
子どもは笑顔と同様で自然に言葉を習得していきます。
新生児が笑うのは何故?寝ている赤ちゃんの微笑みから声を出して笑うまで
3歳になっても話さないなど、我が子の言葉の発達が遅いと思われる場合、ママはとても心配になりますね。
子どもの言葉の発達の目安などについて解説しながら、改善するための方法をご説明していきます。
目次
子どもの言葉の発達の目安
【1歳頃の言葉】
子どもは、一般的に1歳頃になると単語を話すようになります。
- ママ・パパ
- ネンネ
- ブーブー
母親が名前を呼んで欲しいことから「ママ」という言葉を繰り返し聞かせ、最も早く「ママ」と呼ぶことが多いかもしれませんね。
【2歳頃の言葉】
そして2歳頃から、二語文を話すようになってきます。
- マンマ ちょうだい
- ママ ねんね
このように、二つの言葉をつなげて意思を表すようになってきます。
【3歳頃の言葉】
3歳頃になると、三語文を話し始めます。
- ママごはんちょうだい
- 小さいワンワンかわいいね
頭の中で考えたことを、きちんと言葉で説明することもどんどんできるようになり、ちゃんとした会話ができるようになってきます。
ですが3歳になっても、二語文しか言わない・会話ができないとなれば『言葉の発達が遅い』と心配になって当然です。
言葉の発達が遅い原因
言葉の発達が遅い原因には、様々な原因が考えられます。
発達性言語障害であったり、耳の病気の可能性もあるので、以下のことに注意してみて下さい。
- 言葉の意味を理解しているか?
- 音に対して反応をしているか?
- 人とのコミュニケーションが取れているか?
- 人や物に対し興味を示すか?
- 落ち着きがなく、じっとしていられない事があるか?
参考:www.akcl.jp
気になる点が少しでもあるようならあらゆる可能性も視野に入れ、医師へ相談し検査などをしてもらった方が良いですね。
ただし、気になることがないようなら、生理的範囲の言葉の遅れという可能性が高く、家庭で改善できる方法がたくさんあります。
生理的範囲の言葉の遅れ
内言語が十分あって、それから、表出性のしゃべる能力も十分あるけれども、どこかの成熟が遅くて、話し言葉が遅いというのが、生理的範囲の遅れです。
生理的範囲の言葉の遅れの原因は様々ありますが、一言で言えばいわゆるコミュニケーション不足である場合が考えられます。
2005年、小児科学会の「こどもの生活環境改善委員会」が、テレビの視聴時間に基づき、1歳6ヶ月の児(1500人)対象とした調査を行いました。
結果では以下のようなことを指摘しています。
- 長時間の視聴は1歳6ヶ月時点の意味ある言葉(有意語)の出現の遅れと関係がある
- とくに日常やテレビ視聴時に親子の会話が少ない家庭の長時間視聴児で有意語出現が遅れる率が高い
- このようなテレビの影響についてほとんどの親が気付いていない・・・
出典:www.akcl.jp
忙しさにかまけて、ずっとビデオを見せていたり、スマホばかりに夢中になり親子の会話不足によって、引き起こされている可能性があるのです。
新生児へ授乳している際に、子どもを気にもせずスマホを見ていると、愛情が伝わらず笑わない子どもになったり、偏った性格になってしまう場合と同様です。
言葉の遅れに対する対処法
3歳になっても、二語文しか話さないなど言葉の遅れが気になったら、親子のコミュニケーションを今一度見直してみて下さい。
興味あることについて話しかける
子どもが好きなこと・興味あることについて、多く話すようにしてみましょう。
- 車が好きな男の子なら「この赤い車の名前は何ていうの?」「車のここに丸いライトがついているね。このライトは光るの?」など、好きなことに対して質問する。
- お人形が好きな女の子なら「このお人形さん、どうしてこんな可愛いのかな?お目めがぱっちりしているからかな?」「ご飯が食べたいって言ってるよ。お腹が空いたんだって、どうする?」などと会話する。
ちなみの私の娘は、幼稚園の年長さんの頃こう言いました。
- 娘:「〇〇ね。幼稚園でいっぱいお名前覚えてるんだよ!」
- 私:「すごいね♪じゃぁみんなのお名前教えてくれる?」
- 娘:「ルミちゃんでしょ。で、前田先生とね。園長先生とね。バスのおじさん!!」
覚えている名前は、ルミちゃんと前田先生だけだったという面白い瞬間でした。お友達の名前に興味がなかった娘は、とうとう卒園するまでルミちゃん以外の友達は1人も覚えることができませんでした。
子どもは興味を持っていることに対しては、喜んで話を聞こうとしますし、どんどん覚えていきます。
逆に興味のないことは、覚えようとはしません。大人だって同じですね。
好きなことに対してどんどん会話を広げ、コミュニケーションを図るようにして下さい。
テレビやDVDばかりを見せない
長時間のテレビと言葉の発達の遅れは、上述した調査で明らかになっていますね。
どうしても見せる場合は、30分どれだけ長くても1時間以内にするなど、できるだけ控えるようにしてください。
ただしテレビを見せる時でも、「ワンワン走るのすごく速いね。〇〇くんとどっちの方が早いかな?」「美味しそうなお菓子がいっぱい!どれが食べたい?」このような会話を行なっていれば、問題はないと言えるでしょう。
食事の支度や洗濯のような家事で忙しい場合は、できることを横でお手伝いしてもらって、会話を楽しみながらコミュニケーションを図ると良いですね。
(関連:子どもにも家の仕事を持たせる深い意味【お手伝いさせなかった後悔】)
3歳児でも言葉の発達には個人差がある
どんな事でも得意不得意があるように、子どもの言葉の発達にも個人差があります。
焦って「なんで話せないの?」「ちゃんと言ってごらん!」と叱るような口調で問い詰めると、子どもは胸を閉ざし余計に話せなくなってしまいます。
親はただ話して欲しい一心・我が子が心配なだけでも、キツい口調はその子を否定してしまうことになってしまうのです。(参考:【子どもをバカにする?】子育ての中で無意識にしてしまいがちなこと)
子育てをする上で最も大切なことは、焦らずゆっくりと穏やかな気持ちで【愛】を伝えていくことに尽きます。
言葉の発達が少し遅いと感じても、障害や病気が原因でない場合はコミュニケーションを図りながら、『いつかは必ずきちんと話せるだろう。』と信じて気楽な気持ちでいることが大切です。
ママがイライラしていると黙っていても、その感情は子どもに伝わります。そういった焦りは、子どもに良い影響を与えることはありません。
それでもどうしても不安な場合は、【療育】という方法もあります。
療育は、障害のある子どもに対して治療や教育を行うものですが、障害がない子どもの場合であっても、児童発達支援が受けられる例外のケースもあるようです。
県や市でも違う場合がありますので、言葉の発達が気になったら一度相談してみると良いですね。各お住まいの役所で「児童発達支援について」と問い合わせをしてみて下さい。