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子供や高齢者がよたよた自転車に乗っている光景を見かけます。また自転車の前後に子供を乗せたお母さん、そしてビュンビュン飛ばす若者たち。とはいえ自転車でも衝突や転倒すれば大怪我、大事故につながります。死亡事故も少なくないようです。

万が一でも事故を起こしたらどうするか。予想外に大きな惨事となるようです。そんな時に頼りとなるのは、友人や家族?保険、弁護士、誰に相談すれば上手く解決してくれるのでしょうか。

自転車による死亡事故が増えている

ちょっと怖いデータがあります。2000年と2010年を比較すると、交通事故件数自体は、93万件から72万件へと2割以上減少しています。一方で自転車対歩行者の事故件数は、同1,827件から2,760件へと約1.5倍に増えています。

年間2,700件ということは毎日7.5件、全国のどこかで自転車が「警察に報告される」ような事故を起こしているということです。もちろん氷山の一角でしょう。事故として認知されないものや、ヒヤリ・ハット、そんなケースも少なくないはずです。

なお自転車事故で多いのは若年層です。負傷者の約3割が20歳未満です。とはいえ1割超が70歳以上の高齢者であり、死亡者数だけを見ると、ダントツで半数以上が70歳以上です。2011年は、年間318人の高齢者が自転車事故で死亡しています。

損害賠償請求額が1億円を超える

自転車は誰でも手軽に乗れる便利なものです。しかし扱い方によっては凶器となります。計算上は、ほぼ毎日誰かが自転車によって亡くなっているからです。自損事故なら仕方ないでしょうが、もし歩行者にぶつかったなら、大怪我になります。

最近では自転車による事故で後遺症を負った、死亡した事例が裁判などになって巨額の損害賠償を請求されるケースが出ています。例えば77歳の女性が事故で脳挫傷となり損害賠償請求6,223万円に対して、4,413万円が認められました。

一方で高校生が乗る自転車が24歳の男性会社員にぶつかり、後遺障害1級となったケースでは、損害賠償請求1億7,244万円!これに対して8,900万円が認められました。

さらに11歳の少年が乗る自転車が62歳の女性にぶつかり寝たきりとなった事例では、9,500万円の賠償請求が起こされています。

自転車だと軽く考えていると、今では1億円を超える損害賠償請求、それに近い判決が出ています。そろそろ考え方を変える時期に来ているのかもしれません。

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道路交通法が改正されています

このような状況を鑑み、自転車に対する規制が強化されています。道路交通法上、自転車は車両に該当するからです。当然ですが、これまでも信号無視や一時停止違反、事故にならなければ罰則対象となりませんでしたが、明らかに法律違反です。

1.2013年改正:危険運転の禁止

道路交通法の改正に関して、例えば2013年6月から、自転車が路側帯を走る際は、自動車と同じ側、つまり左側通行が義務付けられました。右側を走れば、通行区分違反となり3カ月以下の懲役又は5万円以下の罰金です。

またブレーキを備えない自転車など危険が認められた場合は警察官が停止させ指導することができます。そしてその指導に従わない場合は、5万円以下の罰金が科される可能性があります。

2.2015年改正:違反者の講習義務化

2015年6月以降は、一定の違反をして2回以上摘発された自転車運転者は、悪質自転車運転者と認定され、公安委員会からの命令を受けた後3カ月以内に講習を受ける義務が発生します。これに従わないと5万円以下の罰金です。

ちなみに一定の違反とは、

  • 信号無視
  • 通行禁止違反
  • 歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)
  • 通行区分違反
  • 路側帯通行時の歩行者の通行妨害
  • 遮断踏切立入り
  • 交差点安全進行義務違反等
  • 交差点優先者妨害等
  • 環状交差点安全進行義務違反等
  • 指定場所一時不停止等
  • 歩道通行時の通行方法違反
  • 制動装置(ブレーキ)不良自転車運転
  • 酒酔い運転
  • 安全運転義務違反

以上14の行為です。

なお現在は、自転車の乗り入れが許されていない歩道を走ったり、傘をさすなど片手運転をすると、3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金に処されます。夜間の無灯火は5万円以下の罰金、酒酔い運転は5年以下の懲役または100万円以下の罰金です。注意しましょう。

事故を起こしたらどうするか

実際に事故を起こしてしまった場合は、どうしたらよいのでしょうか。もちろん怪我人がいれば適切に手当てをして救急車を呼ぶ!同時に警察も呼びましょう。自転車であっても、ひき逃げをすれば車のケースと同様に重大犯罪になります。

1.自動車保険が使えます

昨今の状況を鑑みて、自転車専用の保険も登場しています。数百円程度で加入できるので、お子さんが自転車に乗るようになれば、検討してみましょう。とはいえあまり知られていないことですが、既に加入している自動車保険が使えることもあります。

オプションの一種なので保険会社によって対応は異なりますが、例えば個人賠償責任特約があれば、被保険者のみならず、その家族が自転車事故を起こしたり飼い犬が他人を噛んだ!そうしたトラブルに対しても保険金が支払われます。示談代行サービスもあるようです。

2.弁護士に相談する

相手が怪我をした場合、もしくは面倒そうな人と接触した際は、躊躇せず弁護士に相談しましょう。中途半端にその場凌ぎ的、素人による示談交渉を始めると、後々大変なことになります。

もちろん弁護士に知り合いがいなければどうするか。まずは警察を呼びましょう。事故として処理してもらうことです。これが一番賢明な方法です。その後事故を専門とする弁護士を探しましょう。

携帯電話がなく、警察や救急車を呼べない際は、大声を出して第三者を呼びましょう。目撃者を作ることも重要です。

3.ADRとは何か

お互いの話し合いによって解決できない場合、もちろん弁護士などに依頼して裁判を起こすこともありますが、昨今はADRと呼ばれる手法が知られるようになりました。

ADRとは、Alternative Dispute Resolutionの略であり、訴訟に代わる紛争解決方法と呼ばれています。すなわち第三者による仲裁です。間に入ってくれるのは弁護士や司法書士などです。また弁理士、社会保険労務士、土地家屋調査士なども一部認められています。

自転車専門の自転車ADRセンターが東京にあります。興味のある人はサイトをチェックしてみましょう。

被害に遭ったらどうするか

歩行者が自転車に当てられた、もちろん自転車同士の事故もあるでしょう。こうした被害に遭った場合はどうすればよいのでしょうか。例えかすり傷であっても、何らかの怪我、物損などがあれば警察を呼びましょう。

最低でも相手の住所や氏名などを確認しましょう。加害者が子供であっても、悲しいことですが、容赦してはいけません。親を呼びましょう。怪我で後遺症が出たら、泣き寝入りになってしまうからです。

そういう意味では、弁護士に相談することも有用です。事故を専門とする弁護士もいます。まずは警察に事故処理をお願いし、落ち着いてから弁護士に連絡してみましょう。
参考「交通事故の示談交渉をどうする?まずは弁護士へ相談しよう

なお怪我をして動けない場合は、大声を出して誰かを呼びましょう。ここでも目撃者を作ることが大切です。裁判になった際も、判決に大きく影響します。

安全運転に努めましょう

子供や高齢者であっても、自転車に乗れば交通強者です。安全運転に努めましょう。適宜講習を受けると同時に、怪我人が出た際の応急処置法も覚えておきましょう。その場で適切な対応をしたかどうかも裁判で重要視されます。賠償金が変わりますよ。

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