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緑内障は、現状の医学では回復させることができません。
しかし目薬でお馴染みの参天製薬が新しい治療器具を世界で販売する!
報道記事が2017年3月18日の日本経済新聞に掲載されました。
これが日本でも適用されれば、完治は難しいですが失明する人は減ってくるでしょう。

緑内障とは

まず緑内障とはどのような病気なのか、復習しておきましょう。
日本人が後天的に失明する原因の第一位であるとか?
日本に患者が400万人もいると推計されています。
他人事ではありません。
誰でも罹るリスクはあります。

1.症状

基本的な症状は、視野が少しずつ欠損していきます。
小さな点程度から、徐々に見えない部分が広がっていきます。
それが端からの場合もありますし、突然真ん中に現れるケースもあります。

放置するとどんどん状況は悪化します。
自然治癒することはありません。

とはいえ人間の目は、上手くできています。
両眼を使っていると、双方で見えない部分を補うように働きます。
そのため片方の目で見えなくなっていても、気づかないことが多いようです。
故に自覚した時は手遅れ!
そんなことも稀ではありません。

ほとんどの緑内障は、痛みや違和感などを伴いません。

だから発見が遅れます。
一度失われた視野、すなわち視神経を回復させることは、現状の医学ではできません。
ならばどうするか?
時々片目をつぶって視野の欠損がないことを確認しましょう。
異常があれば眼科医へ急ぎましょう。

2.原因

目にはレンズである水晶体と、その裏にあり多くの部分を占めるガラス体があります。
このガラス体の奥には網膜や視神経があります。
そうしたパーツによる眼内の圧力、これを眼圧と呼びますが、これが強くなり視神経を圧迫する、それによって視覚障害が起きる病気が緑内障です。
ではなぜ眼圧が上がるのか?目の中には房水と呼ばれる液体が流れています。
常に入ってきては出ていますが、何らかのトラブルによって房水の排出が滞ることが原因と考えられています。

その原因によって、後述するように緑内障はいくつかのタイプに分類されます。

ただし日本人の緑内障では、眼圧が必ずしも上がらないタイプが多いとされています。
とはいえ眼圧を下げることで進行を止めることが可能とされています。
そのため眼圧がリスク要因であることに疑いはないようです。

3.種類

(1)原発開放隅角緑内障

房水が流れ出る場所を隅角(ぐうかく)と呼びますが、ここが見かけ上は開放されているのに、何らかの理由で目詰まりを起こし房水が流れない!
これが原因で眼圧が上がるタイプを原発開放隅角緑内障と呼びます。

一般的な緑内障であり、全体の3~4割を占めます。
自覚症状がなく徐々に進行するため、かつては単純慢性緑内障などと称されていました。
20歳代でも可能性はありますが、40歳以降で患者数が急増します。

なお原発とは、原発性と言う場合もありますが、原因となる基礎疾患がないことを意味する医学用語です。
発電所とは全く関係がありません。
誤解しないように。

(2)正常眼圧緑内障

上記のタイプのうち、眼圧が上がらないけど視野が欠損する!
それが正常眼圧緑内障です。

かつては低眼圧緑内障とも呼ばれていました。
日本人に多い、近年患者数が増えていると言われています。

遺伝、老化、近視なども考えられますが明確な原因はわかっていません。
とはいえ自覚しづらいため注意が必要な緑内障です。

(3)原発閉塞隅角緑内障

隅角が狭くなることによって房水が流れなくなる、それが理由で眼圧が上がるタイプが原発閉塞隅角緑内障です。

これは突然急速に悪化するタイプです。
一瞬にして失命することもあります。
同時に眼痛や頭痛、吐き気などの症状を伴うことがあります。
危険な緑内障です。

50歳以降の女性に多いとされており、緑内障全体の3割弱を占めます。
吐き気などの発作が一時的な場合には、他の内科的疾患と勘違いすることもあります。
急性なので手術で回復することもありますが、悪化すると失明に至ります。

