スポンサーリンク

日本広告審査機構JAROなどがインターネット上のサイトや広告を調べた結果、化粧品の85%で何らかの違反があったことがわかりました。先日はトクホで問題があったばかりです。私たちはどこまで信じたらよいのでしょうか。

まずは消費者が賢くなることです。そもそも広告にはどこまでの表現が許されているのか?また誰の発言を信じればよいのか?その辺りを考えてみましょう。

医薬品医療機器法とは

化粧品について管轄している法律は、かつて薬事法と呼ばれた現在の医薬品医療機器法です。正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保に関する法律」です。長いので、新聞などでは通常略名を使います。

旧薬事法、つまり薬に関する規制をしていた法律です。もちろん医療機器についても言及していましたが、医療機器の重要性を鑑みた?薬事法は2006年にも大幅な改正をしていますが、名称まで変えた本法の施行は2014年11月25日からです。

ちなみに医療機器と聞けば、大規模な手術道具や心臓ペースメーカーなどをイメージするでしょうが、もっと簡単な物もあります。医療用のハサミ!身近な物としてコンタクトレンズも医療機器です。取扱いには注意しましょう。

化粧品とは何か

医薬品医療機器法で規定しているのは、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器などであり、それぞれの定義は以下の通りです。

医薬品とは「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用される」物です。すなわち医師が処方する医療用医薬品、そして薬局で売られている一般用医薬品が該当します。

医薬部外品は「イ.不快感又は口臭若しくは体臭の防止、ロ.あせも、ただれ等の防止、ハ.脱毛の防止、育毛又は除毛」の目的で使われるもの。例えばビタミン剤やドリンク剤、入浴剤、薬用化粧品、殺虫剤などが該当します。

化粧品は「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗布、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なもの」です。

医療機器は「人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等(再生医療等製品を除く。)」です。

スポンサーリンク

化粧品の広告はどこまで許されるのか

ネットに限ったことではないでしょうが、化粧品の広告はどこまで許されるのでしょうか。法律では具体的に記載していないことも多いですが、一般的にできることとできないことをまとめてみましょう。

1.効果を謳えない

第一に、化粧品では効果を謳えません。つまり医薬品なら治療目的に使えます。しかし化粧品の定義には、上記のように治療目的はありません。そのため「シミが薄くなる」「しわが目立たなくなる」などの効果を謳ってはならないのです。

あくまでも化粧品は、表面上の問題であり、良くも悪くも「人体に対する作用が緩和なもの」である必要があります。「著しい改善」などの文言もアウトです。それができるなら、医薬部外品もしくは医薬品に該当するからです。

基本的に「効果」や「効能」などの単語も化粧品では使えません。とはいえ効果とは何か?人によって受け取り方は違うでしょう。だからこそ誤解を招くような表現をしてはいけないということです。

2.「個人の感想」は許されるのか

メーカーが効果を謳ってはいけない。広告やネット上に「シミが消えた」などと記載してはいけません。とはいえ「個人の感想」はどうなのでしょうか。広告を見ると端っこに小さな文字で「お客様個人の感想であり、効能を保証するものではありません」などと記載されています。

もちろん個人差があります。プラセボ効果もあるでしょう。多数の人が試せば、何人かに何らかの改善がみられることも稀ではありません。しかしその人だけに結果が現れたかもしれません。そもそもその化粧品を使ったからなのか?判断は難しいですね。医薬品のように大規模な調査をしているわけではないからです。

もう皆は忘れてしまったのかもしれませんが2013年に某美白化粧品で白斑ができた!大きなニュースとなりました。これは医薬部外品(薬用化粧品)だったので効果を謳ってもよかったのですが、人によって使用後の状況は違いました。これも個人の感想でしょうか。

3.たくさんのお便りは本当か

これもありがちですが「たくさんの感謝のお便りが届いています」とはいえ何人から感謝されているか、具体的な数字は書いてありません。そもそも苦情のお便りやメール、電話はなかったのでしょうか。それを書くことはないようです。

JAROの調査によれば、抽出した300件のうち、60%に該当する179件に、お客様と思われる人から効果や効能を保証するような感想が届いていたようです。抽出量として300件は多いか少ないか?選び方は適切か?これも議論になるでしょうが、感想をそのまま記載するのはどうなのか。また、そのまま記載しているか?

届いていないのかもしれませんが、効果がなかった人の感想も載せるべきなのかもしれません。そっちの方がフェアであり、消費者にとっての判断材料になるでしょう。

4.専門家が言っていれば正しいのか

広告に医師や薬剤師などがコメントしていることもあります。もちろんタイアップしている可能性はあります。場合によってはクリニックやエステで販売している化粧品かもしれません。

医師や薬剤師などが軽はずみなことを言ったり書いたりしてはいけません。もしそこで化粧品の効果を謳っていれば、法律に反することになります。一方インタビュー記事で、都合の良い箇所だけ使われた?これも事後チェックして訂正してもらうべきです。専門家であれば間違いを正すべきでしょう。影響力が大きいからです。

モデルや女優さんなどの有名人を広告に利用するケースもあります。これが意外と説得力があるようです。あの女優みたいになりたい!そういう願望は少なくないからです。とはいえ本当に使用しているのか?そうした疑問もありますし、化粧品だけが美の秘訣か?判断は難しいですね。

5.口コミサイトを信じてもよいのか

ちょっと怪しいのが口コミサイトです。場合によっては商品のサイトとつながっている可能性もあるからです。個人のサイトであっても、バナー広告があったりすれば、否定的な記事は書けません。スポンサーが付くテレビと同じ仕組みです。

化粧品に限ったことではありませんが、インターネットを閲覧してそこから情報を得たいなら、信頼できるサイトを探しましょう。ネットは押し売りや訪問販売ではないため、クーリングオフは利きません。

誤解を与える表現とは

広告を一瞥しただけでは、それが化粧品なのか医薬部外品なのか健康食品なのかわからないことも多いです。小さい文字で「医薬部外品」「清涼飲料水」と書いてあることが稀ではありません。それより満足度〇%の方が大きく記載されています。

ちなみに化粧品とは異なりますが、ブルーベリー系の健康食品でありがちです。そもそもブルーベリーに視力の改善効果はありません。もちろんそんなことは広告に一切記載がありません。しかし私たちは、刷り込まれています。ブルーベリーを食べると目が良くなる!

すなわち勝手に信じる方がいけないのです。それで効果がなくてもメーカーに責任はないでしょう。とはいえ誤解を与えるような表現は止めた方が、長期的にみたメーカーの信頼度に影響するような気もします。

消費者が賢くなりましょう

ネットが当たり前の社会ではありますが、どこまで信じるのか。もちろん企業の倫理観を問うべきですが、消費者も賢くなる必要があります。補償金で健康は買えないからです。記載内容を信じてトラブルが起きても、結局損をするのは自分です。

公的機関などの規制や法律も不可欠ですが、まずは個人の判断力を高めましょう。そうすることが結果的に、悪い物を駆逐することにつながるからです。

スポンサーリンク