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中学受験塾で宿題の提出を義務付けるとブーイングが起きます。とはいえ本音から嫌っているわけではないようです。逆に先生が「やった方が良いけど、やるかやらないかは自由だよ」そうした曖昧な指導をすると子供たちは戸惑います。

課題を強制すると、ぶつぶつ言いながらも、やるようです。よくよく観察してみると、ニヤニヤしながらブーブー言っています。実際には「強制されたい子供」が増えています。なぜそんな心理になるのか?分析してみましょう。

強制されたい理由とは

にわかには信じられない「強制されたい心理」ですが、根底にはどんな理由があるのでしょうか。個性尊重や自由を訴える自分勝手な人が増えている社会ではありますが、心の奥では、縛られることによる安心感を欲しているのかもしれません。

1.自分にとって言い訳になる

誰もが勉強したくないですね。しかしやった方が良いことはわかっています。この葛藤を埋めるにはどうするか?先生から宿題を出されることです。やれと言われたからやっている!自分に対する言い訳になります。

もちろん中学受験という目標があるからこその葛藤です。自分を奮い立たせようという気持ちがあるだけでもプラスに評価すべきなのでしょう。目標のない子供達は、課題を出してもやりません。

出された課題を指示された方法でやっているか?そこが子供の本気度を測る指標になります。ただ淡々とノルマ消化をしているだけ?これが一番危険です。早めにその点を探ってあげましょう。

一方で失敗した時に他人を攻める言い訳にもなります。やれと言われてやったけど成功しなかったじゃないか!訴えられるかもしれません。この点は注意しましょう。とはいえ他人のせいにすること自体が、失敗する大きな理由です。

2.強制されないとできない

趣味は勉強!そんな子供が稀に存在します。これは知識欲を満たす楽しみを知ったからです。図鑑を毎日眺めている子もいます。そういうタイプであれば、あとは自動的に机へ向かうようになるはずです。

一方で強制されないと勉強しない、というかできないのが現実です。社会人でも、ノルマがあるから仕事をします。集団塾であれば、友達とおしゃべりしたいでしょう。嫌いな教科であれば、なおさら現実逃避したくなります。

ならば強引に強制してやらせる!今時スパルタはできませんが、そのくらい怖くしないと、できないのも事実です。ただし過度な強制で学んだことが身に付くのか?疑問がないとは言えません。

3.強制に慣れている

自由奔放に育てられた子供であっても、親や学校の先生から、何らかの指示・命令を受けて生活しているはずです。ならば塾の先生から課題を強いられるのは、半ば当たり前のことのようです。

そもそも中学受験自体が、本人の意志ではなく、強制されている観は否めません。だから勉強に身が入らなかったり、授業中におしゃべりしてしまいます。受験を強いるなら、徹底的に強制してくれ!これが子供の本音かもしれません。

言い換えると自主的な小学生は少ないでしょう。もちろん塾でも黙々と課題に取り組む子供たちも多いです。できる子とできない子の違いは、この集中力、目標達成能力、ある意味での妥協や開き直りができるか?なのかもしれません。

4.強制が楽しい

SとM、簡単に割り切ってはいけないのでしょうが、身体を鍛えるのと同様に、自分をいじめる、究極まで自分を試したい!そうした気持ちが、人間の根底にあるのも事実です。算数のテストなどを競争させると、意外なほど頑張ります。

そもそも勉強の「楽しさ」とは、目標を決めてノルマを達成する!ゲームや会社の営業に似た部分があります。自分の壁を破った!新しい事実を発見した!強制だったからこそできたことも少なくありません。

初めは嫌々強制されていたはずが、いつの間にか自主的になる!さらに課題を求める!このパターンに変わった時、人は成長するのでしょう。規則があるからゲームやスポーツは楽しいのかもしれません。

5.皆と同じことをしたい

日本人の心理を現わしたブラックジョークがあります。それは船が難破して、乗客を海へ飛び込ませる時に船長が言う言葉です。
アメリカ人へは「今飛び込むとヒーローになれます」
イギリス人へは「ジェントルマンは飛び込みます」
ドイツ人へは「規則では飛び込むことになっています」
日本人へは?「皆もう飛び込みましたよ」

日本人には、皆と同じことをしたい心理があるようです。それは子供であっても同じです。クラス別に分かれる塾であれば、他のクラスや先生がやっていることをしていないと、不安になるようです。どうしてやらないの?尋ねられます。

たぶん親から、皆勉強しているよ!言われているのでしょう。一方で子供が何かをおねだりする時、皆持っているよ!言いますね。しかし「皆」とは誰のことなのか?範囲を具体的に捉えないと、誤った方向へ流されてしまうことも多いです。

6.何をしたら良いのかわからない

自主的に勉強しようとしても、何をしたら良いのかがわからない、そうした理由もあるようです。そのため宿題という明確な指示をした方が、やりやすいのでしょう。そういう意味では、自由研究という存在自体が危ういです。

昨今は自由研究キット、自由研究教室などが人気になっています。とはいえ、その時点でもやは「自由」ではありません。結果が見えている研究に意味はあるのでしょうか。自由研究の多くは親が手伝っているというデータもあります。本末転倒の事態が起きています。
参考「夏休みの自由研究は正解のない問題にチャレンジしよう」

これは小学生に限ったことではありません。大学受験であっても、勉強法がわからず、それを指導してもらうために予備校へ通うパターンが少なくありません。そもそも社会人になっても「指示待ち社員」が珍しくなくなっています。これも中学受験の弊害でしょうか。

7.ご褒美がほしい

勉強したから、ご褒美をくれ!そうしたインセンティブもあります。最近はテストの点数に応じてお小遣いをあげる家庭が少なくありません。トップアスリートを育てる場合も、そんな報酬制を採用しているケースがあります。

もちろん昔から、馬の前に人参をぶら下げる!言い方があります。短期的な目標を示した方が、モチベーションも保てます。とはいえ教える側としては、本人のためだよ!将来の成功こそが最大のご褒美と思いたいです。

ただし小学生には現実が見えません。そのため頑張れば収入が増える!リアルなご褒美性の方が、将来役に立つのかもしれません。資本主義社会で生活するには、そうした考え方こそが生き残る上で重要になるからです。

ご褒美主義は正しいのか

ご褒美主義に関しては賛否両論があります。とはいえ昨今は褒めて伸ばす!それが時代の主流になっています。ただし叱られた経験がない子は、ちょっとしたことで挫折します。打たれ弱い若者が多いのも事実です。

ご褒美をあげれば勉強する、それで学力が伸びるなら、それも選択肢になるのでしょう。塾でもポイント制を採用するケースが増えています。もちろん個々の性格を見るべきです。家庭で選択すればよいのです。

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適度な強制が能力を伸ばす

学校ではなぜテストがあるのでしょうか?それは自分の実力を判断する客観的な指標だからです。一方でテストがなければ勉強しないのも事実です。会社であっても業績で給料が決まるから頑張ります。何もしなくても同じ評価なら、それは社会主義です。

病気になるような過激な強制は、今の時代ならご法度です。とはいえ適度な強制があるからこそ能力が伸びるのも事実です。要はその匙加減です。個々の子供達を見ながら、その子の能力にあった強制ができるのか?教育者として腕の見せ所です。

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