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文部科学省は1994年から2年おきに、家庭での学習費に関する調査を実施しています。

2017年12月22日に2016年度の調査結果が公表されました。

ここから公立中学生のいる家庭で塾費用の増えている実態が示されています。

デフレの影響もあり塾の授業料単価はすえ置き傾向にありますが、

  • 塾へ行く人が増えた
  • 英数の2教科から理社を加えた4教科に増やした
  • 集団塾から個別指導塾に変える

などの傾向があるようです。

とはいえ、

塾代が増える?学校は何をしているのか?

そんな疑問もありますね。

塾産業としてはもうけ時ですが、塾が必須ならば、教育制度に取り込んだ方が良さそうな気がします。

学習費調査の概要

調査は、全国の私立、公立を含めた幼稚園・小学校・中学校・全日制高校の計1,140校、保護者は29,060人が対象です。

保護者に対しては、

  • 学校教育に関わる費用
  • 学外活動に使った費用
  • 年間の世帯収入

を尋ねています。

部活動にかかる費用は、学校教育費に含まれています。

一方で学校外活動費には、

  • 学習塾
  • 学校以外のスポーツクラブ
  • その他学習に必要な机やパソコンなどの費用

が計上されています。

【PDF:495KB】平成28年度子供の学習費調査|調査の概要|文部科学省

塾とは何か

塾とは

塾とは何か?

さまざまな種類や形態はありますが、教育産業のひとつであり、あくまでも営利組織です。

だから監督官庁は経済産業省になります。

一部にボランティアで教える動きもありますが、いわゆる進学塾とは住み分けができています。

塾の歴史

塾の歴史に関しては諸説ありますが、現在のような学習塾が普及したのは昭和40年代の高度経済成長期です。

サラリーマン家庭が増え、子供の数も減り、教育費に回す余裕が生まれたことが大きな理由です。

同時に大学進学率も高まっていきます。

塾は当初、あくまでも学校の授業を補完する組織で、受験指導は学校主体でした。

しかし、いつからか学校の先生が忙しくなりました。

さらに塾の先生の方が詳しく、そしておもしろく教えてくれます。塾もオリジナリティを生み出すようになりました。

塾は自由に選べる

今では、塾ごとに特色が違います。そのため子供にとって合う合わないがあります。

合格実績も大切ですが、雰囲気になじめる塾を選んだ方が結果的に成功すると言えるでしょう。

公立中学を選べる自治体もありますが、塾はもっと自由度があります。

参考「夏休み中に考えておきたい正しい塾の選び方

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塾へ行かないと合格できない

1.中学3年生の8割が塾へ行く

日本の教育制度にしたがえば、中学までは市区町村立の学校に通います。いわゆる義務教育です。

ここからさらに勉強したいなら、高校受験が待っています。

もちろん高校はほぼ義務という認識が子供・親、そして先生にありますね。

そのため多くの子供たちにとって、高校受験が人生における最初の分岐点です。自分の力によって未来を開拓するチャンスです。

とはいえ、学校の授業だけでは高校合格が難しいのも事実です。そのため中学3年生の8割は何らかの塾へ通います。

なお、残りの2割はどうしているのか?

ドロップアウト系が大半です。もしくは経済的に通えない人達です。

こういう人たちこそ、本当は補習をすべきなのでしょう。ここからさらに格差の広がることが危惧されるからです。

参考「高校中退者が減っている?通信制高校が増加しているようです

2.受験の合否は通っている塾で決まる

新聞紙面や折り込みの広告を見ると、全国チェーン系塾の合格実績は素晴らしいものがあります。

東大合格者は著名塾出身者で占められています。これは中学受験でも同じです。

言い換えると、受験の合否は通う塾で決まります。

参考「2017年の中学受験が一段落しました、今年もSの優位は変わらずです

もちろん独学で受験する子もいます。とはいえ、それは数少ない例外です。

世の中には例外がありますが、それをまねても成功しません。個々の子供に適したオリジナルのノウハウがあるからです。

昨今の私立校受験は、再び難問や珍問が出るようになりました。これは塾とのいたちごっこでもあります。

難問を解けるような子が増えたから、難関校はさらに難問を作る!

