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少子化であっても、受験産業は前向きに考えており、市場拡大に努めています。

たとえば一部の塾では、小学生から始める高校受験コースを開設しています。

やりすぎとの批判もありますが、賛同する保護者も多いようです。

特に英語や数学であれば、小さいうちから始めた方が受験には絶対有利でしょう。

そこで小学生から高校受験対策をするメリットとデメリットをまとめましょう。

それを比べて、やるかやらないかを選べばよいのです。

高校受験はリベンジの場になる

小学生の間から高校受験対策をする理由は何でしょうか。

もちろん、受験産業がそれを先導していることは否めません。

しかし、小学生の高校受験対策に参加する保護者や子供たち側の期待もあるようです。

1.中学受験できない子供は公立高校でリベンジする

高校受験は、リベンジの場でもあります。

  • 経済的理由から中学受験できない
  • 公立中高一貫校に落ちた

そういった子や家庭にとって、少しでも良い公立高校を目指すチャンスだからです。

公立高校であってもレベルが高ければ、東大など有名大学への現役合格が期待できます。

特に地方であれば、公立高校の方が著名大学合格率は高いでしょう。

2.絶対に公立高校にしか行けない人もいる

経済的理由で、絶対に公立高校しか行けない家庭もあります。滑り止めに私立という選択肢はありません。

ならば、早めに高校受験の準備しておくことも必要なのでしょう。

私立高校の授業料補助が始まっても費用は高額

もちろん私立高校の授業料を補助する政策が始まれば、私立高校という選択肢も出てくるでしょう。

ただし授業料が免除されても、他に必要なお金はたくさんあります。

先日銀座の公立小学校がアルマーニの制服を導入することで話題になりましたが、私立高校なら制服代も高いです。

そのほかにも

  • 指定の運動靴・革靴・カバン
  • 教科書以外の問題集
  • 夏期講習の参加料

など、追加費用もバカになりません。これらには公的な補助はありません。

私立高校に通うと、お金持ちの友達もいます。そうした付き合いも意外とお金がかかります。

やっぱり公立高校しか選択肢にならないでしょう。

小学生から高校受験対策するメリットは何か

小学生の間から高校受験対策をする早期教育には、どんなメリットがあるのでしょうか。

たとえば、偏差値の高い公立高校を目指すには、中学に入ってからの対策では出遅れてしまいます。

その点で、小学生から高校受験対策をするメリットはあると言えます。

なぜなら、数学や英語、理科の内容が難しくなる前の段階、つまり小学生の間に基礎固めをしておく必要があるからです。

では、このメリットについてもっと細かく解説しましょう。

1.英語の基礎固めができる

小学校でも英語が正式教科になりました。

とはいえ、文法中心の学習になる中学英語とのギャップに苦しむ子が多くいます。

その対処法として、まだ英語アレルギーが始まる前に英語の基礎固めをしておくメリットはあるでしょう。

参考「英語の中一ギャップを埋める5つのポイント

なお小さい間から英語を学べばアメリカ人のようにスラスラ話せると勘違いする人も多い。

英語ができるようになるかどうかは、実際に使うかどうかで決まります。

学校の授業だけで上達するには限界があります。

参考「【上達する英語勉強法】英英辞典を使って本当の英語力を身につけよう

2.算数の苦手を克服できる

小学生から高校受験対策をすることで、典型的な苦手項目を、小学生の間に克服できます。

小学生はまだ計算に対する変なクセがないので、算数の学力を鍛えるには最適の時期です。

小学生が算数でつまずき、高校受験まで引きずってしまう項目は以下のとおりです。

少数・分数

算数でつまづくポイントは、小学3年から4年にかけて学ぶ小数や分数の計算です。

これを乗り切らないと、小学校の間に落ちこぼれます。

また中学生で数学が苦手な子の大半も、小数や分数の計算があやふやです。

割合・比

さらに6年生で割合や比を学びます。

ここが理解できないと、中学以降の比例や関数がまったくわからなくなります。

受験以前の話です。数学的センスが生まれるかどうかの分かれ目です。

参考「数学は嫌いですか?数学的思考力を伸ばす3つの方法

3.理科の概念を理解しやすくなる

小学生の内から高校受験対策をすれば、中学・高校につながる理科の基礎固めができるメリットがあります。

中学や高校で学ぶ理科の基本的な概念は、小学校で習うからです。

たとえば、

  • 水溶液や気体の性質
  • 電流や電磁石
  • 天体の仕組み
  • 動物や植物の分類

などです。

小学生の内のこれらを正しく把握できないと、中学生になっても理科の理解が難しくなり、進学する高校のレベルを下げないといけなくなるかもしれません。

実は、上に書いた理科の基本概念は、公立小学校での学習だけでは不十分です。

言い換えると理科に関しては、私立中学受験レベルの知識と理解が本当は求められます。

そこまでして初めて、理科がわかるようになるからです。

一方で中学受験用の勉強をした子であれば、公立中学で学ぶ理科は簡単に思えるはずです。

そうした基礎があれば、公立高校の受験理科は難しく感じないはずです。

4.読解力や思考力を高める時間ができる

小学生から高校受験対策を始めることで、読解力や思考力を養う訓練ができるメリットがあります。

国語に限らず、すべての入試問題は、読解力や思考力が問われています。

