
第二子の誕生や引っ越しなど、環境が変わることによって起こる【赤ちゃん返り】両親にとって・特にママにとっては、大変厄介な問題です。
赤ちゃん返りは、2歳くらいから小学生に上がっても起きてしまう可能性があり、大変幅広い年齢層に診られます。
赤ちゃん返りをしてしまった時、どのような対処をすれば良いのでしょうか。
目次
赤ちゃん返りはSOSのサイン
赤ちゃん返りの原因や子どもの心理は、一言で言えば【親の愛情】を求めて甘えている状態です。(参考:ママのイライラ【赤ちゃん返り】をする子どもの心理とその原因)
- 「もっと僕のことを見て。」
- 「もっと私をかまって。」
赤ちゃん返りは、子どもの親に対してのSOSの発信なのです。
子どもは意識して困らせようなんて考えてはいません。無意識にそういった状態になってしまっているだけです。
子どもの心のSOSのサインを見逃さないで下さい。
赤ちゃん返りにしてはいけない対処法
子どもが赤ちゃん返りをした時に、絶対にしてはいけないこと・言ってはいけない言葉があります。
- 「お兄ちゃんなんだから1人でできるでしょ。」
- 「もうお姉ちゃんになったのだから、わがまま言わないの!」
赤ちゃん返りの前、自我が芽生えやる気を起こしている子どもであっても、イライラして対応すれば逆効果になってしまいますね。
「お兄ちゃんになったから、自分のことひとりでもできる。」と言われた子どもは、突き放された気持ちになってしまいます。
それと同様で、第二子の出産で妹や弟ができたことを強制するような言い方をしてはいけません。
私の家庭では、小さい時から下の子に上の子の名前で呼ばせており、妹は今でも兄のことを呼び捨てしています。
兄弟で呼び捨てにすることには賛否両論でしょうが、私は強制的に「お兄ちゃん」であることを強いたくなかったので、生まれた時から名前で呼ばせることを決めていました。(関連:兄弟間の呼び捨ては正しいか否か?賛否両論からの見解)
意識していなくてもつい出てしまう「お兄ちゃんなのだから。」と言いたくなかったからであるとも言えます。
小さな子どもに「もうお兄ちゃんになったのよ。」と言っても、子どもは『僕は、赤ちゃんの方が良かった。』と感じてしまうのです。
赤ちゃん返りの対処法
赤ちゃん返りをした子どもへの対処法は、深く考えずともいたって簡単です。ただ、何もできなかった赤ちゃんの頃を思い出し接してあげる事に尽きます。
スキンシップをとる
子どもの赤ちゃん返りは、不安になっている状態です。
ですからその不安を取り除くためにも、日々のスキンシップは欠かさず行なってあげるようにして下さい。
スキンシップは、愛情を伝える最良な方法です。
(関連:【スキンシップの大切さ】子どもに親の愛情を伝える方法はこれしかない!!)
スキンシップによって触れ合うと、【愛情ホルモン】【絆ホルモン】とも言われる脳内物質のオキシトシンが分泌され、子どもに愛情と安心を与えることができるのです。
また逆に触れ合うことによって、ママにもオキシトシンが分泌され、双方に良い影響をもたらしてくれます。
肌と肌とのあたたかな触れ合い以上に、愛を伝える方法はありません。
子ども愛されていることを実感し、赤ちゃん返りの最も良い対処法となるでしょう。
二人の時間を作る
スキンシップを取るためにも、二人の時間が必要になってきますね。少しでも良いので、子どもとママと二人の時間をとってあげましょう。
下の子が生まれ赤ちゃん返りをした場合は、できるだけ上の子どもに寄り添ってあげることが必要になってきます。
- 上の子が赤ちゃんの頃のように、ゆっくりと絵本を読んであげていたような時間を多めに取る。
- 下の子ばかりを優先しない。
(関連:上の子の赤ちゃんへのやきもちはどうやって回避する?)
ただし、上の子だけに注目しすぎてわがままを許してしまうと、身勝手で高慢な性格にさせてしまったり、自分だけが最も大切である・人を見下してしまう人格を形成する元にもなりますので注意が必要です。
褒めてあげる
もう既にできるようになったことでも、それができるときちんと褒めてあげます。
そして、忙しいからと言って、決してイライラしてはいけません。
イライラして当然のように接してしまうと、子どもをバカにしてしまう原因にもなってしまいます。
(関連:【子どもをバカにする?】子育ての中で無意識にしてしまいがちなこと)
ただし必要以上に褒め過ぎず、適度な褒め方を心掛けましょう。
また「ママすごく助かったよ。ありがとう。」という言葉をかけ、感謝の気持ちで接しましょう。
(参考:お手伝いで褒め過ぎは禁物!?逆効果になってしまう悪影響の元に?)
言葉で愛情を伝える
きちんと心を表現した言葉をかけてあげます。
私の子どもは赤ちゃん返りをしませんでしたが、言葉とスキンシップで充分に愛情が伝わっていたからだと考えています。
(関連:親が子どもに言葉で愛情を伝える方法とは?ありのままのシンプルな感情)
「好きよ。」と言ってギュッと抱き締めてあげるだけでかまいません。
言葉を飾らずとも、必ず気持ちは届くでしょう。なぜなら、親子ですから。元々気持ちは届いているはずなのです。
ですが、不安になってママを求めている時に、そばにいる・愛しているという心が届くことによって、子どもの赤ちゃん返りの良い対処法になります。
赤ちゃん返り?反抗期?
子どもの第一反抗期である『イヤイヤ期』と、赤ちゃん返りとは大変似たような言動になる場合があります。
私の友人の子どもは、「ママなんて嫌い!自分でする!」でも「自分でできない!したくない!」とイヤイヤ期なのか赤ちゃん返りなのか大変困惑していました。
ですが、赤ちゃん返りでも反抗期でも、何も難しく考える必要はありません。
なぜなら、子どものそういった状態でするべき根本の部分は、全て同じだからです。
- 焦らず怒らず、ゆったりした気持ちで子どもと接する。
- 触れ合いや言葉によって、愛情を伝える。
- きちんと子どもと向き合い、気持ちを聞いてあげる。
- 決して子どもの想いを軽視せず、受け止める。
この根本の部分さえきちんと理解してさえいれば、どんな状態になろうとも、全く物怖じすることはありません。
子どもであっても、一人の『一人前な人間』として接し、常に変わらない愛情を伝えていれば子どもはクネクネと寄り道しながらも、しっかりと歩み一人前に大人に成長していくでしょう。
そして、何よりも大切なことは信じる気持ちです。自分の子どもなのだから、ちゃんとわかってくれる!としっかり信じる気持ちを持ちましょう。
『うちの子に限って。』ではありませんが、親が子どもを信じることこそが、最高の愛情を伝えることになるのです。
赤ちゃん返りは、永遠に続くわけではありません。
イライラしてもうストレス爆発!という苦しみを感じる場合もあるかと思いますが、必ずしばらくすると治まるでしょう。
時には気晴らしに友人と出掛けたりしながら、子育てを気楽に行なうようにしてくださいね。
(参考:育児のストレスでもう爆発!?母親のイライラが和らぐ方法)