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2017年流行語大賞の本命とも言えそうな言葉、それは「忖度(そんたく)」でしょう。だれが言い出したのか?言い得て妙な言葉ですが、若い人にとっては意味不明かもしれません。とはいえ忖度は悪いことなのでしょうか。そこで忖度のメリットやデメリットを含め、その是非について考えてみましょう。

忖度とは

忖度とは、他人の気持ちを考えて行動することです。学校や家庭であっても、相手の気持ちを考えて行動しなさい!そう教えられるはずです。ならば忖度することは、悪いことではないはずです。もし悪いというならば、日本の教育が根底から覆るかもしれません。

ちなみに「忖」の意味は「おしはかる」です。また「度」は制度の度であり、決まりの意味があります。そこから角度の度としての度合い、さらに転じて量る、すなわち「おしはかる」の意味に至ります。

2018年度から小学校で「道徳」が始まります。そこでは忖度することを暗に教わるのでしょう。そもそも文科省の気持ちをおしはかって作られた教科書が使われます。そうしないと検定に合格しないからです。利害関係も絡んでくるので、忖度は大切なことです。

忖度は日本の文化です

他人の気持ちを考える!これこそ日本文化の神髄です。日本人の生活から忖度がなくなったらどうなるか?ちょっと怖い気もします。

1.忖度とは場の空気を読むこと

忖度とは、場の空気を読むことです。これは日本中の至る所で行われています。小中学生にもできることのようです。だから空気を読まないと、KYと揶揄(やゆ)されてしまうようです。

一方で外国人には理解しがたい概念なのでしょう。だから外国人と議論していると、場違いな発言や、「今それ言いますか?」的な事例も少なくありません。とはいえどちらが日本人にとって納得?居心地が良いのでしょうか。

また予定調和?暗黙の了解という意味もあるでしょう。明確な指示を出さなくても、「それわかるよね!」的な「指示」です。そのため若い人には理解しがたい?言い換えると職場でスムーズに忖度できるようになれば一人前!社会人になれたのかもしれません。

2.忖度はおもてなしの基本です

忖度とは、まさに日本人が誇る「お・も・て・な・し」の基本です。細やかなサービスの裏には、忖度が働いています。至れり尽くせりとはこのことです。

例えばお店の人が、お客様の気持ちを考え、前もって何かを準備する、その場で望ましいと思われる行動をする、これがいけないことでしょうか。忖度があるからこそ、海外の人たちから日本が賛美されているのです。

日本人から忖度の心がなくなれば、ギスギスした暮らしにくい社会になるでしょう。電車の整列乗車もなくなります。まだ降りていないのに我先にと乗り込む!そんな毎日を過ごしたいでしょうか。

3.忖度は「手回し」に通じる

物事をスムースに進める際、忖度は必要悪なのかもしれません。つまり「手回し」に通じるからです。とはいえ手回しはいけないことなのでしょうか。前もってストーリーを決めておくことです。もちろん賄賂などがあればアウトです。

事前に忖度しておけば、無駄な会議を省けます。万人に対して公平に忖度している限り、それは非難されることではないはずです。

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忖度すると何が問題なのか

日本が誇るべき文化である忖度の何が問題なのでしょうか。とはいえやりすぎてはいけません。バランスが大切なようです。

1.忖度差別が生まれる

お店のようにすべてのお客様に対して忖度するならば、それは賛美されても当然なのでしょう。とはいえ特定の人だけに忖度するならば、これは問題です。森友学園の話も、特定の人(政治家)の気持ちを考慮した?それがしゃくに障ったようです。

つまり一般庶民に対して役人、それも高級官僚は忖度してくれませんね。しかし「大声」をあげる人には忖度する?そうした忖度差別が行われていないでしょうか。

お店であっても、お得意様にだけ忖度する。一見さんはお断り!そんな殿様商売をしていると、痛い目に遭うかもしれません。おごる平家は久しからず!それこそ忖度すべきです。

