
子どもに「ママなんて大嫌い!」と言われたことがありますか?
幼い子供から、そんな冷たい言葉を浴びせられたママは、とても辛い気持ちになり大きく悩むことでしょう。
何をしても「嫌い!」「ママなんていや!」こういう言葉を繰り返し言われてしまったら、悩むのは当然です。
でも、不安になったり・一切考える必要ははありません。
なぜなら、子どもが母親のことを心から『嫌い。』だと思うことは、100%有り得ないからです。
目次
親が嫌いな子ども
自分の親のことを嫌いになる子どもなんているのでしょうか?
答えは『NO』です。
年齢をきっちりと断定することはできません。そして個人的主観ですが、最低でも小学生までの子どもが親の事を嫌いになるとは思えません。
親は、自分が生きていく上でなくてはならない存在です。
- 最も愛をくれる存在。
- 最も愛を向けることのできる存在。
- 最も愛を共有できる存在。
子どもは、親のことが『大好き』です。
これは、変えることのできない事実であり、自分で自立していく精神がきっちりと成長するまでは続く感情です。
嫌いと感じる相手
まず、親子関係ではなく、自分自身と置き換えて考えてみて下さい。
「嫌い」という言葉、どういった相手に対して持つ感情でしょうか。
例えば、3人の人間がいるとします。
- 好きな人
- 嫌いな人
- 好きでも嫌いでもなく、どうでもいい人
「嫌い」と思う相手は、全て自分の関心が向いているという相手だけですね。
どうだっていい相手に対して『好き』も『嫌い』もなく、感情が向くことはありません。
関心の向いた場合のみ『好き』や『嫌い』といった感情が表れます。
親のことが絶対必要な子どもにとって、親の存在はどうでしょうか?
自分の生命の危機に直面してしまうかも知れない親の存在は、【関心ある人間】です。関心が向かないわけはありません。
このように「嫌い!」という感情は、相手に関心が向いているからです。
たとえ全く知らない他人であったとしても、気になっているからこそ感情が動いてしまうのです。
そして上述したように、小さな子どもが親の事を嫌いになることは絶対的にありません。
好きと嫌いは、紙一重なのです。親子ではなく恋愛についてですが、こちらも参考にしてみて下さい。(好きと嫌いは紙一重。凄く苦手な相手なのに気になってしまう理由)
「嫌い」に隠された裏側の感情
子どもが大好きな親に対して「嫌い!」という根本は、自分に気を引きたいサインの表れです。
その根本の上で、子どもが親に「嫌い」と言う理由は、2つの理由が考えられます。
- 怒っているママが嫌いだと思っている。
- 愛されているかの確認をしている。
怒っているママが嫌い
もう1つはママが嫌いなのではなく、怒っているママが嫌いだということです。
子どもにとって、優しいママと怒っているママは別人のように感じています。
家事や育児に追われ、イライラしてはいませんか?些細なことで怒鳴ったり、「そんな悪いことする子は、もう知らない!」などと言ってはいけない言葉を言っていないでしょうか?
(関連:【絶対NG!】言う事を聞かない子どもに言ってはいけない言葉とその理由)
子どもだけではなく、誰でも優しくされたいと願いますね。
当然子どもも、自分に対して怒っているママよりも、優しく笑いかけてくれるママの方が大好きです。だから素直に「嫌い!」と言う場合もあります。
ただし、それが積もり積もると『優しくしてくれないママは、自分の事を本当に愛してくれているのか?』と不安にさせてしまいます。
本当に自分は愛されているか?
嫌いだと言うような自分でも、愛してくれているのかと、親の愛情を確かめます。
- 家事や仕事で忙しくて、構ってもらえない寂しさ。
- 弟や妹が生まれ、自分を見てくれているのか不安な気持ちになっている。
- いつも怒られてばかりで愛されていないと感じている。
こういう時、子どもは親の愛情が本当なのかを確かめるために、わざと親を困らせる行動を取るのです。
今さっき怒ったばかりの事を繰り返すと、また怒られるのはわかっています。なのに、また同じことをすることによって、親を試します。
嫌いと言うような自分でも変わらず愛してくれているか・いたずらや悪いことをしても変わらぬ愛があるのか?
「嫌い!」という言葉の裏側には、『構って欲しい。』『愛して欲しい。』という気持ちがあり、子どもがSOSを発信しているのです。
子どもが親の揺るぎない愛を求めているサインを、決して見逃さないで下さい。
子どもに「嫌い」と言われた時の対処法
子どもが「ママなんて嫌い!」と言ってきた時は、どう対処すれば良いのでしょうか?
それは、愛情を伝える言葉とスキンシップです。
(参考:親が子どもに言葉で愛情を伝える方法とは?ありのままのシンプルな感情
【スキンシップの大切さ】子どもに親の愛情を伝える方法はこれしかない!!)
- 「でも、ママは〇〇が大好きだな~。」
- 「嫌いなんて言われたら、ママ悲しいな。」
- 「でも、本当は大好きなんでしょう?ママが〇〇を好きなのと同じだね!」
このような愛情を伝える言葉を言ってあげて、ギュッと抱き締めてあげて下さい。
その時はできるだけ、しゃがみこんで子どもの目線に下り、目を見つめてあげる方が良いですね。
忙しくしてイライラしている時に、困らせるようなことをしたり、偉そうに「嫌い!」と言ってきても、決して怒らないで下さい。
そこで怒ってしまうと、子どもが不安になっている感情を、もっと追い詰めてしまうことにも成り兼ねません。
『やっぱり、こんな悪いことをする自分のことを、ママは嫌いなんだ。』と子どもの心を閉ざしてしまう危険性があります。
相手は子どもです。ムキになったり・落ち込んだりせず、子どもの可愛いイタズラだと思うようにしましょう。
ただし、子どもが淋しがっている・愛を求めているという事は、決して軽く受け止めてはいけません。
親の嫌いな部分の気づきは成長の証
そして、個人差はありますが2~3歳で自我が芽生え、思春期近くなってくると自我が確立します。その辺りから、親の嫌いな部分が見え隠れするようになります。
それまで親が全てだった子どもが、自分自身の考え方をしっかりと持ち『親とは違う。』と考えるようになります。
小さな頃とはまた違う反抗期ですね。私もその時は、随分と淋しい想いをしました。
それは、きちんと自分の考え方ができてきているという事です。子どもが成長していると喜ぶべきなのです。
そうは言っても、子どもは親のことを完全に嫌いになることはありません。【血は争えない】ということです。
子どもが父母から気質・性向を受け継いでいることは否定しようがない。
【血は争えない】とは、こういった遺伝的な意味合いですが、【親のことは認めるしかない】=【親は他にはいない】という意味でもあります。
仮に全てを嫌いになるようなことが起きても、必ず感謝はしていて、完全に親を嫌いになることはできないのです。