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脳科学とは何か?
それを調べるために渋谷で一番大きいと言われる本屋へ行きました。そして「脳科学」と書かれている棚を眺めました。しかし脳科学者を自称する人たちの著作は並んでいますが、

「脳科学」の概論的な本は見当たりませんでした。

なぜでしょうか。

テレビを観ていると脳科学者を自称する人たちが出ています。
「脳のどの部分が働くからどうだ!」もっともらしいことを力説しています。
とはいえ中には怪しい話もあるようです。

バラエティとして楽しむことと本当の科学とは一線を画しておくべきなのかもしれません。

脳科学とは

脳科学とは、脳に関する研究の総称であり、とても広い概念です。
基本は脳の仕組みを理解しようとします。
どのような物質からできていて、どのようにして情報を記憶し、また伝達しているのか?そこから人工知能へ発展することもあります。脳に関する病気の治療にもつながります。

脳について、私たちは何もわかっていないのかもしれません。そもそもなぜこのような器官が発達したのでしょうか。人間だけがそんなことを考えているのでしょうか。そもそも考えるということ自体が不思議な現象です。心とは何か?心理学とは違うのでしょうか。

脳に関する疑問や俗説

脳に関してはさまざまな疑問俗説があります。脳科学はそれらを解明できるのでしょうか。

1.普段は10%しか使っていない

一時はやった説です。

つまり普段は脳の一部しか使っていない。そのため未利用の部分をフル活用すれば、人間はもっとすごいことができる!

火事場のばか力?もしかしたらそういうことなのかもしれません。

とはいえこの説の出どころ自体がわからないようです。映画の宣伝に使われたりすることによって拡散したとか。
実際に脳の血流状態を調べてみると、常にさまざまな所が反応しています。睡眠中であっても、脳は活発に動いているようです。

ちなみに、細かい脳梗塞は日常茶飯事に起きているとされています。それでも問題にならない理由は、使われていない部分だから?ならばやっぱり脳のすべてを使っていないのでしょうか。

2.右脳の「神話」

脳は左脳と右脳に分かれており、その間を脳梁(のうりょう)と呼ばれる部分が橋渡しをしています。左脳は右半身を、右脳は左半身をつかさどる!だから左脳で脳梗塞が起きると右半身が動かなくなる。故に交差している点は事実のようです。

このように右脳と左脳の働きは違っていますが、そこで生まれたのが右脳の神話です。

右脳を使えばクリエイティブになる!

天才は右脳派に多い?だからわざと左手を使って食事をする!右脳教育なども盛んです。

ちなみに日本医師会のウェブサイトでは、右脳は感覚脳であり左脳は論理脳、右脳が優位な人は左利きになる、そんな記述があります。ということは、右脳の神話について医学界は認めているようです。
くらしの小径 > 体のコラム> 右利きと左利きの話|日本医師会ホームページ

3.しわが多いほど頭が良い

天才の脳にはしわが多い?頭を使わないと脳がつるつるになる?そんな説もあります。

とはいえ脳のしわは、後天的に作られるものではないようです。

勉強した方が脳の働きは高まるでしょうが、外見的な変化はないとされています。

一方で老化、もしくは若くても頭を使わないと、脳が委縮してきます。

つまり、縮むからしわが深くなる!勉強しない方がしわは多くなる!

こちらの方が理にかなっています。

4.男と女では脳の仕組みが違う

男女平等を原則とする現代社会であれば、あまり変なことを言うと怒られそうです。とはいえバラエティー番組では盛り上がる話題です。実際のところ、男と女で脳の仕組みは違うのでしょうか。

解剖学的には、男性の脳の方が1割程度大きいとされています。

とはいえ体格差もあるでしょう。

また女性の脳梁の方が太いと言われます。

だから女性は別々の家事を同時並行できるようです。
これらは動物的な進化の過程で生じたオスとメスの違いとも考えられそうです。

昨今は性的マイノリティが社会的な課題となっています。これは身体的な性と脳の性が混乱したからなのでしょうか。この点も脳科学的に解明できると、だれもが納得できるのかもしれません。

5.三つ子の魂百までも

幼児教育に熱心な人たちから信仰されている話です。3歳までにすべての能力が決まる!もちろんスポーツ選手や音楽家などの話を聞くと、うなずける点が多いですね。とはいえこれも鶏と卵の話みたいです。

小さい時から練習すれば自ずと上達するでしょう。両親が音楽家ならば子供も音楽家になるのか?

