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関西と関東の食文化の違いにご用心

4月になると、進学や就職で、関西←→関東へと生活圏を移動する人も多いことでしょう。

狭い日本です。どこへ行っても原語は日本語で、時差もありません。

そういう意味では、欧米とは異なり、大きく困る事はないでしょう。

とは言え、やはり地方ごとの文化の違いが根強く残っている事は否めません。

特に食文化は要注意です。

以前、近畿では5割以上の人が「冷麺」と呼ぶ冷やし中華の謎!でご紹介したように、
関西←→関東をまたぐと

飲食店でオーダーした商品が存在しない

という事はしばしば!

さらに

自分が注文したつもりの商品とは全く異なる物が出てくる

なんて事も珍しくありません。

関西と関東で異なる、きつねとたぬき

特にきつねたぬきには要注意!

きつねとたぬきだけに、正しく化かし合いとでも言いましょうか。

まるきり違う姿で現れます。

「俺、きつね!」その注文は危ないかも!?

きつねそばたぬきそば、どちらも庶民にはなじみ深い日本の麺料理です。

関東なら、おそば屋さんに入り、

「俺、きつね!」「私、たぬき!」

とオーダーされる方は少なくないでしょう。

勿論、うどんのない純粋なおそば屋さんでは、それで十分通じます。

語尾の「そば」という名詞は不要なのです。

ところが、それはあくまでも関東での話。関西ではそうは行きません。

純粋なおそば屋さんに入り、

「俺、きつね!」

などと言おうものなら、

ありません!!

と言われてしまいます。
さらに、

「私、たぬき!」

と言えば、関東で言うきつねそばが出てきます。

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関東のきつねと関西のたぬき

前述のように、

原則として、関西にきつねそばはありません。

また、たぬきうどんも無い、と思っておかれた方が無難でしょう。

関東のきつねとたぬきとは

関東で『きつね』と言えば、油揚げの事です。

従って、油揚げをうどんに乗せれば『きつねうどん』、そばに乗せれば『きつねそば』です。

一方、関東で『たぬき』は、揚げ玉の事。

つまり、それをうどんに乗せれば『たぬきうどん』、そばに乗せれば『たぬきそば』!

いずれにせよ、実に分かりやすいと言えるでしょう。

そのため、関東でうどんを扱わないそば屋に入った場合、

「俺、きつね!」というだけで、油揚げの乗った『きつねそば』が、

「私、たぬき!」というだけで、揚げ玉の乗った『たぬきそば』が出てくる、という訳です。

関西のきつねとたぬき

ところが、関西の食堂などで、「俺、きつね!」とオーダーすれば、当たり前のようにきつねうどんが出されます。

これって、

「きちんと、きつねそばと言わなかったからじゃないの?」

と思われる方も多い事でしょう。

実際、関西人は、そばよりうどんを好む傾向が強い、と言われています。

ならば、こういうトラブルがあっても不思議ではなさそうです。

けれど、現実はそんなに単純なものではありません。

仮に関西で「俺、きつねそば!」とオーダーしてみましょう。

するとなんと、「うちにはありません!!」と言われてしまうのです。

例え、隣の人が油揚げの乗ったそばを美味しそうに食べていても、です。

そこで、尋ねる事になります。あれは何かと・・・。

すると、

「あれは、たぬきです。」

と言われるのです。

関東人には衝撃の一言になる事でしょう。

そう、関西では、

油揚げの乗ったうどんが、きつねで、油揚げの乗ったそばが、たぬき

それこそ、語尾にうどんそばも無用。

きつね!たぬき!だけで、関東で言うところの『きつねうどん』と『きつねそば』は注文出来てしまうのです。

勿論、うどんと蕎麦の両方を置いている飲食店でもです。

ならば、うどん専門店で『たぬき』とオーダーすればどうなるのか。

先のように、「ありません!」と言われるだけの話!!

そば専門店で『きつね』とオーダーしても答えは同じです。

関西のきつねそばとたぬきうどん

何だかややこしいように思われるかも知れませんが、実に単純な話!

ようは、関西にきつねそばたぬきうどんは、存在しないのです。

そして、ここが重要で、

きつねはうどんに、たぬきはそばに乗っけるもの

と決められています。

ただしその正体は、どちらも味付け油揚げです。

関西の揚げ玉を乗せたうどん・そばを何と呼ぶ

となると、関西には「揚げ玉を乗せたうどんやそば」はないのでしょうか?

いえいえ、決してそんな事はありません。

関西にだって、揚げ玉を乗せたうどんそばもあります。

ただし既に、油揚げの乗ったそばたぬきと称しています。

なので、揚げ玉の乗ったうどんやそばを同じくたぬきと呼ぶ訳にはいきません。

そこで関西では、揚げ玉の乗ったうどんやそば

ハイカラうどんハイカラそば

と呼んでいるのです。

けれど、実はこの呼称も、昨今では若い世代を中心に、徐々に通じなくなってきました。

そのため、初めての店では「俺、揚げ玉うどん!」とか、「私、揚げ玉そば!」とオーダーする方が賢明かも知れません。

それにしても、きつねたぬき

どちらも元々は、うどんやそばと結びつかない生き物です。

それが何故に、『きつねうどん』や『たぬきそば』と言った発想につながったのでしょうか?

その謎は→うどんと蕎麦・関西と関東のきつねとたぬきの発祥(第2話)で・・・。

関西と関東のきつね・たぬき早見表

油揚げ+うどん 油揚げ+そば 揚げ玉+うどん 揚げ玉+そば
関西 きつね(うどん) たぬき(そば) ハイカラうどん ハイカラそば
関東 きつねうどん きつねそば たぬきうどん たぬきそば

関西

油揚げ+うどん きつね(うどん)
油揚げ+そば たぬき(そば)
揚げ玉+うどん ハイカラうどん
揚げ玉+そば ハイカラそば

関東

油揚げ+うどん きつねうどん
油揚げ+そば たぬきそば
揚げ玉+うどん たぬきうどん
揚げ玉+そば たぬきそば
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