虐待したくないのにしてしまう
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子どもへの虐待が、社会問題になっている現代。

なぜこのような世の中になってしまったのか?なぜ愛するべき我が子を苦しめる行為に及んでしまうのか?

「虐待する親など最低極まりない!」と、多くの方が感じているでしょう。

しかし、心ではしたくないことをしてしまう親が実際に存在しているはずだと、私は感じています。

子どもへの虐待の増加

子どもへの虐待問題は、過去より深刻化していて、右肩上がりに増加しています。

特に小学校に就学前の子どもへの虐待が、43.5%という割合を占めています。

出典:www.mhlw.go.jp

また、児童虐待は4種類に分けられています。

  • 身体的虐待:殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束する
  • 性的虐待:子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にする
  • ネグレクト:家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かない
  • 心理的虐待:言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV)、きょうだいに虐待行為を行う

出典:www.mhlw.go.jp

どうしても虐待してしまう・・・

私には2人の子どもがいますが、虐待で子どもが亡くなったニュースを見聞きする度に「子どもを虐待するなんて、信じられない!あり得ない!」と、ずっと思っていました。

しかし子どもが成長し歳を重ねるうちに、虐待に対し『自分ではしたくなくても、どうしようもないこともあるのかも。』と感じるようになってきました。

  • ごく普通の家庭に生まれて、当たり前のように愛情をかけて育てられた
  • しつけ上では、我慢することも多少は教えられたが、何不自由なく毎日を過ごしてきた

当然のように幸せな日々を過ごしてきた中、子どもへの愛情のかけ方を自然に学んできたからこそであって、それが『当たり前』であるとは言い切れないのが現実です。

先日、看護系の大学へ通う娘が、授業の一つとしてあるDVDを持ち帰りました。

それを見た上でレポートを提出するとのことで、「もしも明日…我が子に虐待を始めたら」という過去にNHKで放送されたドラマを、一緒に見ました。

【若くして子どもを生むも、離婚を余儀なくされた18歳の女性がひとりで子どもを育てている】というストーリーで、大変胸が熱くなる内容でした。
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虐待してしまう自分を責めないで

そのDVDを見終わった後、娘は言いました。

「これだけどうしようもない状態で、だれひとりとして相談できる人もいなかったとすれば、もしかすると私も虐待してしまうかもしれない。」

「したくなくても虐待してしまい、すごく後悔してまた繰り返す・・・あり得るかもしれない。」

子どもを持っていないのに、「したくなくても、してしまうかもしれない。」と言った娘に、私は大変感心しました。子どもは親の想像をはるかに超えて成長している証だと思いました。

もし、このドラマであった以下の状況だったら、どうでしょうか。

  • だれひとり頼る人がいなくて子育てに追い詰められ、苛立ちがつのってしまったら
  • 働いても働いても、満足できる収入が得られなかったら
  • 子どもに寂しい思いをさせているのを自覚していて、それを全て自分のせいだと苦しんでいたら
  • 余裕がある時に頑張ろうとしているのに、子どもがぐずったら

虐待したくなくてもしてしまう可能性は十分にあります。

虐待したくないけど、してしまう。それに苦しみ、自分で自分に『どうしようもない母親』のレッテルを貼る。そうすることで、自分はそういう人間だとさらに自分を縛り付けてしまう。

したくない、でもしてしまう・・・実際にその状況に立たされた人でないと、その気持ちは理解できません。

ですが、その状況にある自分を責める必要はありません。だって、だれにでもあり得ることなのですから。

それに『自分は悪い母親だ。』と、自分を責め過ぎてはいけません。さらに抑えがきかなくなってしまう場合もあるからです。

虐待されても、親を愛している子ども

うまく説明できませんが、一つだけ忘れないで欲しいことがあります。

それは、自分を虐待し、どれだけ自分を苦しめる存在であったとしても、子どもは親を愛していることです。

今年はじめに放送された【愛を乞うひと】をご覧になったでしょうか?

母親に虐待され続け、真実から目をそらすことで何とか自分を保ってきた主人公は、自分が母になってから母が自分に愛情を持ってくれていたことを知ります。

実際に虐待していた母の過去については触れられていませんでしたが、心に何らかの傷を負っていたのは確かでしょう。

そして、自分の子どもを愛していない親・自分の親を愛していない子どもなど、基本的には存在しません。

もちろん愛がどこかでゆがんでしまい、形を変えてしまうこともあるのでしょう。人の心は、量り切れないほど深いものだからです。

それに愛情がゆがんだ原因がわかっている・いないにかかわらず、一度ゆがんだものを元に戻すのは、そう簡単ではありません。もう元には戻らなくなっても、おかしくはありません。

しかしそれでも、生まれてきた子どもは紛れもなく親を愛し、親に愛されることを望んでいます。

したくないのにどうしても虐待してしまうという方は、子どもが自分自身に向けている愛情に目を向けてください。

子どもは母親がいなければ何もできないのです。子どもにとって母親は【その子の命】とも言えるほど、たったひとりの大切な人なのです。

イライラした時、虐待してしまいそうになった時、ただ深呼吸するだけで何かが変わるかもしれません。
(関連:こんなに簡単に解消できるの!?イライラせずに子育てをする方法をご提案!

命を授かった日のこと・・・

我が子を授かった日のことを、思い出してみてください。

場合によっては、望んで授かったわけではないかもしれません。仕方がなかっただけかもしれません。

しかし子どもは、自分自身の体内で自分の血と肉を分け与えた存在であり、唯一無二の存在です。

おなかの中で鼓動を打っていました。おなかを蹴っていました。

つわりという苦難を一緒に乗り越え、出産時はあなたと一緒に苦しみながら生まれてきたのです。

あなたがいなければ、あたなの子どもも存在していません。その子の代わりなど、世界中のどこを探してもいないのです。

虐待される子どもは、母親自身が感じている苦しみ以上の苦しみを感じています。小さな胸を痛め『なぜ?』と叫んでいます。

虐待してしまいそうになったら

虐待してしまいそうになったら試すこと

虐待をしてしまいそうになったら、まず子どものそばから離れ、気持ちを落ち着かせてみましょう。

  • 別の部屋に行く
  • シャワーを浴びる
  • 外に出て、少し散歩をする
  • 子どもの笑顔を思い出す

10分たてば、気持ちが少しは落ち着くかもしれません。

児童虐待の相談窓口

厚生労働省 児童相談所全国共通ダイヤル

189

この番号だけでつながります。
名前や身元を明かす必要はありません。匿名で相談できます。自分でもどうしようもない時、ひとりで悩まず相談してみてください。
※一部のIP電話はつながりません。通話料がかかります。

参考:児童相談所全国共通ダイヤルについて|厚生労働省

オレンジリボン運動 – 子ども虐待防止

子ども虐待防止を訴える、オレンジリボン運動の公式サイトです。

オレンジリボン運動 – 子ども虐待防止

市区町村の相談窓口

お住まいの各市区町村の「児童福祉課」や「子育て相談課」(名称は地域によって異なる)など、子育て関連の担当部署への相談も可能です。

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