スポンサーリンク

国際テストの結果が公表されました。理数系はやはり強かったようです。世界のトップ5に入っています。将来的なノーベル賞候補者が、中にはいるのかもしれません。期待されます。

とはいえやはりと言いますか、読解力記述式問題に弱点があったようです。こちらの改善は、もう少し待つべきなのでしょうか。しかし日本人の読解力が弱い理由について、詳しく検討してみる必要がありそうです。

国際テストとは

11月下旬以降、2つのテスト結果が公表されました。親たちの気づかない間に、子供たちは、文科省の学力テストを含めて様々な外部テストを受けています。

1.TIMSS

2016年11月29日に公表されたのがTIMSS、国際数学・理科教育動向調査です。これはオランダに本部を持つ国際教育到達度評価学会、IEAが4年に1度実施しているものです。今回明らかになったのは、2015年度の結果です。67か国が参加しています。
参考:文部科学省: 国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)のポイント

名前の通り、算数・数学と理科、小学4年生と中学2年生が筆記試験を受けました。結果は1995年の調査開始以降、最高得点を記録したようです。中学理科は第2位、小学理科も第3位。一方で算数と数学は小中学ともに5位。それでも立派な成績です。

とはいえコメントとして、数学や理科を好きと考える子供の数が海外に比べて少ない?また読解力や記述力が求められる問題の正答率が低い!要改善点は変わっていないようです。

2.PISA

2016年12月6日に公表されたのがPISA、学習到達度調査です。これは経済協力開発機構、OECDが72か国・地域で3年に1度実施しているテストです。15歳、日本人で言えば高校1年生が受験しています。
参考:国立教育政策研究所:各部・センター案内 国際研究・協力部 OECD生徒の学習到達度調査(PISA)> PISA2015年調査国際結果の要約

こちらは特定の科目ではなく、生活と密接な問題から数学的、そして科学的応用力を問うものです。2015年の結果ですが、今回から筆記ではなくパソコンから解答する方式になりました。これがちょっと成績に影響した?

科学的応用力が第2位、数学的応用力も第5位です。いずれも2006年以降順位を上げています。とはいえ読解力は、前回の4位から8位へとランクダウンしました。日本人特有の問題がありそうです。

日本人の結果は

上記両テストからみた、日本人の結果を総括してみましょう。

1.脱ゆとりの成果が出た

小中高いずれの子供たちにおいても、数学や理科の順位がアップしています。これは脱ゆとりの成果が出たと考えられています。学校での学習内容が増えています。知識量としては問題ないのでしょう。

とはいえゆとり世代であっても、世界のトップ10には入っていました。そうであれば、変に卑下することはないのでしょう。個々人で比べれば大きな差はあるのでしょうが、日本人全体として捉えれば凄いことです。公平に評価してあげましょう。

2.大国の割には上出来では

こうしたテストでありがちですが、上位に来る国はどこなのか?例えばシンガポール、香港、韓国、台湾などです。アメリカやロシアは上位に来ません。先進国で目立つのは北欧です。これは何を意味するのでしょうか。

つまり小さな国であれば人口が少ないので、教育への時間的および経済的な集中が可能です。そもそもシンガポールや香港などでは日本と同様に資源がありません。まさしく人財が国力なのです。ならば上位に居て当たり前なのです。

一方で人口が多くなれば、平均点で争うテストは不利になります。とはいえ精鋭ばかり集めて受験させるのもフェアではありませんね。そうして考えていけば、人口1億人超の日本がトップ5に入るのは、奇跡?努力のたまものです。

ただし日本は、国が教育に力を入れていない?教育費の多くは家庭にゆだねられています。これが学力格差を生むとも指摘されています。将来的にどうなるか?この点も注目すべきでしょう。
参考「日本学校への公的支出が先進国の中で最低!

