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ほとんどのサラリーマンには関係のない話かもしれませんが、前年医療費を多く支払った、もしくは市販の薬をたくさん買った、そうした人は医療費控除対象かもしれません。ちょっと調べて確定申告をすれば、節税できる可能性があります。

医療費控除とは

多くの人が税金を嫌う理由として、めんどくさい用語にもありそうです。還付申告をしようとしても、どうすればよいのかわからない?結局諦めてしまうようです。とはいえ一度理解すれば簡単です。今年からトライしてみましょう。

1.控除とは何か

まず控除とは何か。納税に関する用語の一つですが、簡単に言えば費用という意味です。つまり確定申告をするサラリーマンなどは、その給与所得を得るためにかかったコストを正しく算定することができません。とはいえ生活にはお金がかかります。それを公的に認めた部分が控除です。

具体的な控除項目には、まず所得から直接引かれる分として

  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険控除
  • 寡婦・寡夫控除
  • 勤労学生・障害者控除
  • 配偶者(特別)控除
  • 扶養控除
  • 基礎控除
  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 寄付金控除

などがあります。

さらに課税所得額が決まった後から差し引ける控除項目は、

  • 配当控除
  • 住宅借入金等特別控除
  • 政党等寄付金等特別控除
  • 外国税額控除

などがあります。

一般の人にはわけがわかりませんが、一般の人にはほとんど関係がない部分も多くあるので心配ありません。

2.医療費控除とは

では医療費控除とは何か。費用的な部分のうち医療分野をカバーするものです。とはいえ健康保険の支払いは社会保険料控除、生命保険は生命保険料控除に入ります。そのため医療機関や薬局に直接支払った金額が該当します。

医療費控除の内容に関しては様々な意見があります。もちろん通院する医療機関の窓口や薬局で支払った費用はほとんどが対象です。つまり風邪薬や抗生物質などです。ただし予防目的のものには使えず、栄養剤などは範疇に入りません。

また治療目的の鍼灸費はOKですが、疲れをとるマッサージはアウトです。さらに通院でかかった交通費は対象になりますが、自家用車で行った場合のガソリン代はカウントできません。ならば救急車を呼ぶべきか?そうなる気持ちもわかります。

手術や長引く通院などで医療費が多くかかった当人や家族は、ダメ元で申告してみましょう。税務署などでも無料の説明会を開催しています。相談してみましょう。

3.医療費控除の計算方法

医療費控除を申請するにはレシートまたは領収書が必要です。これは確定申告における大きな壁です。1年分のレシートを残しておくこと自体、よほどマメな人以外は難しいからです。それをさらに用途別で区分する!面倒だから止~めた!多くの人は挫折しているでしょう。税務署の作戦か?勘繰りたくなります。

とはいえもらった先からレジ袋などに分類しておくと、後々楽になります。労多くして益少なし!そう感じることもありますが、小さなことを積み重ねることがお金持ちになる秘訣です。今年からは、始めてみましょう。

具体的な医療費控除の計算方法

まず医療費控除の対象になる金額を全て合計します。そこから民間の医療保険などで補填された分を差し引きます。これをとします。

一方で総収入から所得金額を算出します。このやり方は税務署が発行している手引きを参考にしてください。この所得金額に0.05をかける、つまり5%分に相当する部分が10万円以上であれば10万円を、それ以下であれば、その金額をとします。

そして

A-B=医療費控除額

になります。面倒そうですが、一度計算してみることをお薦めします。

ちなみに医療費控除として申請できる上限額は200万円です。もちろん大規模な手術ををしない限り関係ないでしょう。

セルフメディケーション税制とは

2016年の申告分から登場したのがセルフメディケーション税制、医療費控除の特例です。もちろん根底には、国民医療費、すなわち税金や健康保険組合の負担を減らす目的があります。

1.セルフメディケーションとは

そもそもセルフメディケーションとは何か?セルフは自分メディケーションは薬物治療という意味です。つまり自分で治せ!そういう話です。とはいえ言われ始めたのは10年以上も前ですが、あまり社会には浸透していないようです。

もちろんセルフメディケーションが普及しないには理由があります。例えば薬局で薬を買えば全額自己負担です。しかし医療機関に行けば3割負担で済みます。高齢者であれば1割負担です。初診の際には3000円ほどかかってしまいますが、薬剤費だけ考えれば、効果の高い医療用医薬品が安く買える?