2.忖度のやりすぎは余計なお世話

日本のサービスは過剰すぎる!そんな指摘もあります。そのため忖度をやりすぎれば、それは余計なお世話になるのでしょう。

例えば買った商品を店員さんが持って入口までお客様に同行する、そしてお客様が見えなくなるまでお辞儀をし続ける。丁寧すぎると、慇懃無礼(いんぎんぶれい)にもなりかねません。もちろんそれを望んでいるお得意様もいるのでしょうが。

また昨今はやりのサプライズも、やりすぎたら逆効果です。冷めてしまいますね。公開プロポーズなども、断れない雰囲気を作ってしまう?相手は忖度してイエスと言わざるを得ない!これはいけません。サプライズこそ忖度して準備しましょう。

3.忖度が的外れのこともある

忖度したつもりが、的外れのこともあります。される方も、暗黙の了解のように考えていたので、「そっちですか?」逆に困ってしまうでしょう。とはいえこれは、場の空気が読めていなかったのです。忖度の失敗です。

すなわち忖度とは、相手の気持ちを想定しなければ成功しません。よく言われるのが、相手の気持ちになって考えよう!つまり今相手は何を望んでいるのか?それを想像する能力が求められるのです。忖度とは、高等戦術です。だから尊ばれるのです。

4.忖度を求めることがパワハラになりかねない

ある意味では圧力?パワハラになりかねないかもしれません。つまり政治家が役人に対して、「忖度しろ!」もちろん忖度とは、善意かつ能動的な行動です。忖度するように強要することは、もはや忖度の域を超えています。

とはいえ忖度と指示の境界が曖昧なのも事実です。だからこそ忖度なのでしょう。それでも怒られたくはなかったら、忖度するしかありません。やはり忖度する側・される側、学校で学んでおくことが大切です。

5.親切のつもりでやったのにはしごを外される

今回の事件でもそうですが、忖度が成功している間は問題になりません。とはいえ何らかのトラブルが生じると、忖度された方が責任逃れに走る!つまり暗黙の了解で忖度したはずなのに、はしごを外されてしまうこともあります。トカゲの尻尾切りです。

善意のつもりで忖度したのに、結局、忖度した側が損をします。国会で役人が追及されるシーンを見て、同情の念が湧きます。しかし怒られるのも仕事の内です。長と付く人が真っ先に行うべきことは、言い訳や弁解ではなく謝罪です。

忖度詐欺に注意

ソーシャルエンジニアリング!わかりやすく言えば忖度詐欺です。例えばオレオレ詐欺も忖度した結果、被害に遭うのでしょう。つまり電話の相手に深く追求しない。慮ってお金を渡してしまう!日本の文化、やさしさではありますが、それにつけこむ事件があります。注意しましょう。

裁判官や政治家も忖度している

裁判官が情状酌量する?これは忖度にならないのか。裁判における決断は重いものです。特に最高裁の判例は、今後の類似裁判におけるデフェクトスタンダード、事実上の決定とされます。そういう意味でも最初の判決が重要です。

裁判は客観的なものだと考えているかもしれません。とはいえ実際はどうか?かなり感情で流される部分が多いですね。裁判員制度はその最たるものでしょう。庶民感覚に合わせる?とはいえ合わせて大丈夫なのでしょうか。

一方で政治とは、利害関係を調整することです。それこそ忖度が大切です。つまり政治家の行動を慮って役人が忖度する!だからスムースに物事が解決していくのです。有能な政治家ほど忖度する、そして周りから忖度されます。

忖度とは、実に日本的ではないでしょうか。野党が国会でやっていることは、自分が忖度してもらえなかったからひがんでいるのでは?思われてもしかたないような、的外れなやり方ですね。問題の核心は別の処にある?それに気づかない?ふりをしているのでしょうか。

国民こそ忖度されたい

重要な課題が山積しているのに、国会では森友問題、都議会では豊洲市場問題で盛り上がっています。大切なのは犯人捜しではありません。最適な解決方法を探し、それを素早く実行することです。そこを忖度してもらいたいと思っている国民は多いはずですよ。

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