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先日国際テストTIMSSの紹介をしました。
参考「日本人の読解力が弱いと言われる3つの理由

ここではテストを受けた子供達に対して様々なアンケートも同時にしています。例えば家庭の蔵書数です。そこから導き出された結果として、家庭の蔵書数が多い子供ほどテストの正答率が高い!理由を考えてみましょう。

蔵書数が少ないと言えるのか

1.10冊以下の家庭が11%

そもそも蔵書とは何か?定義が難しそうです。詳しい解説はありませんが、2015年の結果を見ると、テストを受けた小学4年生と中学2年生ともに、10冊以下の家庭が11%あったとか。

親の仕事によっても異なるのでしょうが、本が至る処に山積みとなっている我が家からは考えられないことです。しかし世間はそうなのでしょうか。とはいえ蔵書と考えた時、何をカウントするかは難しそうです。

もちろん漫画や雑誌は含めないのでしょう。教科書や辞書類も除外して、純粋な読み物、解説本などに限定すれば、10冊くらいでも足りるのでしょう。今の時代です、スマホデジタルブックがあれば、ことが済みますね。

2.蔵書100冊以下の家庭が7割

定義によりますが、蔵書が100冊以下の家庭は、小学生だと78.5%、中学生でも64.8%に達するようです。子供が大きくなるに従い、本人の分も増えるのでしょうが、本を読む?眺める環境はできつつあるようです。

中には読んだら捨てる家庭もあるでしょう。有名人でも、1度読んだら誰かにあげる!必要な部分だけ切り取る、メモする、そう公言する人が少なくありません。

さらに図書館を利用する方法もあるでしょう。1度しか読まないならば、あえて買うよりは借りた方が経済的です。ベストセラーも1年経ってみると、何で売れたのか?不思議に思うこともあるので賢明なやり方かもしれません。

もちろん本は掃除の邪魔になるのも事実です。古いアパートなら床が抜けそうです。とはいえ蔵書が少ないとちょっと寂しい気がする私は、活字依存症なのでしょうね。スマホ依存症の人を笑えません。

蔵書と学力が比例する理由

データを分析した結果からは、蔵書数正答率は関係しているそうですが、その要因は何でしょうか。理由を考えてみましょう。

1.読書のきっかけになる

本が身近にあれば、手に取るチャンスも増えるでしょう。すると読書が習慣として身に着くきっかけになるかもしれません。ない本は読めないからです。視野を広げるという意味では、背表紙のタイトルを目にするだけでも差がありそうです。

ちなみに目的がなくても本屋に通う習慣があると、意外な出会いがあるのも事実です。必要な本であればネットで注文すべし!よく言われます。そちらの方が速く手元に届きますね。本屋に注文すると、数週間かかることも稀ではありません。しかし本屋で立ち読みすることで、様々な発見!勉強のヒントが得られますよ。

本屋さんには申し訳ありませんが、1日10分でも立ち読みする習慣があると、違った人生になるかもしれません。当然ですが、必要な箇所だけスマホで撮影したり座り読みするのはよくないことです。マナーを学ぶ!そういう訓練にもなります。

2.読書する親を見て育つ

こちらも習慣の問題ですが、読書する親を見ると、子供も読書をするようになります。小中学生の時期なら、やはり親の影響は大きいでしょう。親が道楽ばかりしていると、反面教師になるか、同じようになる方が多いでしょう。

よく言われるのは、太っている体質が遺伝するのではなく、太る食生活が同じだから親子共々太るのです。怠惰な親からは怠惰な子供が育ちます。子供に勉強させたければ、まず親が勉強する姿勢を見せることです。

もちろん押し付けてはいけませんが、親が子供に良書を推薦する。本を介して共通の話題ができれば、コミュニケーション力も高まるでしょう。そうした親子の方が、子供の学力は上がる?少なくとも無理やり塾へ行かせることはなさそうです。