それが結果的に入学後の教育に生かされるか?これはわかりません。

3.予備校という名の学校

大学受験に失敗して浪人している子供たちにとって予備校は、学校の延長かもしれません。

自宅にこもって一人で受験勉強するのは精神的につらいものがあります。

それを励ましあえる仲間がいるなら、本来はライバルですが、安心できるでしょう。

予備校にお金がかかるとしても、安心料・保険代と考えれば、納得できるのかもしれません。

もちろん予備校に通ったからといって合格が保証されるわけではありません。

あくまでも最後は、本人の意志、努力です。

学校は何をしているのか

  • 2020年から大学受験のシステムが変わる
  • 小学校で英語やプログラミングの授業が始まる
  • 東京都などで私立高校の授業料無償化スタート
  • やはりアベノミクスの恩恵?首都圏では中学受験者が増えている

このような追い風を受けて、塾産業は今にぎわっています。

しかし、塾に通わないと高校に合格できない?これは公立中学の先生も認めています。

では義務教育機関は何をしているのでしょうか?

もちろん高校は義務ではありません。そのため本来は、行きたい人だけが行く学校です。

つまり、中学校には受験指導をする義務はないのです。

「中学受験に公立小学校は関与しない!」これと同じことです。

ただし、高校受験は中学校が作る内申書が合否の決め手になります。

こうした矛盾をどう解決すべきなのか?

言い換えると、内申書の作製まで塾に依存するようになれば、公立学校の存在意義はなくなるのでしょう。

実際に一部の私立高校では、塾推薦制度があります。

塾で受けた模擬試験の結果を内申点にプラスして考慮する高校も増えています。

そうした塾代を考えるなら、私立中学へ行くという選択が、より現実味を帯びてきそうです。

参考「今だから問う!中学受験が持つ3つのメリット

私立高校は塾とタイアップしている

1.学校が特別クラスを編成する

私立中学・高校では、受験対策に進学塾のノウハウを使っています。

誰もが暗に認めるのは「東大への合格実績こそすべて」です。

そのため私立中学・高校が生徒を集めるうたい文句は「東大へ〇人合格!」です。

そこには進学塾のノウハウが使われることも珍しくありません。

多くの学校では、特進クラスなどの特別学級を編成しています。

奨学金や授業料免除などの制度を使って優秀な生徒を集めます。

進学塾のノウハウを使い、特別授業は当然ですが、補講も充実させ東大を含めた国立大学、著名大学へ合格できる水準までアップさせます。

2.塾講師が補講をする

国立大学の受験に際して高校の内申書は不要なので、入試日が迫ると、生徒は学校の授業を聞かず予備校の学習をする!いわゆる「内職」に励むようになります。

ならばなぜ、高校へ通うのでしょうか?

その理由はただ一つ!大学入試の受験資格が「高卒」であるからです。

ここに歪んだ教育制度がありそうです。

そのため中途半端な私立高校では、授業が成立しません。

そこで、塾に生徒を奪われるなら、塾講師に来てもらおう!逆転の発想です。

もちろん学校で授業をするには教員免許が必要です。

そこで裏技として、塾講師を招き放課後の補講という名目で授業を行います。

こちらの方がわかりやすい?受験テクニックを教えてくれる!そんな評価もあるようです。

3.私立高校専用の補習塾がある

難関中学・高校に入れたのはよいですが、そうした学校は授業の進度も速いです。

文科省の教科書を使わず、オリジナルの難しいテキストや問題集を使います。すると授業に追いつけない生徒が生まれます。

そんな生徒を対象にした専門の塾があります。つまり「〇〇高校の生徒だけが通う塾!」

それで運営できるのですから、学校を含めたお互いのためになっているのでしょう。

とはいえ、そこまでして難関中学・高校へ入る意味はあったのでしょうか。

塾は必要なのか

塾は必要なのでしょうか?

いたちごっこであり、ニワトリとタマゴの関係でもあります。

塾が受験テクニックを教えるから、入試問題が難問化して、さらに塾の必要性が増してくる?

歴史分野において、高校で学ぶ歴史用語を減らそうという動きが見られますが、これも大学受験の過熱が背景にあります。

それを陰で動かしているのは、塾産業かもしれません。

参考「歴史教科書から坂本龍馬が消える!暗記中心学習は悪なのか

言い換えると、塾業界が市場拡大の努力をしているとの解釈もありそうです。

保護者や子供たちの不安をあおるような指導も少なくありません。

ならば本当に塾は必要なのでしょうか?

もちろん日本は自由な国です。塾を規制することはできないでしょう。

受験というイベントがある限り、塾は必要悪として存在し続けます。

とはいえ、それが格差を生む元になるのであれば、教育制度として考えていくべきなのでしょう。

学校はどうするのか

よくも悪くも塾と学校は共存する時代なのでしょう。

学校の先生は変なプライドを捨てて、子供が楽しく意欲的に学べるような授業方法を塾講師から学ぶべきかもしれません。

もしくは生活指導を学校に、学習は塾に?そうした住み分けも真剣に考える余地ありです。

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