遺伝的な問題というよりも、小さい時から音楽に触れる環境にあった!

それが正解なのかもしれません。

日本に住んでいるのに小さい時から英語を学ばせると?何が母語になるか、逆に混乱してしまうこともあるようです。

常識を培う意味で幼児教育は重要ですが、大きくなってからでも変えることは可能です。大切なのは大人が柔軟な発想を持つことです。
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脳科学との違いは何か

脳科学には類似した研究分野があります。それぞれとの違いについて考えてみましょう。

1.心理学とは何か

心配ごとがあると胸が苦しくなります。だからでしょうか、心は心臓の辺りにあるような錯覚に陥ります。もちろん理屈で言えば、考えるのは脳です。だから心は脳にあるはずです。ならば心理的なことは脳が司っている?心理学と脳科学は違うのでしょうか。

心理学とは、統計学を用いた学問です。

例えば
「赤が好きな人は情熱的!」
アンケートや過去のデータから人間の行動を体系化していきますが、脳の働きと行動を直接リンクさせてはいません。そのため脳科学の結論とは異なることがしばしばです。

なお心理学者や脳科学者になる上で医学部を卒業する必要ありません。カウンセラーを目指す際に臨床心理士などの資格があると有利ですが、絶対ではありません。暴論かもしれませんが、占い師もカウンセラーの一種と捉えることは可能です。

2.神経科学とは何か

すべての神経が集まる先に脳があります。つまり脳と脊髄をあわせて中枢神経と呼ばれます。ならば脳科学と神経科学との関係性はどうなのでしょうか。神経科と言えば医療の分野です。この治療をする際には医師の資格が求められます。

広義に捉えると、神経科学は脳、そして身体中の神経全体を含めます。

しかし脳科学の対象は脳のみです。末梢神経を脳科学の枠には入れないようです。

そういう意味では脳科学を狭義の神経科学ととらえることもできそうです。

ただし脳科学者は、病気のメカニズムなどを探ることはできますが、直接治療行為に携わることはできません。

境界線はここにありそうです。

3.精神科学とは何か

病院の神経科なら神経痛?身体の病気ととらえられます。
一方で精神科?ちょっと敷居が高そうです。とはいえそれは偏見なのでしょうか。
つまり精神科学とは何か?

精神という用語は幅広く使われます。いわゆるスポ根的な精神論もあります。
言い換えると「気持ち」です。
ならば心の問題?心理学と何が違うのでしょうか。

具体的には、精神科になると医療行為です。心理カウンセラーに治療行為はできません。

参考「根性論は間違いなのか?時代に合った精神論が求められる

ちなみに心療内科は、内科的なトラブル、つまり何らかの臓器に異常があり、そこから心が病んでしまう場合に受診します。また精神科は、ストレスなどに起因する症状に対処します。とはいえ明確に区別することは難しいので、事実上同じと考えても問題ありません。

脳科学者の脳は優れているのか

テレビに出てくる人で判断してはいけないのでしょう。つまり演出上の都合もあるからです。とはいえバラエティ番組に登場する脳科学者たちを見ると、ちょっと普通の人と違うような気がしませんか。

脳科学を研究するからそうなるのか、ちょっと違うから脳科学を研究しようと考えるのか、鶏と卵の関係ですが、この点を調べてみることも、興味深い研究になりそうです。

脳の仕組みは解明されるのか

脳科学が進展すれば脳の仕組みは解明されるのでしょうか。

とはいえそれがわかったところで、私たちの生活に具体的な貢献はあるのでしょうか。

バラエティー番組としてに楽しい?人工知能が発達して人間の生活が脅かされる?不安もありそうです。

脳科学、心理学、神経学、精神学、それぞれの区分も曖昧です。

一つだけ言えることは、治療をするなら医師免許が必要であり、単なる研究なら自称でも問題なし!

研究が深まるにつれ、お互いが入り混じるので、よけいにわからなくなるのかもしれません。

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