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重厚なストーリーとコミカルなギャグが入り混じる、黒執事の舞台

今回のサーカス編の概要を簡単に説明します。

移動式のサーカス団「ノアの方舟サーカス」が訪れた街から子供達が消えてしまうという話から、人さらいの事件を解決するためにサーカス団へ潜入するお話です。

人さらいをするサーカス団は、まさしく悪のはず。ですが、孤児院に残してきた弟たちの為、自分たちに義手を授けてくれた恩人の為に懸命に生きる姿は、どうしても悲しくて。

そして、シエルはその事件を解決する正義のはずなのに、サーカス団の人さらいを殺し、元凶であるケルヴィン男爵やジョーカーを殺し、感情を無くした子供達もろとも焼く姿は悪の貴族そのものです。

黒執事サーカス編舞台化への個人的期待と不安

この華やかで残酷な話を舞台化するにあたって、どこを削るのか、サーカスの演出はどこまでできるのか、トラや蛇などの動物はどうするつもりなのかなど、様々な心配事がありました。

元々クオリティの高い演出をしているミュージカルではありますが、舞台表現にも限度があります。更に、サーカス編は黒執事のエピソードの中でも人気の高いお話ですから、期待と同じくらい不安でした。

黒執事サーカス編の気になるシーンや演出

今回のサーカス編での癒し枠といえば、タウンハウスにいるインド組の2人。いつもギャグ回ばかりの使用人3人は、ギャグよりも戦いで活躍してましたね。

そして何よりも、一番最初に出てきたピエロの2人組。黒執事に行く人は、開演前にちゃんと座ってた方がいい!という話を聞いていたので楽しみにしていたのですが、ヤードの刑事役である、髙木さんと寺山さんがピエロに扮して会場を沸かせていました。こういった演出は初めてだったので、新しい試みに感心しました。

あとは、いつもの坊ちゃんが悪魔と契約をする儀式からスタート。そして、夢から覚める所で物語がスタートしていました。これは、生執事の演出上必ずあるといっても過言ではない演出ですね。

時間のこともあるし、坊ちゃんの着替えが簡素なのは仕方ないかなぁと思いつつも、ベッドの中ですでに準備万端の状態はいかがなんだろうか。と毎回思っています。

サーカス団、ノアの箱舟がすごい!

そして大本命のサーカス団、ノアの方舟。ビジュアルを確認した時点で、クオリティの高さは知っていたのですが、動いているのを観ると、さらにすごかったです。

ジョーカーは、声優さん(宮野真守)が印象的なので、それと比べるとどうなるのかなぁと思っていたのですが、動きや声の質、関西弁のような喋りもよくできていたと思います。

先にご紹介をしていたように、今回は本気のサーカス団です。一輪車やエアリアル・シルクの息の合った技に、会場とライビュの空気も一気にサーカスに魅入られたように感じました。

心配していた蛇とトラは、さすがに本物を使うわけにはいかないので、ちょっとリアル寄りな人形と着ぐるみというのか、人が入ったものでした。

役者の表現力の高さに驚く!

舞台でもセクシーなビースト

セクシーな衣装を身にまとうビースト

彼女は、ジョーカーに想いを寄せていて、子供をさらうことに苦悩するジョーカーへ「こんなことから足を洗おう」と呼びかけますが、袖にされます。追いかけても振り向いてくれない、頼ってもらえない、そんな思いが溢れる所に出てきたのはセバスチャンです。

原作ではとてもエロス漂う雰囲気のものを、舞台でも上手く表現していました。刑事役である寺山さんも仰っていましたが、ビーストを抱きしめ腰を支えて観客へ表情を見せる所は、落ちてきた獲物にニヤリとする悪魔らしい表情でした。

死神はギャグパートも担う

死神は今回1人だけ、しかも本人は笑いを取るキャラではないのですが、このサーカス編においてはギャグパートも担っていて、とても楽しかったです。

いつもあまりしゃべらない彼が、空中ブランコでセバスチャンと一緒に飛んでいる姿もすごかったですね。歌もセリフも多めにあったので、役者本人もうれしかったようです。

個人的にとても良かったキャスト!!

個人的によかったと思うのが、ドール役の設楽くんです。上手かと言われると、シエル役の内川くん同様にまだまだ伸びしろ感じられる演技なのですが、事件が解決したと同時にすべてを失ったことをドールが知った際、回想のシーンが特に良くてスクリーンを観ながら泣いていました。

あとは、ケルヴィン役の小手さんでしょうか。ご自身でも仰っていましたが、彼のケルヴィン男爵はファンから「ケルヴィンがケルヴィンだった」と言わしめる程に、気持ち悪いほど純粋にシエルを求めて、子供の癇癪のようにジョーカーを叱咤していました。一番いい演技をなさっていたと思います。

美しく悲しい、華やかなサーカス団のお話は、シエルが悪の貴族として背負う運命の重さや弱いものが簡単に葬られる、傲慢で人らしく生きるシエルが成長する話でもありました。

体力的にも精神的にもキツいミュージカルであったのは言うまでもなく、最後まで彼らを表現してくれた役者の方々皆さんの言葉はとても重く、カーテンコールで涙を浮かべる方も多くいました。

そんな中で、シエルとして泣いてしまわないよう我慢しながら、しっかりと挨拶をする内川君の姿は胸に来るものがありました。

長くなってしまったので、各キャラクターについては次回語りたいと思います。

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