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ついに、というか、やっと、それでも控えめな指導です。国民生活センターが2016年12月15日、水素水に関する指導を公表しました。
参考:発表情報|容器入り及び生成器で作る、飲む「水素水」-「水素水」には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々です-
タイトルを示せば
「容器入り及び生成器で作る、飲む「水素水」-「水素水」には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々です-」
100%ダメとは言っていませんが、曖昧なものが多すぎる!そういう指摘のようです。

水素水とは

1.水素水とは何か

巷には様々な水素水、または水素水を生成する器具が売られています。多くの有名人が美容や健康目的で利用しているようです。とはいえ国民生活センターの指摘のように、水素水に関する明確な統一した定義はありません。

いくつかの製品が謳う話を総合すると、電気分解などによって水から水素を作り出します。これは中学の理科実験でも行うことです。中には特殊な物質を混ぜるケースもあります。すると単独の水素、もしくは水素イオンが水中に存在する?ようです。

テレビのCMなどでは、水素でパンパンになったペットボトルなどがイメージとして示されます。蓋を開けると、プシューっと音がします。水素ガスが充満している?なんとなく雰囲気がありますね。とはいえ水素かどうか、目には見えないので判断は難しそうです。

2.メリットは何か

水素水に関して、様々な説が流布していますが、共通しているメリットは何か?それは体内にある有害な活性酸素を無害化してくれるというものです。原理としては、酸素と水素が結合して水になる!わかりやすいメカニズムです。

中には、アトピー性皮膚炎の患部に塗ることを推奨する製品もあったとか。そこまでいくと、とんでも科学になってしまいそうです。すなわち医薬品でもトクホでもない「もの」が、何らかの症状を改善する?それを言ったらおしまいよ!明確な法律違反です。

3.謳えないメリットは

そもそも活性酸素は有害なのでしょうか。ある程度は体内において不可欠なものです。つまり有害な物質を分解してくれるからです。何事もバランスの問題です。とはいえ水素水を飲んだら、都合よく活性酸素とだけ結合するのか。証明されたわけではありません。

もちろん水素水を飲んだら健康になった、水素水生成器をお風呂に入れたらお肌がスベスベになった、そうした報告も消費者から実際にあるようです。しかし本当に水素水の効果なのか?プラセボ効果ではないのか?明確に謳えないメリットがありそうです。

医者やマスコミはなぜ黙っていたか

今更ながら国民生活センターが、ようやく重い腰を上げて公表しました。上述のウェブサイトを見ると、2011年以降2,260件の相談があったようです。とはいえ医療界やマスコミは明確な反応はしていなかったみたいです。専門家なのに、どうしてでしょうか。

1.理論がわかっていなかった

医者は、もちろん頭がよいのでしょう。何でも知っているようなイメージを持ってしまいます。とはいえ人間です。万能ではありません。自分の専門分野については深い知識を持っていますが、専門外なら?例えば耳鼻科は眼科の話がわからない?だから飛行機内で病人が出ても、積極的に名乗り出られないようです。

そもそも医者は理科的な知識をどこまで理解しているのか?診察を受けていて疑問に感じることがあります。ある医者が言っていましたが、医学部の受験に生物は必須科目ではない?高校で生物を学んでいない生徒でも、医者になることはできるのです。

先日、テレビで水素水について解説するタレント的な医師がいました。水素水の効果については明言していませんでしたが、水素水の原理について否定していませんでした。当然ですがテレビ的にカットされた部分はあるでしょう。しかし後日放送を見て苦情を言わないのでしょうかね。
参考「医療に正解はあるのか?ネット検索の是非と医療界や人体の不思議

2.もちろん広告などの利権があります

一部の科学雑誌や少部数の雑誌では、水素水について疑問を呈していた?第三者的に報道する向きもありましたが、大手のマスコミ、テレビや新聞などでは水素水に関して明確な否定をしてきませんでした。

とはいえサプリを含めて何かを否定するような記事は書けませんね。著名な企業も水素水を販売しています。すなわち広告収入があるからです。無用な波風は立てられません。しかし今回の公表で、風向きが変わるのでしょうか?すると徹底的に水素水叩きが生まれるかもしれません。恥ずかしくないのでしょうか。

ちなみに12月16日、午前中に放送されたTBSの情報番組で、このニュースが淡々と流れていました。他局、他メディアはどうなるか?夕刊が楽しみです。薬用石鹸であったような黙殺は止めてほしいですね。
参考「FDAが抗菌石鹸の販売を禁止?理由は3つ!日本への影響は?

3.存在自体を知らなかったのか

専門家にありがちですが、巷の情報を知らないことです。医者の中には、水素水の存在自体を知らない人もいるでしょう。それで医療行為を行って大丈夫なのでしょうか。サプリメントを含めて、患者から相談されたら、何と答えるのでしょうか。

専門に徹底するのもよいですが、患者さんとのコミュニケーションを図る意味で、たとえ科学的にみればくだらない内容だとしても、世間で流行っていることなどを耳に入れておいてほしいですね。

逆に、医学博士を名乗る人が宣伝する水素水もあるみたいです。どうなっているのでしょうか。

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小学生でも知っている事実ですよ

小学生は、理科で水素の特徴について学習します。例えば次のような性質です。

  • 水素は水に溶けない
  • 水素は空気より軽い
  • 水素ガスは酸素と反応すると激しく燃焼する

まず水に溶けない水素を、どうやって水中に残しておくのでしょうか。中学の理科で水の電気分解をしますが、作られた水素と酸素は、気体として出てきます。水中にどれだけ残っているか、測ることは難しそうです。

もちろん水中では、イオンの形で一部が水素イオンと水酸化物イオンに分かれています。とはいえそれは水道水でも同じことであり、水素水に限ったことではありません。
参考「夏休みに克服しよう!イオンとは何か?中学校理科の難題です

次に水素は空気より軽いので、容器に入れてあっても、ふたを開けた瞬間に空気中へ散逸してしまいます。プシューっと抜けたのが水素なら?そのペットボトルには、もう水素が入っていない?水素なし水を飲むことにならないのでしょうか。

三番目に水素ガスは可燃性です。ペットボトル内に気体として溜まっていたら危険です。一説によれば濃度が4%になると爆発するとか?東日本大震災の後に福島第一原発で屋根が吹っ飛んだのも、水素爆発と言われています。

ちなみに水素は非常に小さい物質です。テレビCMでも言ってますが、ペットボトルからは自然に抜けてしまうんです。それを長時間とどめておくことはできるのか?アルミパウチなら可能か?水素は最も小さな、かつ軽い元素ですよ。

水素水自体に害はなさそうです

今回の指導において国民生活センターが求めていることは、次の通りです。

  • 法律に反しないような表示の改訂
  • 賞味期限までに保証できる濃度の記載
  • 水質がどう変わるかの具体的な情報提供

とはいえ水素水と呼ばれるもの、そして同生成器が有害であるとは言っていません。そのため今ある物を使い続けても、健康や美容に関して害はなさそうです。止めても良いし、それで健康になっているなら、あえて止める必要もないでしょう。

健康食品や化粧品は、その原理がわかっていない物も多いようです。結果オーライが少なくありません。もちろん厚労省が認めている医薬品に関しても同様です。気持ちの問題もあります。今さらながら人体は不思議です。

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