3.本には確実な情報がある

昭和の時代なら、各家庭に百科事典がありました。ブリタニカや平凡社など数十冊におよぶタイプも登場しました。ネットがない時代は、調べものなどに重宝したものです。もちろん今なら、子供が使う電子辞書に入ってます。

そうです。今ならネットで調べものができます。だからあえて高額な百科事典をローンで買う必要もないのでしょう。そのため蔵書がないことを非難することもできません。

とはいえネットを揶揄してはいけませんが、紙の本には確実な情報があります。本屋には、とんでも本もあり玉石混交ではありますが、編集作業がある程度行われているので、100%ではありませんが、確率的に失敗する可能性は低いでしょう。

なお嘘本は、明らかに嘘本として編集され、売られています。間違って手に取ることはないでしょう。

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整合性がないとの反論もある

時代背景を考えると、蔵書数と学力を直接結びつけてよいのだろうか?疑問が生まれるのも当然のような気がします。例えば次のような反論もあるでしょう。

1.ネットではいけないのか

今の世であれば、紙の本にこだわる必要はないのでしょう。教科書もデジタルになる時代です。ネット経由の塾や家庭教師サービスもあります。そういう社会になっていれば、蔵書と学力を直接結びつけることもできません。

言い換えるなら、ネットはいけないのか?ゲームやSNS依存症などの問題もあります。こちらも習慣なのでしょうが、悪影響を指摘する人の方が多いような感じもします。とはいえそれが一般化すれば、風潮も変わるし、対策も施されるでしょう。

ネットは混乱期に差し掛かっています。もう少しすれば、紙の本と同様に、良いと悪いが上手く分かれてくるのでしょう。そうした時代になれば、ネット閲覧時間と学力の関係が明確になってくるかもしれません。

2.漫画ではいけないのか

漫画を蔵書に加えるのか?賛否両論ありそうです。つまり今なら漫画で歴史を学んだりすることもあるからです。科学を漫画で紹介する本もあります。わかりやすくするという意味では、漫画にもメリットがあります。
参考「ボカロで歴史を学ぼう!勉強に決まった方法はありません

もう終わってしまいましたが、「こち亀」のように、知識が豊富に詰まっている漫画も少なくありません。子供ながらに多くのことを漫画から学んだものです。「ドラえもん」や魔法系だって、科学に興味をもつきっかけになるでしょう。

漫画やゲームはけしからん!そういう話ではなく、本人にとってためになるなら、何らかのきっかけになるなら、問題ないはずです。逆に有害図書も少なからず売られています。

3.因果関係を説明できるのか

データを見る場合には、因果関係に注意すべきなのでしょう。つまり2つの事象の間に高い相関関係があったとしても、それはどちらが原因で結果であるのか?明確に見極める必要があるからです。

読書と学力に関しても、本を読むから学力が伸びるのではなく、学力が高い子供が本を読んでいるのではないか?そう指摘する専門家もいます。この説に従えば、今更本を増やしても、子供の勉強意欲は変わらないのでしょう。

もちろん読書と学力の関係を検証するのは大変です。ならば単に蔵書があることと学力の関係を結びつけるのはもっと難しそうです。とはいえなぜ学力が高い子ほど本を読むのか?最初の学力は何が原因か?そっちの説明をどうするのか?

やはり家に本がある、小さい時に読み聞かせしてもらった、そうした経験から本に興味を持つ、好奇心が生まれ、学力につながると考えた方がスムーズですね。

あるだけでも意味があるのか

図書館や博物館の運営、もしくは本屋を経営しているのでなければ、蔵書数が多いことを自慢できないでしょう。本はありすぎても困ります。邪魔だし、収拾がつかないし、場合によっては同じものを買ってしまうこともあります。

多くの本は「つんどく」用です。本があることで安心する、収集癖と同じで、眺めて楽しむ!様々な使い方はあるでしょう。しかし蔵書数と子供の学力が比例するならば、とりあえず100冊くらい買ってみましょうか。

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