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2017年2月、兵庫県神戸市の助産院で通称・赤ちゃんポストを設置する旨の計画が発表されました。とはいえ3月3日に開始を見送るとの報道もありました。もちろん賛否両論あるのは当然です。そこで何が問題であり、どうすべきなのか、整理してみましょう。

赤ちゃんポストとは

海外でも多く設置されている赤ちゃんポストとは何か?誤解を生んでしまうのは、名前が良くないのかもしれません。

趣旨としては、様々な理由で赤ちゃんを育てられない親から匿名で預かり、育てる施設です。

ヨーロッパでは中世から同様のシステムがあったとされています。そもそもキリスト教の世界では中絶が禁止です。経済的にも苦しければ、生まれてきた子供をどうするか。切実な問題です。

日本の第一号と言われるのは、熊本市にある慈恵病院・こうのとりのゆりかごです。2007年に開始され、2015年度までに125人を受け入れているとか。もちろん相応の規制があります。

  • 相談業務を設ける
  • 行政とも連携をとる

これが設置の条件とされています。

日本では「間引き」などもありました。経済的理由から娘を売りに出すことも歴史的には知られています。そうなるより何とかしよう!消極的な選択ではありますが、現代社会においても避けては通れない喫緊の課題でもあるはずです。

赤ちゃんポストを賛成する理由

赤ちゃんポストの趣旨に賛成する理由についてまとめてみましょう。とはいえ積極的に推進しているわけではないようです。

1.不本意な妊娠が多い

本人たちは真剣に交際しているのでしょうが、不本意な妊娠も多いようです。女性の社会進出も増えています。仕事を持っていれば、子供を育てられない現実があります。もちろん火遊び的に妊娠してしまったケースもありそうです。

日本では中絶が認められていますが、原則として妊娠22週未満までです。

それを過ぎてから中絶手術を受けると、刑法第212条の堕胎罪に該当します。ただし母体に著しい害があると医師が判断した際には、例外も考慮されます。

とはいえ手術を受けるには費用がかかります。未成年なら親そして当然ですがパートナーの同意も必要です。そうしてぐずぐずと中絶可能期間を経過してしまう!未だにトイレなどで産んでしまい、放置する事件が散見されます。周りは気づかなかったのか?そちらの方が怖い話ですが。

2.子供の命を守るのが第一

赤ちゃんポストに賛成する大きな理由として、子供の命を最優先に考えることがあります。

(1)経済的に育てられない

日本は豊かになったとは言いますが、それでも経済格差は少なくありません。子供がいれば仕事に就けない?教育費もバカになりません。将来的なことを考えれば、絶望感に苛まれることも少なくないでしょう。

そもそも当面の生活費をどうするか?健康保険組合からの補填制度はありますが、出産費用をどうするか?切実な問題です。このような人達は、そもそも健康保険に入っているのか?そうした制度を知っているのか?その点も怪しいかもしれません。

ならば救える命は救いましょう!お母さんの負担を軽減させましょう!経済的負担とは、裏を返せば精神的不安です。それが後述する虐待などに発展しないとも言い切れないのです。世の中きれいごとだけでは、済まないのが現実です。

(2)虐待するかもしれない

虐待は遺伝する?変な言い方ですが、親から受けたことを我が子にやってしまう!無意識もあるようです。つまりその育て方が当たり前と感じてしまう。それが早々にわかるなら、何らかの回避措置を設けるべきなのでしょう。

わかりやすい例えとして、体罰が当たり前の時代に育った人が先生になると、自分もスパルタ式で指導する!そちらの方が効率的だ!もっともな意見です。それと似たことが起きてしまうようです。

どちらが正しいのか?子育てに正解はありません。万人に通用する方法などないのです。とはいえ自分が虐待するかもしれない、当事者は薄々感じるものです。母性の裏に潜む悪魔的な一面を知ってしまうと?その精神的ショック、ストレスから虐待を強める!悪循環です。