問題文を読み解き、何を尋ねているのか、それを的確に判断することが求められるからです。

とはいえ、そうした読解力や思考力は、簡単には身に付きません。

参考「子供の読解力を高めるにはどうするか?有効な5つの方法

高校受験のために、中学3年生になってから読解力を高めようとしても遅すぎます。

そのため小学校の高学年、漢字がかなり読めるようになる段階で本を読んだり、長文問題にチャレンジし始めたりすることは、極めて有効です。

小学生の内から対策を始めれば、そうした時間ができます。

将来的に大学受験では思考力や記述力が問われます。

小学生の内から読解力や思考力を高めるために、高校受験対策を始めるメリットは決して少なくありません。

参考「蔵書が多いほど子供の学力は向上する?理由と反論を3つずつ

5.家庭学習の習慣ができる

小学生から高校受験対策を始めることで、子供に家庭学習の習慣を付けさせることができます。

中学生になってから塾に通い始める子の特徴に、家庭学習の習慣が無いことが挙げられます。

そのため塾に来るだけ終わってしまい、宿題を出してもやってきません。これでは学力の向上は期待できません。

塾に通えば頭がよくなると思っている人も多いですが、それは大きな勘違いです。

なぜなら、勉強の基本は家庭学習だからです。

塾から帰った後にどうするか、それで高校受験の結果が決まります。言い換えると、独学ができない子は伸びません。

参考「塾を続けるか迷ったら独学で成功する3つの心得を考えよう

小学生の間から家庭学習の習慣をつけると、中学に入って部活などで忙しくなっても、自分から勉強するようになります。

勉強はあくまでも習慣です。

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小学生からの高校受験対策にデメリットはないのか

小学生の間から高校受験対策をするデメリットはないのでしょうか。

何事もやればよいというわけではありません。マイナス面も考えましょう。

1.そこまでする必要はあるのか

そもそも論ですが、「小学生のうちから高校受験対策だ」と、子供たちに勉強を強いる必要はあるのでしょうか。

子供本人が希望しているならよいでしょうが、親の願望を押し付けてはいけません。

子供の間は、外遊びも大切です。身の周りを観察して多様なことを知ることで、将来に対する具体的な目標が持てるようになります。

東大進学が人生の目標ではいけません。大学はあくまでも通過点でしかないからです。

なお目標のない子は、勉強しません。

言い換えると、自分から積極的に勉強させたいと思うなら、まずは将来の目標を探しましょう。

それで子供の勉強に対するやる気は大きく変わります。
参考「嫌々勉強するよりは、目標探しを始めましょう

2.やる気を失うこともある

小学生のうちから難しい勉強をすると、絶望的になってやる気を失うこともあるでしょう。

中学校で難しい勉強をすると思うと、勉強がイヤになる子もいるからです。

実際に、私が塾で中学受験をする小学6年生に「中学生になると元素記号を覚えることになるよ」と伝えると、「めんどくさい」とブーイングの嵐です。

ちなみに子供のやる気がなくなった場合、怒ったり、無理強いしてはいけません。特に「あなたのため」のような言い方は逆効果です。

思い切って塾を休むことも有効です。勉強をするメリットや意味を理解できるようにならないと、やる気は復活しません。そのためにも具体的な目標設定が大切です。

3.モチベーションが続かない

小学5年生から高校受験対策を始めた場合、5年後の話になります。

11歳の子供に5年は長いです。よほど精神的に強い子供ではない限りモチベーションが続きません。

もちろん5年間モチベーションを維持させる必要はありません。息抜きも必要です。

息抜きをするときは息抜き・勉強をするときは勉強、といったメリハリのある学習法を考えていく必要があります。

4.塾の戦略で支出が増える

小学生からの高校受験対策などの早期教育のメリットを宣伝するのは、あくまでも教育産業側の営業戦略です。

保護者の不安をあおる、逆に早期教育のメリットだけを伝える、そうした点も否めません。

早く勉強を始めるのはよいことです。とはいえ塾の営業トークに乗って、どんどんお金を払っていませんか。

もちろんほとんどの塾は、子供たちが少しでも良い学校へ入れるように支援してくれます。

それでも営利企業です。塾の生き残り戦略に付き合う必要はありません。

参考「夏休み中に考えておきたい正しい塾の選び方

子供に勉強する目的を持たせることが大切

高校受験対策でなくとも、小さい間から勉強をして損をすることはありません。知識や経験は、必ず将来役に立つからです。

とはいえ、勉強の目的を明確にすることが大切です。勉強のための勉強ではモチベーションが保てないからです。

勉強のモチベーションを保つには、まず勉強する目的が何なのかを明確にすることです。

そのために、まずは子供の将来の夢やなりたい自分像について、親子で話し合ってみましょう。

その上で、どうすればその夢がかなうのか、具体的な方法やプロセスも話し合いましょう。

具体的な将来の夢を実現させるために勉強する。

簡単な話ではないですが、子供に夢を持たせることが、小学生からの高校受験対策を成功させる秘訣です。

子供であっても、子供だからこそ、目標があれば、それに向かって進むようになるからです。

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