(4)続発緑内障

上記3タイプは直接的に眼圧が上がる、いわゆる原発性の緑内障です。
とはいえ違った理由、持病などから派生して緑内障を発症することがあります。
それが続発緑内障です。
こちらは原因を特定することが大切になります。

これまでの治療法は

1.経過観察

ごく小さな症状であれば、経過観察をすることがあります。

まずは原因を特定し、生活習慣を改善する、または目の酷使をしない!
悪化リスクのある薬の服用を中止する。
それだけで進行が止まることもあります。

2.薬物療法

一般的な緑内障の治療法は目薬を使う方法です。

現在では機序が異なる10種類以上のタイプがあります。
患者さん個々の状態、副作用の有無などによって使い分けています。
複数の点眼薬を組み合わせることもあります。

内服薬も一部で使用されています。

しかし副作用の問題もあるため、適用される事例は少ないようです。
いずれにしても進行を止めるにすぎず、視力を回復させることはできません。

また生活習慣病の治療薬などでは緑内障に悪影響を及ぼすものもいくつか知られています。
そのため現在どんな持病があり、どんな薬を服用しているのか、必ず医師に説明しましょう。
それが原因で緑内障が悪化する可能性も否めません。

3.レーザー治療

房水が流れ出る場所を線維柱帯と呼びますが、ここが詰まっている場合には、レーザーを照射して房水の通り道を作る手法が適用されます。

また虹彩に穴を開ける方法もあります。
薬では進行が止められない場合に実施されます。

一方で外科的に線維柱帯を切除する方法もあります。
これを線維柱帯切除術と呼びます。

とはいえ症状の進行を止めるに過ぎず、完治させることはできません。

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予防法はあるのか

緑内障は自覚症状に乏しく、自覚した段階では症状がかなり進行しています。

原因も明確ではないため、予防が難しい病気の一つです。

そのため40歳を過ぎたら定期的に目の検査を受けることが大切です。

また高血圧や糖尿病などの生活習慣病、さらに喫煙が関与しているとの指摘があります。

したがって食生活の改善、適度な運動などは予防につながるでしょう。

一方で遺伝の可能性もゼロではありません。

親族などに緑内障患者がいれば、注意しましょう。

もちろん目を酷使しないこと、ストレスを溜めないことも重要と考えられています。

ちなみに市販の目薬や持病の治療薬などが関係するタイプもあるようです。
心配な人は医師や薬剤師と相談してみましょう。

新しい手法で患者の負担は減るかも

参天製薬が新しくスタートさせる手法は、マイクロシャントと呼ばれる管状の器具を眼内に埋め込み房水の経路を確保します。

異物ではありますが、心臓手術にも使われる生体適合性材料を用いているので安全性は確保されます。

これまでも類似のタイプはありましたが、手術に1時間以上かかり、患者さんの負担が大きいとされてきました。
とはいえ新しい技術は15分程度で完了します。
高齢者に多い病気なので体力的そして精神的な心配がなくなると期待されています。

ただしダメージを受けた視神経が回復するわけではありません。
あくまでも進行を止めるに過ぎません。
緑内障に関しては予防や早期発見に努めるしかないのは変わりません。

なおこの技術は、参天製薬が2016年に買収したアメリカのインフォーカス社が開発したものです。
ヨーロッパでの製造販売許可を取得し、2017年内に販売開始する予定です。
アメリカでも治験が進んでいます。
その結果次第では、日本にも導入される予定です。

目を休ませましょう

日本では40歳以上の5%が緑内障に罹ると言われています。
それくらい身近な病気です。

現状において早期発見に努めるしかありません。

そのため少しでも違和感があれば、早めに眼科医で相談しましょう。

目は精密機械です。

パソコンやスマホ、ゲームなどで酷使してはいけません。
最低でも1時間に10分程度は目を休ませましょう。

それだけでも目の負担は減りますよ。

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