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文明の利器でもあるコンクリートは、今では当たり前の建材です。
豊洲新市場の問題でも、盛り土にすべきかコンクリートで固めた方が安全なのか?
議論があるようです。
とはいえコンクリートとは、どんな素材なのでしょうか。

鉄筋コンクリート造りなら本当に安全なのか?
メリットやデメリットを合わせてまとめてみましょう。
意外な側面が見えてくるかもしれません。

コンクリートとは

そもそもコンクリートとは、どういった素材なのでしょうか。
歴史的経緯を含めて考えてみましょう。

1.ローマ時代から使われていた

コンクリートは近代的な素材と思いがちです。
しかし古代ローマ時代から使われていました。

もちろん今とは原料が若干異なっています。
とはいえ基本的な原理は同じです。

例えばローマのコロッセオです。
石造りのように見えますが、基本骨格はコンクリートを利用しています。

当時は石灰岩から作られた消石灰と火山灰、さらにレンガなどを混ぜて作られていたようです。

当然ですが鉄筋は入っていません。

耐久性で比べてみると、昔の方が強かったと考えられています。
2000年前の建物が残っている!それが証です。
一説によると火山灰を多く含んだ方が劣化しにくいとか。
昔の人の知恵!
偶然か?
それはわかりません。

なおローマ帝国の滅亡とともに、コンクリート文化も失われたと言われています。
そういう意味ではもったいないですね。
使われ続けることで工夫が加われば、今よりも頑強なものができていたかもしれません。
古代ローマ恐るべし!です。

2.産業革命以降に再発見される

ヨーロッパでは長らく石造りの建物が主流になっていました。
これはイタリアなどの一部を除き、地震が少なかったことに理由がありそうです。
逆にイタリアは、地震や火山の噴火が多かった!
故に石造りでは耐えられなかったようです。

とはいえ18世紀の産業革命以降、大きな建物に対するニーズが出てきます。
しかし石は需要が高まったこともあり値段も上がりました。
そこでレンガ造りの建物を石のように見せかける!
採用されたのが漆喰(しっくい)、すなわち石灰です。
そこからさらに

  • 乾燥を早める
  • 強度を高める
  • 砂や石灰の配合を調整する

ことにより、現在のようなコンクリートが完成したと考えられています。

3.今のコンクリートはセメントが主体です

現在使われているコンクリートの材料は、セメント、砂、砂利などです。
これらを水と一緒に混ぜて練り、乾燥させると固くなります。

これがいわゆるコンクリートです。

この中に鉄筋を入れて強度を高めたものが鉄筋コンクリートです。

ではセメントとは何でしょうか。

粘土や石灰岩、石こうなどを焼いて粉末状にしたものです。

ならば石こうとは、

硫酸カルシウムの結晶を意味し、彫刻の材料などにも使われます。

とはいえ「セメント」は、接着剤という意味で使われることもあります。

ちなみにモルタルとは、セメントと砂を混ぜてペースト状にしたものです。
砂利を入れない点でコンクリートとは異なります。
目地や隙間を埋める接合材として用いられます。

有害物質を遮断する

コンクリートを使う目的は、もちろん建築物の強度を高めるためです。

とはいえそれ以外にもメリットがあるようです。
例えば有害物質を遮断してくれます。

1.土壌汚染物質

築地市場でも有害物質が出ていますが、それでもコンクリートや土で密封しているから大丈夫!
安全とうたわれています。

つまりコンクリートは土壌汚染物質の透過を遮断します。

ではその原理とは?

コンクリートの主体である消石灰は水酸化カルシウムと呼ばれる物質です。
一部が溶けてマイナスの電荷を持つ水酸化物イオンになります。
これが有害物質、特に金属類と結合して水酸化物、水和物を作り安定する!