3.とはいえ読解力が弱い

いつでも言われるのは読解力、応用力、記述力が弱い点です。他国と比べて目立つのは、記述式の解答が求められた場合、白紙にする率が高いとか。そもそも諦めています。少しでも書けば点をもらえるはずなのに、潔いと言うべきなのでしょうか。

しかしこの点は、後述するように日本固有の問題があると考えるべきでしょう。日本人はおもてなしの心がある、気遣いができる、まさしく空気を読む社会です。なのに読解力が低く出る理由は?違った分析が必要になります。

スポンサーリンク

日本人の読解力が弱い理由は

もちろん読解力を高める学習をすべきでしょう。こちらは今日やって明日できることではないからです。日々地道な努力が求められます。とはいえなぜ日本人の読解力が弱いと言われてしまうのか、その理由を探っていきましょう。

1.日本語という根本的な問題

昔から言われることは、日本語という根本的な問題です。第二次世界大戦後、日本語をすべてアルファベットにしよう!英語を公用語にしよう!そうした議論もありましたが、本当にしなくてよかったのかどうか?

日本語は、他の言語に比べて極めて難解な言葉です。そもそも文字数が違います。英語はたったの26文字です。漢字はいくつあるでしょうか?そう考えれば、日本語を読み書きしているだけでも称賛されるべきです。

また日本語は、てにをは、つまり助詞の使い方で全く意味が変わってしまいます。それを適宜、適切に、制限時間内に解読していくのは、大人でも難しいことです。そういう私も、この文章が読みやすくなっているのか?常に冷や汗をかきながら書いていますが。

なお母国語で理数系を学べることも凄いことです。つまりサイエンスの多くは欧英語で研究されているからです。それを逐次日本語の単語をあてはめ、日本語で学習できる!恵まれた環境です。そうした部分も斟酌(しんしゃく)すべきなのでしょう。

2.パソコン操作力で差が出た

PISAで指摘されたことですが、今回初めてパソコンで解答を入力する方式になりました。この操作力で差が出たのではないか?つまり複数枚におよぶ問題文を読む際、紙であれば、並べて見ることができます。しかしパソコン画面であれば、ウィンドウを変更する、スライドさせる必要があります。

ちなみに国語の授業においてコンピュータを使用するか国際比較してみると、OECDの平均では25%、デンマークでは80%に達しています。韓国でも2割以上で使っています。とはいえ日本では、ほとんど使われていません。国語とパソコンは合わない?

コンピュータリテラシーを改善すべし!そうした指摘になりますが、前回から読解力の順位が4ランク下がった要因は、ここにあると考えられています。そういう意味でもデジタル教科書の普及が待望されるのでしょう。

3.暗記中心は否めない

AIの分野ではディープラーニング、そして学校現場ではアクティブラーニングが導入され始めています。つまり考える手法です。そうして思考力を高めようという試みです。もちろん性急な答えを求めてはいけないのでしょう。

なお教育の現場で、理科の計算など単純な解答を求めると、直ぐに子供達から答えが返ってきます。しかし理由や計算過程を求めると?または記述せよ!そういう問題を出すと、突然子供たちは固まります。未だに授業が暗記中心である点は否めません。

教育者が責任転嫁をしてはいけませんが、家庭環境も大切なのでしょう。親が子供を叱る時、一方的になっていないでしょうか?なぜそうしたのか、どうすべきなのか、そうした問いかけこそ、子供の読解力、思考力、記述力に関係してきそうです。

ちなみに某国は訴訟社会なので、黒でも白と言い張るほど屁理屈が得意になる?日本人は素直に認めることを美徳としてしまう?そうした文化的背景もありそうです。

理数系の本を読もう

読解力や思考力、そして記述力を高めるには、やはり日頃の読書が大切なのでしょう。毎日5分でも、1ぺージでも、続けることが大切です。例えば翻訳された海外の古典文学がおすすめです。
参考「子供の読解力を高めるにはどうするか?有効な5つの方法

読書に際しては、理数系もおすすめです。論理的思考が身に着くでしょう。ちょっと専門的になることもありますが新書系、中でも講談社ブルーバックスが適しています。わからない部分は飛ばし読みでも、そこから新たな興味が湧いてくるはずです。

スポンサーリンク