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2020年度から小学校でも、英語が正式科目として始まります。それに合わせて新しく小学校教員になろうとする人への教育課程に、英語を義務付けるようです。そこまで負担を強いたら、小学校の先生になりたい人が減るかもしれません。

一方で少子化を理由に、国立大学の教員養成課程において定員を減らすという方針を文部科学省は示しています。税金の使い方を考えれば方向性は正しいでしょう。

しかし現場は困っています。

小学校でも科目別にして教員を増やすべきです。

小学校でクラス担任が全科目を教える理由とは

小学校は、クラス担任が基本的に全教科を教えています。その理由とは、何があるのでしょうか。

1.生活指導が主体だから

小学校教員が第一にすべきことは、生活指導です。そのため子供達と一緒に行動し、管理できる体制が望ましいのです。特に低学年の場合は、勉強も大切ですが、あいさつができる、相手の話を静かに聞ける、などの基本行動が重視されます。

教科毎に先生が変わると、人見知りの子供は戸惑ってしまいます。極端なケースですが、先生毎に言うことが違ってしまうこともあります。すると子供たちは混乱します。それを防ぎ統一する意味で、担任がすべてを受け持つのです。

2.保護者対応が重視されるから

小学校教員に限りませんが、先生の大切な仕事は保護者対応です。この場合も子供の生活全般が見えていないと、保護者と連携を保ちにくくなります。つまりちょっとした変化があれば、直ぐに親と連絡をしたいからです。

40人学級は減りましたが、それでもすべての児童、特に目立たない子供の行動を把握するのは至難の業です。得意不得意、長所短所を探るには、いつも一緒に行動することが求められます。

3.教える内容が簡単だから

小学校で教える内容は、それほど難しくありません。大学を出た大人であれば、誰でも理解できるし、教えることができます。もちろん大学の教員養成課程では、子供にとってわかりやすい教え方を指導します。

とはいえ先生にも得意不得意があります。そのため高学年になると、図画工作、家庭科、音楽、体育などで専門の先生に代わることがあります。これは自治体によって違います。また私立小学校では、科目担任制を採用するケースがあります。

ちなみに小学校で教える内容が簡単であるが故に、家庭で親が教えるパターンも珍しくありません。すると先生との間でやり方が変わってしまうことが多々生じます。特にエリート的な親で顕著です。さらに塾と三つ巴になり子供はパニックです。

4.柔軟に対応できるから

担任がすべてを教えていると、授業間の融通ができます。例えば算数をもう少しやりたい時、余裕のある教科を削ることもできます。科目別の先生が教えていると、そうしたことは無理です。

また科目間での融合も可能です。社会と理科をリンクさせる!もちろん教員間でコミュニケーションをとればよいのでしょうが、一人でやった方がやりやすいことも少なくありません。

小学校でも科目別に教えるべき理由

2020年度から小学校で英語とプログラミングが必修化されます。加えてデジタル教科書が登場します。古参の教員が対応できるのか?そろそろ専門家の導入を検討すべき時期に来ているようです。

1.マルチな人間はいない

小学校教員はスーパーマンではありません。教える内容は簡単かもしれませんが、それでも先生毎に得手不得手があります。小学校教員を目指すなら、絵心があり、ピアノが弾けて水泳もできなければなりません。それで諦める若者も少なくないでしょう。

そもそもマルチな人間はいません。もちろんかつては学校の先生!尊敬の対象でした。何でも知っている常識人でした。地域からも尊ばれていました。だから誰もが信頼してお願いしていたのです。

先生だから失敗できない?変なプレッシャーからつぶれてしまう若い教員もいます。せめて自分の不得手科目は専門家に譲る!そうした方が、子供たちの理解が深まる可能性も否めません。

2.既に音楽や図工、家庭科は専門の先生

自治体によって異なりますが、既に音楽、図画工作、家庭科などを専門の先生に任せている学校があります。私事で恐縮ですが、私の小学校時代、ほぼ40年前も、担任とは別の先生が受け持っていました。

担任と相性が悪くても、専門の先生と仲良くなる子供が少なくありません。保健室登校ではありませんが、学校での居場所を作る意味でも、マニアックな先生の存在は不可欠です。

今考えると、塾の講師をしている私の原点は、中学時代に聞いたRCサクセション「ぼくの好きな先生」だったのかもしれません。先生らしくない先生が必要です。社会の多様化に合わせて、先生も多様化すべきです。

3.専門家の方が教えるツボを知っている

小学校で学ぶ内容は、大卒なら既に熟知している常識です。とはいえ専門家であれば、さらに深い知識を有しています。すると教えるツボを知っているでしょう。脱線の仕方、そこから本筋に戻る方法も心得ています。

例えば歴史、単なる時系列の話をしても面白くありません。しかし途中に寸劇を挟む?雑学が入れば、子供が興味を示すかもしれません。まず関心を持たせる!これこそが小学校で重視すべきポイントです。

理科に関しても最先端科学の話をすると、子供たちは静まり返って注目します。そうした瞬間は子供たちが心を開いています。教えるチャンスです。つまらないお説教を1時間するよりも、毎日1題、子供の科学的な疑問に答える方が効果的です。

4.様々な先生に合わせることも大切

低学年では難しいかもしれませんが4年生以上になれば、逆に様々な先生と付き合うことも大切です。いつも同じ先生だと甘えが生まれます。自分をあまり知らない大人とどう対応するか?そうしたことこそ子供の頃に培っておくべきです。

昨今は大人になっても人見知りの人が少なくありません。もちろんそれでも良いのですが、人見知りだからこそのコミュニケーション法を会得すべきでしょう。それには多様な人と出会い免疫を付けることが求められます。

芸能人にありがちですが、引っ込み思案だったけど劇団に入ったら積極的になった!人生において何が幸いするかわかりません。人との出会いによって新たな才能を発見することも珍しくないでしょう。

5.保護者対応や事務も分業すべし

科目の問題もありますが、一部の保護者対応や事務も分業すべきでしょう。

例えばモンスターペアレントには「苦情受付係」を設けるべきかもしれません。未払いの給食代を学級担任が請求しているとの話がありました。それは事務方の仕事ですね。先生と保護者との関係がゆがめられることこそ問題です。

さらに教育委員会などに提出する書類の作製?それを誰が読むのでしょうか?建前だらけの報告書に意味はありません。それこそ行政がゆがめられる?行政が現場をゆがめる最大の理由です。

もちろん若い時の雑用は、後々宝になってきます。とはいえそれで先生がつぶれてしまえば意味がありません。熱血先生とは言いませんが、もう少し頑張ってほしい!そういう期待がなくはないです。

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現場を見よう

真面目に頑張る先生ほど、負担を強いられてしまいます。すべてのことを完璧にやろう!すると心の病に陥るのも当然です。もう少し先生の負担を減らすべきでしょう。そうして本来の仕事である、子供と一緒に行動する、そこに返すべきです。

予算の問題もあり小学校教員を削減する理由もわかりますが、子供たちの未来、そして日本や世界の未来を考えたなら、最も大切なのが小学校での教育です。政治家や役人、そしてメディアの皆さん、現場を見てください。

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