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テロか?そう思った人が多かったかもしれません。つまり東京のど真ん中で大規模な停電が2016年10月12日の白昼、突然起きたからです。危機管理の予行演習には良かった?穿った見方もありますが、どうしてそんなことが発生したのか?

そこには都市ならではの、送電における深刻な課題があったようです。そもそも電気はどうやって送るのでしょうか。安全な送り方は何があるのか?発電所を都市近くに作れない理由と併せて考えてみましょう。

都市近くに発電所を作れない理由

電気はどこで多く使われているのか。東京などの大都市です。ならば都市部に発電所を作れば、先日のような事故や不安は生じないのでしょう。原発問題も素直に解決しそうです。とはいえ都市部に発電所を作れない?作らない理由は何があるのでしょうか?

1.場所がない

発電所を作るには広い敷地が必要です。とはいえ都市部に、いまさらそんな場所はありませんね。もちろん東京湾沿いにも火力発電所があります。昨今話題の豊洲も、元は東京ガスの工場だったので、発電所にしてしまえば?一石二鳥かも。

なお大きなビルであれば、一時的に使える緊急用の自家発電装置が備わっています。特に医療施設では必須です。言い換えると、これからは大きな場所を必要としない?そうした発想の転換が求められそうです。例えば、電気自動車を蓄電池にすることも十分可能になっています。

2.日本を守るため

原発に反対する地元住民らは、東京で使う電気のために地方がなぜ危険に曝されなければならないのか!文句を言います。そうです、東京湾に原子力発電所を作ればよいのでしょう。需要者がリスクを負う!理にかなっています。

とはいえ今、東京で福島原発のような事態が起きたらどうなるか?日本は終わりかもしれません。そこまでのリスクは負えない!政治家らの安全を守るというよりも、結果的に日本全体を守る!最大多数の最大幸福という原理に従えば仕方のないことでしょう。

地下に電線を通す理由は

今回の事故で初めて知った人も多かったのではないでしょうか。太い電線が地中を這っており、それが都市部の電力事情を支えていたのです。ではなぜそんなことをするのか。理由を考えてみましょう。

1.鉄塔を建てる場所がない

東京都内でも23区から外れた場所ならば大きな鉄塔が立っています。これによって大量の電気を送っています。とはいえ都市部であれば場所がありません。子供が立ち入ると危険、電磁波が発生する!住宅街などであれば簡単に設置することはできないのです。

なお鉄塔の周りを金網が囲っていますが、これは立入禁止の目的だけではありません。金網があることによって、そこから外に電気が漏れることを防いでいます。安全管理のために不可欠な設備です。触らない!近づかないようにしましょう。

2.景観を保全できる

昨今増えてきたのは、景観を保全する意味で電線類を地中に埋めることです。電線が張り巡らされた光景は経済発展の象徴でしたが、昨今は電線だらけで見栄えが良くないですね。観光地などではなおさらです。記念写真を撮ろうとしたら電線が入ってしまった!せっかくの景色が台無しです。

ちなみに東京都では電線を地中化(地下埋設)する計画が進んでいます。もちろん地中に埋めることで、台風などによって電柱が折れた!木々が電線に引っかかった!そうした災害を防ぐことが可能になります。

電車の架線も、なるべく下へ!第三軌条式と呼ばれる、レールの横に特別な線を設ける方式が地下鉄など一部実用化されています。素人の第三者が電線に触れないようにすることも大切です。自撮り棒で感電!お互いに悲劇です。

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地下送電にはデメリットもあります

今後進むであろう電線の地中化ではありますが、メリットの反面でデメリットもあります。それこそが今回の事故で露わになったことです。

1.メンテナンスが難しい

事件後のニュースを見る限りで言えば、メンテナンスが難しいですね。入口が狭い!だから火柱や黒煙がとんでもないことになっていました。消火活動にも時間がかかりました。結果的に、何が原因だったのか?あやふやになってしまいそうです。

定期的にチェックはしているようですが、狭い空間では、電線の交換なども容易ではありません。また熟練の作業者が定年でいなくなっている?切実な問題もあるようです。

電線だけではありませんが都市インフラの老朽化は深刻な課題です。1964年の東京オリンピック前後に作られたものが、そのまま残っているのが現実です。2020年の東京オリンピックに向けて、新たなレガシー作りが喫緊の課題です。

2.コストが高い

メンテナンスの難しさとも関係しますが、コストが高くなります。作業が難しいイコール高コストです。人件費や重機代がバカにならないからです。地上であれば直ぐにでも修理できますが、地中であれば掘り返す必要があります。

ちなみに現在の電線は地上も含めて複雑に張り巡らされています。まさしく継ぎ接ぎだらけです。近くの電柱を見てみましょう。我が家に来ている電線は、どれでしょうか?どこにトラブルがあるか、それを探すだけでも時間とお金がかかります。

とはいえ今回の事故でわかったこと?継ぎ接ぎであるが故に迂回路があった!シンプルに主動一本から分かれる形状ならば、もっと復旧に時間がかかったかも?災い転じて福となせるか。

原因はどこにあったのか

今回の事件が起きた背景には何があるのでしょうか。言ってしまえば?耐用年数ギリギリの30年以上も前に設置された古いケーブルがそのまま使われていることです。そこには構造的な問題もあるようです。

1.可燃性の油が使われていた

電気は非常に扱いが難しい物質?です。基本的には目に見えません。それをどのように運ぶのか?理論的に考えていく必要があります。そこで最も怖いのが漏電や感電です。漏電による火災は、一般家庭でも少なくありません。

電気は、なるべく通りやすい道を探す特徴があります。本当は電気製品などに送りたいのですが、もっと短く通れる道があればそちらを通ろうとします。それがいわゆる短絡回路、ショートです。すると急激に大量の電流が流れることになり熱を持ちます。ちょっとのきっかけで火災になることも稀ではありません。

現在地中に埋められている電気ケーブルは絶縁体として一部油が使われています。油は電気を通さないからです。漏電防止になります。しかし油は燃えます。何らかの原因で火花でも散れば?一気に今回のような火災が起きてもおかしくありません。

2.古いケーブルが放置されていた

技術的には数年前から油を使ったOFケーブル(Oil Filled Cable)の危険性が指摘されていました。そのため順次油を使わない、ポリエチレンで絶縁するCVケーブル(Cross-linked polyethylene insulated Vinyl sheath cable)に交換していたようです。

とはいえ膨大な距離の電線があります。2012年現在で東京電力管内に総延長1400キロメートル以上あったようです。順次とはいえ時間もお金もかかります。今の東電ですからその費用と人材をどこから調達すべきか?もちろん安全優先が第一ではありますが、現実的な問題もあります。

今回の事故をきっかけとして、OFケーブルが使われていた箇所の緊急点検が行われたようです。結果は問題なし!しかし可及的速やかに交換すべき状態であることは変わりません。明日第二の事故が起きても不思議ではありません。

自家発電の準備をすべきかも

事故を教訓として、自家発電装置を準備すべきかもしれません。太陽光発電に関する課題もあるでしょうが、最小限、自然災害時など一時的に過ごせるくらいの電気を蓄えておく、作り出せる能力を各自が持つべきなのでしょう。

医療機器、パソコンなど、生活必需品があるならば、是非、検討しておくべきです。人為的理由を含めて、災害はいつ起きるかわからないからです。

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