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子供の頃に知能テストを受けた経験があるでしょう。とはいえ内容は?ほぼ忘れているかもしれません。一説によると数的推理空間把握、さらにクレペリン検査適性試験などと称されるものも知能テストの一種だとか。

もちろん出てくる数値に一喜一憂する必要はありません。あくまでも計算上の話です。そもそもIQ200などということは現実にありえるのでしょうか。知能の意味を冷静に考えてみることが重要かもしれません。

知能指数(IQ)とは

知能指数とは、Intelligence Quotient、略してIQなどと称されます。これは知能テストと呼ばれるものを受け、その結果を評価した数値です。基準は100点であり、100を超えるほど知能が高い、100より低いとその逆です。

なお知能指数の算出法は、次の2つがあります。

1.ビネー式知能検査

古くから言われる知能指数とは、1905年フランスのビネーが考案したとされるビネー式知能検査によって算出されるものです。当時の言葉で「精神薄弱児」を鑑別する目的で作られました。現在でも知的障害を判断する基準に用いられることがあります。

具体的な計算方法は、精神年齢生活年齢、すなわち実際の年齢との比を次の式で求めます。

知能指数=精神年齢÷生活年齢×100

つまり100以上になれば精神年齢の方が高い、言い換えると実年齢よりも優れていると考えます。ただし小さな子供の場合には、年齢で測ると誤差が大きすぎます。例えば精神年齢が8歳で生活年齢が6歳だと、知能指数が133になるからです。

これを補正するために、両者を月齢になおす、具体的には8歳1カ月であれば97カ月、6歳11カ月であれば83カ月、これを用いて、97÷83×100=117 になります。

2.ウェクスラー式知能検査

ビネー式は主に子供用の知能検査です。つまり大人になると精神年齢という定義が難しくなるからです。そもそも年齢による差が小さくなります。そこで1939年に考案されたのがウェクスラー式知能検査です。

こちらは同年齢集団における位置づけを測ります。いわゆる偏差値のような計算方法になります。そのためDeviation IQ 偏差知能指数(DIQ)と分けて呼ばれるのが一般的です。
参考「偏差値とは何か?20点台から一流大学の合格は可能なのか

すなわち平均値を100、標準偏差が15となるように補正した結果です。具体的な計算方法は、次のような式となります。

知能指数=(当人の点数-同年齢集団の平均点)÷(1/15×同年齢集団の標準偏差)+100

計算上はどんな数値でも可能ですが、いわゆる統計学上の正規分布、釣り鐘型のカーブを描くので、85~115の間に全体の68%が入ります。この辺りが普通の人です。また70~130の間に95%が入ります。一方で130超もしくは70未満だと異常値?ちょっと違った解釈が必要になります。

なおウェクスラー式の場合、子供用と16歳以上の成人用、それぞれが用意されています。

精神年齢とは何か

これまでの議論で問題になるのは、精神年齢とは何か?もちろんそれを判断するのが知能検査の内容です。検査の種類は様々ありますが、図形的、論理的な思考力を問う形式が一般的です。

とはいえそれで何がわかるのか?問題の意図を瞬時に察知する、空気を読む?いわゆる理解力をチェックすることができるでしょう。それが「頭が良い」ということになるようです。

ただしじっくりと考えるタイプの子供もいます。逆に理解は速くても飽きっぽい、ケアレスミスが多い、様々な事例があります。どこまでそうした内面、すなわち精神年齢を診断することができるか?疑問が少なくないのも事実です。

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信頼できる数値なのか

知能指数が高いと頭が良い?テレビに出てくるIQを自慢する有名人たちは、いわゆる一流大学に「入学」した実績があります。とはいえ一定の能力を一時的に測定したものであり、すべての点において優れているか?その判断は難しいようです。

もちろんIQ200だからといって東大に合格できる保証はないし、逆も真です。現状の教育制度であれば、入試は一発勝負です。暗記力に優れていても、当日体調を崩してしまえば?落ちることも否めません。健康管理も能力だからです。

一定の値に達しない場合は、知的障害の疑いありとされるケースがあります。そうした基準に使えることもありますが、こちらも必ずということではなく、その後の成長を考慮して、正しく判断すべきです。

大人でも珍しくない発達障害や自閉症スペクトラムの人たちをどう活用すべきなのか?数字では表せない能力を活かしていくことが、これからの日本に求められることです。
参考「発達障害は病気なのか?誰もが知っておくべき3つのこと

昔天才、今は凡人?

そもそも知能指数とは、子供の能力を診断する目的で作られました。ということは子供用、教育に生かすためのものです。子供時代は有用なツールかもしれませんが、大人になってIQ200!それを主張するのもどうでしょうか。

もちろん数年以内に検査を受けた結果であれば、信頼度は高いかもしれません。とはいえそれが社会生活に生かされているでしょうか。研究者なら有用なのでしょうが、単にIQだけ高くても、実生活に意味はなさそうです。

一方で子供の時IQが高かった!そういう天才児はいるでしょう。しかし「十で神童、十五で才子、二十過ぎれば只の人」そんな諺がありますし、実際そうした人も多いでしょう。

知能指数はあくまでも一基準であり、それをどう生かすか?本人もしくは親が考えるべきです。必ずしも他人へ自慢できる数値ではないようです。
参考「生まれつきではない?天才を育てる5つのポイント

成人用知能指数の使い方

子供の教育という観点からは外れてしまいますが、成人用の知能指数、もしくは知能テストをどのように使っていけばよいのでしょうか。公務員や民間企業の試験にも一部取り入れられているからです。

もちろん仕事をしていく上で、個人の性格や能力を知ることは大切です。適材適所につながります。本人が苦労したり精神的に追い詰められることもないでしょう。ブラック化も緩和されるはずです。そうした積極的な方面で生かすべきです。

とはいえそれで差別が生まれてもいけません。受ける側も、「好きなこと」と「できること」は違う!それを知ることが大切なのでしょう。結果的に楽しい、しかし業績の上がる職場になるからです。

頭が良い人とは誰か

頭が良い人?どんなイメージでしょうか。計算能力や暗記力が高い人かもしれません。とはいえそうした人は世間で活躍できているでしょうか。電卓やパソコンがあれば、計算能力や暗記力は、必ずしも重要視されません。

偉人の中でも天才と呼ばれる人は、一風変わった性格の持ち主だったとも評されています。知能指数が高い人は、本当に精神年齢も高いのか?疑問視される偉人も少なくないようです。

それよりも状況判断ができる人、コミュニケーション力の高さこそ、頭が良いと言うべきかもしれません。巷を眺めてどうでしょうか?著名大学の学生や医者、弁護士が起こす事件も増えています。彼らの知能指数は高かったはずです。

知的障害という意味を、もう少し考え直すべきかもしれません。本当に「知的」な部分が劣っている人は誰か?電車の中を見回して、または塾の保護者と対応していると、気になることが少なくありません。

IQ200は可能なのか

知能指数は計算上の数値です。そのためIQ200は理論的には可能です。とはいえ平均の倍になるような検査方法自体が正しいのか?考えてみることも重要でしょう。

どんなテストでも同じことですが、その結果を活かせるのかどうか?それこそが本当の知能かもしれません。IQ200の人がやるべき仕事は何なのか?我が子の芽をつぶさないようにしましょう。

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