでも同じです。電子メールでも誤字脱字はなくなりません。

対面授業は残るでしょう

学校は勉強するだけの場所ではありません。コミュニケーションの場でもあり、社会生活を学ぶことも重要です。デジタルだけではできない、してはいけないことが人間社会にはまだあるはずです。

人工知能AIが一般化してすべての判断をAIに任せる時代が来るかもしれませんが、人間の存在意義は?それがおかしくならないような判断を人間がするためにも、人間同士の対面授業は不可欠と言えそうです。

知的な作業はデジタルが得意なので、そちらにお任せする。効率的に学力を伸ばしていく。それで漏れてしまう部分をアナログ的に補完する。柔軟な考えが必要でしょう。それを確認するためにも、毎日学校で子供と先生が対面することは続けるべきですね。

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