こうした風潮を転換する目的として今回の税制改革があるようですが、製薬企業の視点で言えば、巷で買える一般用医薬品よりも医師が処方する医療用医薬品の方が儲け、売上共に多くなります。テレビCMなどでセルフメディケーションを訴えますが、腹の内ではどうかわかりません。
参考「予防医療は医療費削減に貢献しない?考えられる5つの理由

2.2016年(平成28年)の申告分から変わります。

政府も切羽詰まっているのでしょう。2016年分の申告、つまり2017年3月15日締め切りの分から、セルフメディケーション税制を始めます。とはいえあまり社会に周知されているとも思えませんが。

具体的な計算方法は、薬局で購入したスイッチOTC薬(後述)の総額が12,000円を超えた場合、その超過分が控除の対象になります。例えば15,000円分購入していれば、差額の3,000円が控除として申告できます。

ただし条件があり、世帯単位で上限が88,000円までです。また定期健康診断を受けている証明書も必要です。すなわち、予防に努めています!そうした姿勢が求められるようです。ここにも壁を作っているような気もしますが。

3.スイッチOTCとは

ここまで喜ばせているセルフメディケーション税制ですが、対象品目が限定されます。つまりスイッチOTCと呼ばれる薬だけが対象です。とはいえそれって何ですか?

まずOTCとは、over the counterの略であり、カウンター越しに買った薬と言う意味で、市販薬のことです。

そしてスイッチOTCとは、元々は処方薬だったのが新しく巷の薬局でも購入できるようになった薬のことです。

具体的には、鎮痛薬のイブ、胃薬のガスター10などです。意外なのはアリナミンEXゴールドがあります。これって予防のような気もしますが。なお下記サイトには、薬の一覧があります。探してみましょう。
セルフメディケーション税制対象医薬品 品目一覧(全体版)

4.薬局のレシートを見ましょう

すべての対象薬を覚えることは大変です。とはいえそんな労を解消してくれる対策も講じられています。つまり薬局でもらったレシートを見てください。スイッチOTCには印がつけられています。

薬局によって異なりますが、

★などを付けて「セルフメディケーション税制対象商品

と注書きされているはずです。もちろん直接薬剤師さんにその場で尋ねてもよいでしょう。

5.医療費控除との選択制です

セルフメディケーション税制で注意したいのは、上記の医療費控除とどちらか一方しか使えないことです。こちらも面倒ですね。それが策略なのかもしれませんが。

とはいえ計算してみればわかりますが、医療費控除には薬局で購入した市販薬も含まれているからです。両方で申告すれば、二重に還付されることになります。それはおかしな話だからです。

見分ける基準は、

医療機関で10万円以上払った人は医療費控除

それ以下の人でスイッチOTCを12,000円以上買った人はセルフメディケーション税制

健康な人は無関係!

ということです。

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セルフメディケーションは普及するのか

日本が世界に誇る国民皆保険制度は、貧しい人でも同等の医療が受けられる!これは素晴らしいことです。とはいえ言い換えると安価に医療が受けられる!ちょっとした風邪や怪我でも医者へ行け!そんな風潮になります。

一方で予防は全額自己負担です。人間ドッグも自腹です。こんな状況では予防やセルフメディケーションなどが普及するわけがありません。小手先の税制ではなく根本的な保険制度を変えない限り、国民医療費の問題は解消されないでしょう。
参考「我が家の医療費を削減!無駄な薬や検査を断るための5箇条

もちろん病気や怪我をして困るのは当人です。結果的に予防した方が断然お得です。健康はお金では取り戻せません。

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