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私立小学校学童保育を設ける!
日本経済新聞2017年5月27日夕刊の一面に、そんな記事が掲載されていました。共働き家庭を受け入れる秘策だとか。

これまで私立小学校を受験するには、母親が専業主婦!
暗黙の了解でした。
しかし今では働くママも認めるようになってきました。その背景について調べてみましょう。

お受験とは

お受験とは、私立小学校を受験することです。一部幼稚園受験を含む場合もあります。

そもそも小学校は義務教育です。そのため市区町村立小学校(以下、公立小学校)へ入学する際に、何らかの試験はありません。保護者は子供を必ず通わせなければなりません。

受験とは言いますが原則として、受験生である未就学児は、

  • 文字が読めない
  • 計算ができない

という前提です。
したがっていわゆる筆記試験はできないはずです。ではどんな問題が出るのか?

たとえば、

  • テーマに合わせた絵を描かせる
  • 絵を見て間違い探しをする
  • 集団でおもちゃ遊びをしている状況を観察して協調性やリーダーシップを見る
  • 親子で行う面接

が一般的でしょう。

このうち最も重視されるのが面接です。
すなわちお受験とは、事実上親に対する試験とも言われています。

学童保育とは

私立小学校が競うようにはじめている学童保育とは何か?

小学生の低学年を対象として、学校が終わってから夕方まで、子供を一時的に預かる施設です。

共働きの家庭にとって、子供の放課後の過ごし方が問題になっているからです。

保育所問題に隠れていますが、学童保育の不足も深刻です。
原則として低学年しか預かりません。
高学年になると行き場所がなくなる?一部民間が塾を兼ねた施設を運営していますが、すると値段が桁違いに上がります。
この点も教育行政における急務の課題です。

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かつては専業主婦が絶対条件でした

かつてお受験、すなわち私立小学校を受験するならば、母親は専業主婦が当然でした。その理由は以下の通りです。

1.受験前から学校行事に参加する

私立学校では、保護者と学校との関係が重要です。
つまり無関心な親だと、トラブルが起きた時に面倒です。
なるべく従順な人に入ってもらいたいと考えます。学校側が優位な場合、すなわち買い手市場の際には、強気でいられました。

たとえば、受験前に学校説明会を開催します。そこへ出席することが願書をもらえる事実上の条件になっていました。

しかし、受験生の親が参加しなければならないのは、説明会だけではりません。

そのほかの学校行事、具体的には

  • 運動会
  • 学芸会
  • 文化祭

そういうものにも入学前から参加する!学校は親の積極性をチェックします。

そうしたことができるのは、時間が自由になる専業主婦です。
働いているママの場合、受かってもいない学校のために仕事を休めませんね。試験があるとはいえ客観的な点数では測れないからです。
事前に学校の先生と懇意になっておくと、受験時に有利でした。

2.お受験塾に通う

小学校受験は、原則として読み書きのできない子供たちが対象です。そのため特殊なテストを行います。したがって準備が不可欠です。
もちろん市販の教材もありますが、学校ごとの傾向と対策を知りたいならば、専用のお受験塾へ通う必要があります。

当然ですが塾ではライバルがいます。お受験ママ同士の争いがあります。
その一方で情報交換の場でもあります。受験情報や、受験塾の情報も流れます。
「どの学校を受けるには、どの塾がよい!」
マニアックな情報が飛び交います。

そうした塾へ通えるのも、専業主婦ならではです。

つまり塾は親の送り迎えが必須です。授業は日中に行われます。場合によっては親の模擬面接も実施します。
時間にゆとりがないと、塾へ入ることも難しいでしょう。

3.入学後も行事に参加する

私立小学校は、入れば終わり?ではありません。入ってからが勝負です。
とくに中学や高校、そして大学などが併設されている学校であれば、親の評価も内部進学に影響を与えます。

運動会、学芸会などへ親が出席するのは当たり前です。積極的にお手伝いします。バザーなどへの出品を求められることもあります。
そうした時間を作り出すには、専業主婦であることが必須です。

もちろん父親が学校行事に参加しても問題ありません。しかし仕事をしっかりしている!収入が安定していることも重視されます。
先生としては母親の方が対応しやすいのかもしれません。

4.典型的な日本人の家族像

そもそも専業主婦という概念は第二次世界大戦後の高度経済成長期に生まれたものです。日本古来の特徴とは言えません。
しかしその時代こそが現代日本の典型的な理想像になっています。具体的には、

  • サラリーマンの父
  • 専業主婦の母
  • そして2人の子供

核家族です。

入学後もママ友同士、会話がかみ合うためにも専業主婦同士であることが重要です。ママ友の集まりもあるでしょう。そこでいじめがある?ヒエラルキーも生まれます。

一方で働くお母さん、キャリアウーマンは何かとうるさい?自分が高等教育を受けていれば、教育に関する一言があるかもしれません。モンスターペアレントになる可能性も否めません。そうすると学校としても厄介です。

5.お金持ちの条件

一昔前のイメージですが、私立小学校へ通える家庭はお金持ちです。

お金持ちの条件は、母親が専業主婦であること。有閑マダムです。

場合によっては「主婦」ではありません。お手伝いさんがいるかもしれないからです。ということで、母親は子供の教育に専念できます。

共働きでも問題ない理由は

現実的な問題として、専業主婦がいる家庭の方が少なくなっています。
学童保育代わりに学習塾へ通わせる状況も生まれています。時代は共働きが当たり前になりつつあります。

1.共働きじゃないと払えない

私立小学校が共働き家庭を受け入れるようになった背景には、父親だけの収入では不十分な点があります。

つまり共働きしないと、事実上学費を払えないのです。

授業料だけでも年間100万円以上かかります。制服や教材、行事の費用、通学定期代は別です。

そんな収入がある世帯は、今どき少なくなりました。男性の方が正社員率は高いですが、収入は頭打ちです。一人っ子の家庭も増えていますが、兄弟・姉妹がいれば、私立学校へ通わせること自体が難しくなっています。

2.学校も必死になる

名門の私立小学校とはいえ、背に腹は代えられない現実があります。

母親は専業主婦と限定すると受験生が減ります。受験校の選択肢に入れてもらえなくなるからです。

既に定員を満たせない私立小学校が少なくありません。

一方で私立小学校が共働き家庭を受け入れる、学童保育を併設するとメリットがあります。

つまり授業を補完する、事実上の学習塾になるからです。

系列の中学校があれば、入学前に学力を高めることができます。外部進学する場合でも、実績作りに利用できます。
学校としてもチャンスになるはずです。

3.芸能人は共働きだった

お受験と言えば、芸能人の子供も対象です。公立小学校ならば、変に注目されていじめの対象にもなるからです。同じような境遇の子供が集まれば、いじめも起きないでしょう。芸能人ならば共働きも多いでしょう。そんな下地はあります。

ちなみに学校としては、億単位の年収があるベンチャー企業の社長や芸能人よりも、公務員の方を好みます。つまり6年間安定して学費を支払ってくれることが私立としては重要だからです。

お受験は必要なのか

小学校は義務教育です。公立小学校があります。
ならば私立へ通わせる必要はあるのでしょうか。
もちろん大学受験を考えれば有利なことは否めません。
とはいえ小学校受験は、子供本人の希望ではありません。あくまでも親の願いです。見えもあります。

共働き家庭が増えたとしても、小学生の時から教育格差が始まります。
資本主義社会は競争が大原則です。小さい時から鍛えた方がよいのでしょう。
一方でスパルタは否定される?矛盾した現実に、子供たちが苦しまないようにしてほしいですね。

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