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8月24日、神奈川新聞社は毎年開催していた神奈川新聞花火大会を休止すると発表しました。
神奈川新聞花火大会といえば横浜市民だけではなく、近隣の人間にとっても大きなイベントでした。その日だけは横浜に浴衣姿の女の子の姿が増え、いつもとはまた違った活気があるのですが、なぜ休止になったのでしょうか。その理由を探ると、決して横浜だけに限らない、問題が浮かび上がってきました。

予算でも日程でもなく、警備上の問題

実はこの花火大会、観覧者が年々増加していました。近隣の道路に観覧者があふれ、座り込んで花火を見る者も多く現れました。そのため、緊急を要する事案が発生した際に警察や救急が迅速に対応できず、近隣住民の安全を確保することが難しくなっている、と神奈川県警等、関係各所から指摘されていました。
今年は、昨年9月から県警や施設管理者と協議し、安心・安全を第一に対策を施しました。結果、大きな事故は無く終了することはできたのですが、それでも、一部のモラルに欠けた観覧者による道路の座り込みや、立入禁止エリアへの侵入が確認され、安全管理上の問題は解決されることはありませんでした。さらに、今後もみなとみらい地区の開発が進むことも鑑み、今回花火大会を休止する決定がなされたのです。

決して「他人事」ではない理由

この決定に対し、残念と思う人も多いかもしれませんし「横浜市民がかわいそうだな」と思う人もいるかもしれません。ですが、この問題は他のイベントの主催者、参加者、両方にとって決して他人事ではありません。
なぜなら、この休止発表には、参加者側の、自分さえ良ければよい自分の行動で他人が迷惑を被ろうとも関係ない、と考えるモラルの低下、もしくは、そんなことすら考えられず、自分の立場からのみ物事を見て、他の誰かのことに思い至らない、認識の甘さが根底にあるように思えます。
そんな考えの人が花火大会のような、不特定多数の集まる場所にたくさん現れたらどうなるでしょうか。人の邪魔をしても平気、係員の指示には従わない、そんな自分勝手な人たちなので、どれだけ主催者が関係各所と協議し綿密に計画を練っても、秩序は乱れてしまいます。そんな状況に、不測の事態が起これば、参加者や近隣住民の安心・安全が守れません。また、このような状況が続けば主催者側も安心・安全なイベント運営に責任が持てなくなります。
ではこの状況は、神奈川新聞花火大会に限ったことでしょうか。皆さん、いや違う、と思ったはずです。多かれ少なかれ、モラルの低い観覧者は他のイベントにも現れる、と考えられますし、そのような状況が続けば主催者側はイベント休止を決定せざるを得ないだろう、と考えられるからです。つまり、これが決して他人事ではない理由なのです。
昨今、我が国はモラルの低下が叫ばれていますが、今回の発表を知れば、「そこまで低いのか」と流石に実感せざるを得ないのではないでしょうか。
他のイベントでも、本当は休止にしたいけどやっぱり楽しんでいる人も多いし…でもマナーが…と悩んでいるところがあるかもしれません。今回の花火大会休止決定が、そのような主催者側にとって、自身のイベント休止決定の背中を押す可能性があるのです。

ルールからモラルやマナーが生まれるのではなく、モラルやマナーからルールが生まれるものです。今回は季節限定イベントの無期限休止ですが、今後も更にモラルやマナーの低下が叫ばれるようであれば、もっと大きなイベントが休止になる可能性もあります。
今後も楽しいイベントが継続されるかどうかは参加者それぞれの心がけに委ねられている、と言えるでしょう。

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