3.相談すれば解決するのか

よく言われるのは、捨てる前に相談しろ!行政などに窓口があります。また関連するNPO団体なども調べればわかるはずです。とはいえそうした場所はどこまで親切なのでしょうか?言い換えると、相談すれば本当に解決するのでしょうか。

単に説得されて終わり!そんなケースは少なくないようです。先日は生活保護の窓口でフィリピン国籍の女性が生活保護を申請すると職員に「子供産むの?」言われたとか。これは外国籍という問題もあるのでしょうが、現場に相談できる雰囲気はあるのでしょうか。

もちろん生活保護の不正受給と言う実態もあります。一方で「生活保護なめんなジャンパー」騒動もありました。もう末端だけで解決できる状態にはないようです。保育所問題を先送りする政府に頼っていてもよいのでしょうか。素朴な疑問です。

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赤ちゃんポストを否定する理由

一方で否定する理由もあります。こちらは他人事という側面もあり、倫理的、法律的な問題に終始してしまうのは悲しいことですね。

1.無責任論

真っ先に上がる否定的な意見は、親の無責任論です。不本意な妊娠であっても、子供を授かったのであれば責任もって最後まで育てるべし!誰もが納得する理由です。性の低年齢化は避けられない現状ですが、子供ができるかもしれない、真剣に考えるべきなのでしょう。

もちろん妊娠中から出産までの時期で、状況が激変したのかもしれません。つまり離婚する!経済的に厳しくなるのは明白です。そもそも未婚の母状態もあるでしょう。子育てに関して考えすぎるのも問題ですが、街中を見ていると、無責任に育てている親も少なくないですよ。

2.まず相談すべし

いきなり子育てを放棄する前に、行政などと相談すべきでは?もっともな意見もあります。赤ちゃんポストを利用する人であっても、好きで子供を捨てるわけではないでしょう。泣く泣くの決断であることも多いはずです。解決策があれば知りたいですね。

とはいえ相談体制は整っているでしょうか。上述のように、身重の女性が気軽に行ける場所ではありません。性犯罪のケースと同様に、弱い立場の気持ちを尊重する雰囲気があるのか?男性職員がいるだけで威圧感を覚える女性も少なくないはずです。

3.医療施設ではない

今回のように助産院が設置しようとしたことに対する問題点として、医療施設ではない、ここが引っかかったようです。

医師が常駐していないのであれば、一時的に預かった赤ちゃんの安全が確保されない!

そうした理由も大切です。

もちろんこれを許してしまえば、極論ではありますが、まったく関係のない団体が子供を受け入れる、養子縁組団体にも適用されることになるからです。行政としては慎重な判断が求められそうです。それでも臨機応変な対応もあってしかるべきですが。

養子縁組も難しい

子供が欲しいけどできない夫婦もいます。そうした人たちへの養子縁組も一つの解決策でしょう。とはいえ仲介するのはあくまでもボランティア精神が求められます。ということで営利目的だった?2017年3月8日には児童福祉法違反の疑いで斡旋業者が逮捕されました。

もちろん悪徳な業者は淘汰されるべきですが、物事をスムーズに行うためには費用がかかるのも事実です。実費なら徴収できるとは言いますが、実費とは何か?どこまでが実費として計算できるのか?それも曖昧です。

ならば公的な養子縁組体制を整えることも検討すべきなのでしょう。子供を増やせ!そう主張するならば、育てられる環境を整備することこそ、ベストかつ率先して行うべき政策です。

少子化とは言いますが

日本は少子化で困っている?一方で不妊に悩む夫婦があるのに、片方では育てられない!

ここにも格差やギャップがあります。それをどうにか斡旋できないのか?保育所問題も関係している話です。末端の現場を見ない行政や政治家がいる限り、こうした問題はなくなりません。

ちなみに、保育所へ安く国有地を売却していれば、問題にならなかったのか?マスコミに尋ねてみたい素朴な疑問です。

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