そう説明されています。

2.放射線

放射線も目に見えませんが、どうやってコンクリートが防いでくれるのでしょうか。

つまりコンクリートに含まれる水素の原子核が、同じような大きさを持つ中性子線などの通過を妨げるようです。

言い換えると水も、放射線を止める働きを持っています。

とはいえ完全に放射線を遮断するには相応の厚みが必要です。
もちろん変に恐れるべきではありません。
日常生活においても宇宙から放射線は降り注いでいます。
原子炉などに近づかなければ心配ありません。

3.電磁波

鉄筋コンクリート製のビルでは、電波が届きにくいと言われます。
携帯電話や無線LANが出始めた頃はつながらない!
苦情が多くあったようです。

つまり完全ではありませんが、コンクリートは電磁波を反射する性質があります。

放射線と同じ原理です。

さらに芯にある鉄筋がくせものです。
電波は金属があると進行が妨げられてしまいます。
もちろん最近は鉄筋の配置を変えたりアンテナを増やしたりするなどの工夫がなされているので、あまり気にならなくなっています。

なお電磁波の人体への悪影響は?
今では電車の優先席でもスマホを使える?
堂々と座ってスマホを操作する人がほとんどですが、電磁波の有害性と同様に、放射性物質の問題も風化していきそうです。
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もろくなることもある

コンクリートは最も優れた建材なのでしょうか。
しかし意外な弱点があると指摘されています。

1.火災で高温になるともろい

木造と鉄筋コンクリート製の家屋なら、どちらが火災に強いのでしょうか。
もちろん火を見るよりも明らか?

というか有機物である木は燃えますが、無機物のコンクリートは燃えません

一般的に考えればコンクリートの方が丈夫です。

ただしここでも中の鉄筋が意外にくせものです。

鉄の融点、すなわち融ける温度は1538℃です。
めったにここまで上がらないでしょうが、ひとたび鉄が融けると、一気に強度が弱まります

高層ビルも、ぐにゃっと曲がります。
怪獣映画で登場する、鉄塔が倒れるシーンです。

一説によれば、木造建築が燃えても骨組みは残る!
しかし鉄筋コンクリート製は跡形もなくなる!
室内に灯油やガスなどの可燃物が多い場合には、注意が必要です。
二階が落ちて生き埋めになる可能性が大です。

2.雨水が浸入すると劣化する

コンクリートは石灰が主体なので強いアルカリ性を示します。
都議団などが試験紙を豊洲市場の地下にたまった水につけて、強アルカリ性だ!
盛り上がっていましたが、当たり前のことです。
だからどうした?
騒いでいる姿は傍から見ると滑稽です。

とはいえアルカリ性であるが故に、空気中の二酸化炭素など酸性物質に触れると中性化という現象を起こします。
これによってもろくなることがあるようです。

そしてひび割れなどが生じ、弱酸性の雨水などが浸みこんでいくと鉄筋を腐食する可能性も否めません。

ただし海沿いや煤煙(ばいえん)を垂れ流す工場の近くではない限り、そう簡単にコンクリートの劣化は起きません。
それでもひび割れなどはチェックしましょう。
割れ目を見つけ次第早急に補修することをオススメします。

3.引っ張る力には弱い

コンクリートは、押す力には強いですが、引っ張る力には弱いと言われます。

だからこそ鉄筋で補強しているのです。
しかし上述のように鉄筋が腐食してくれば、地震などで崩れるリスクが高まります。

新しい建物ならば耐震性を考慮して作られているでしょうが、古いビルやマンションならば、耐震補強することをオススメします。
もしくは早めに引っ越した方が良いかもしれません。
正断層は引っ張り型の地震で生じます。

4.カタツムリになめられる

都会では見ることも少ないでしょうが、コンクリートはカタツムリになめられる?

カタツムリの殻はカルシウムが主体です。
それを補給するために、カタツムリはコンクリートを食べるとか?

梅雨時ブロック塀などにいたのを思い出します。

だからといってカタツムリの集団が来たらマンションが崩壊するのか?
それは現実的ではありませんが、自然は恐るべし!
生きる知恵がここにもあるということです。

過信は禁物です

コンクリートは、2000年以上の耐久性が証明されています。
しかしアリの一穴?
ちょっとしたことでもろく崩れるリスクもあります。
もちろん欠陥住宅ではない限り心配する必要はありませんが、過信は禁物です。

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