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X線天文衛星ひとみの後継機を打ち上げる?
宇宙航空研究開発機構JAXAからそんな話が聞こえてきました。
ひとみは、2016年4月28日に通信が途絶え事実上廃棄されました。
一部に批判はありますが、X線天体観測の事業を継続したい!
日本のみならず世界的なニーズがあります。
その責任を果たすためにも、チャレンジして欲しいですね。

ひとみとは

ひとみとは、JAXAが2016年2月17日に打ち上げたX線天文衛星です。
ほぼ人為的ミスによって2か月後に故障し廃棄処分となりました。

とはいえ地球の周りを、破片となって飛び回っています。
考え方によっては危険な物体となりました。
JAXAでは、それなりの反省はしているようです。
プロジェクトの体制を改めるとしています。
そこで2016年7月14日に資料を公表しました。タイトルは、
X線天文衛星ASTRO-H「ひとみ」の後継機の検討について

プロジェクトの内容は

公表された資料からプロジェクトの内容について紹介しましょう。

1.これまでの経過

重大な事故を起こしたため、十分な反省が必要です。
そこでJAXAでは専門の委員会を設置し、

 ・プロジェクトマネジメント体制の見直し
 ・宇宙科学研究所と請負業者の役割・責任分担の見直し
 ・プロジェクト業務の文書化と品質記録の徹底
 ・審査や独立評価の運用の見直し

などを実施してきました。
一方でX線天文学者の団体である高エネルギー宇宙物理連絡会と
話し合いをしてきました。

2.X線天文衛星の意義とは

新たな衛星を打ち上げるには、税金の投入が不可欠です。
国民が納得するような、相応の意義が必要です。
例えば、
これまで日本は1979年以降、6機のX線天文衛星を打ち上げてきました。
もちろん欧米も打ち上げていますが、中でも日本は、
他国にはない観測装置を搭載しており、顕著な成績を収めています。

実際に関連する論文は3500編以上執筆されているようです。
特に今後は宇宙の大規模構造ブラックホールの解明
宇宙を埋め尽くしていると考えられているダークマターを調べる
X線を使わないとわからない課題が山積しています。

3.世界から求められている

宇宙観測は、日本だけの話ではありません。
諸外国と協力することにより、研究が進むのも事実です。
科学技術立国としての日本は、責任を果たす必要があります。
実際に今回の「ひとみ」は、世界中から期待されていました。
それが一瞬にして失望に変わりました。
実質的に、次のX線天文衛星は、欧州機構による2028年までありません。
一方で現在運用中のX線天文衛星は、ほぼ2020年に観測が終了します。
この空白期間をどうするか?それこそ、ひとみの使命なのです。

4.実績がありました

短期間ではありましたが、ASTRO-Hの観測結果は、
著名な科学雑誌Nature7月7日号に掲載されました。
搭載されていたX線分光計の能力は、高く評価されました。
これが継続的に利用できれば、多大な科学的貢献ができる!

5.今後の計画案

打ち上げスケジュールは、2020年を目標にしています。
また2020年の楽しみが増えました。
打ち上げロケットはH2Aであり、地球を周回する円軌道を通ります。
前回と同様に、軟X線分光検出器(SXS)を搭載します。
基本的な計画は、ほぼ変わることはありません。

6.見直しする点

同じ轍を踏まないように、いくつかの設計見直しがあります。
第一に、システム面です。
安全性を優先し外的な影響を阻止する頑健性を取り入れます。
第二に、問題となった姿勢制御系ソフトウエアです。
慣性基準装置の誤差が大きくならないようにします。
第三は、こちらも問題だった太陽角異常検出条件です。
太陽の方向を正確に把握できるようにします。
第四は、運用面の改善です。
運用準備作業のガイドラインを第三者の視点を交えて作ります。
失敗を繰り返さない?繰り返せない体制を築きます。

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X線天文学は引き返せない

宇宙開発はパンドラの箱です。X線天文学は引き返せません。
ヒッグス粒子や重力波の発見など、よい流れが来ています。
国際宇宙ステーションISSで日本人宇宙飛行士が活躍しています。

このまま宇宙の謎を解明していきたいです。
JAXAにもう一度チャンスを与えてあげましょう。

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