スポンサーリンク

東京・銀座にある公立小学校の制服に関して、全国放送のニュースでも取り上げられるほどの騒動が起きています。

ネットはもちろんのこと、国会でも関連する問答がありました。

当該小学校に通う子供たちに対する嫌がらせも発生しています。

そもそもなぜ学校の制服はあるのでしょうか。自由で豊かになった今の時代であっても必要なのでしょうか。

制服の持つ意味やデメリットについても考えてみましょう。

銀座の小学校がアルマーニ製の制服を導入する

「2018年2月、東京都中央区立泰明小学校が高級服メーカーであるアルマーニ製の制服を2018年度から導入する」

そんな話題が全国ニュースで流れました。

制服をセットで買うと最高で8万円以上するようです。公立校なのに、なぜそんな高額の制服を選択したのでしょうか。

泰明小学校の校長は、「銀座にある小学校らしく銀座らしい服装をイメージした」ようです。もちろんアルマーニ社以外にも打診したようですが、他社からの回答はなかったとされています。

銀座に通うから金持ちなのか、そんな話もありますが、一部の保護者からは苦情があるようです。

道端で在校生の制服を触り「アルマーニ製か?」と尋ねるような嫌がらせも発生しています。

銀座には歌舞伎座があるので、銀座らしいなら和服にした方が、違った意味でニュースになったでしょう。和の心を子供に培うこともできたでしょうに、ちょっともったいない選択にも思えます。

制服とは何か

国民全体が豊かになり、個性を尊重できる時代になりました。

しかし、そんな中でも多くの学校では制服を採用しています。その理由は何でしょうか。

1.仲間意識を高めるもの

最近は東南アジアなどの学校でも制服が取り入れられていますが、学校の制服は日本人的発想かもしれません。

つまり統一性の象徴です。みんなで同じ格好をすることにより一体感、仲間意識を高めます。

逆に、違う制服の人達は敵になります。

通学する駅などで、あれはどこどこの学校だ、自分達より上か下か、そんな意識も働きます。

自分と同じ制服を着ている人が他校生にいじめられていたら助けに行く。友達の証でもあったでしょう。

2.本来は貧困対策でした

日本の学校で制服を着る本来の理由は、貧困対策です。

私服にすると貧富の差が明確に現れるからです。

私服の学校だと、毎日違う服を着てくる子がいる一方で、毎日同じ服を着る、すり切れた、継ぎ当てだらけの服を着る子もいます。

しかし制服であれば、毎日同じ服装で当たり前です。みんな同じ格好なので、一見して貧富の差は見られません。

誰が金持ちだ、誰が貧乏だといったように、特定の誰かが目立たない点こそ制服の重要性です。

そのため今回の騒動のように値段の高い制服は、本末転倒だと言えるでしょう。

3.良くも悪くも目印になる

制服は、良くも悪くも目印になります。

年齢

たとえば、年齢の目印です。

女の子の場合は、私服だと年齢がわかりづらいですが、制服を着ていれば、高校生以下であることが明白です。

また、かつていた学生服姿でタバコを吸っていれば、すぐ大人に見つかりました。

私の学生時代は、ファストフード店も少なかったので、「制服お断り」つまり未成年禁止の喫茶店も多かったです。

学校

制服はどこの学校に通っているのかという目印にもなります。

高校になると学校によって制服のデザインが違うので、一目でどこの学校かわかります。

そのため電車内や街中で悪さをしていると、すぐに学校へ通報されます。

子供に社会人としての自覚を与える役割も、制服にはあるようです。

4.忠誠心を示すもの

ちょっと嫌な言い方ではありますが、制服は、その組織に所属し、規則などに従うことを示した忠誠心の証かもしれません。

私は個人的に、大人が着るスーツやネクタイも、一種の制服だと思っています。

最近はネクタイを外すシーンも増えましたが、ネクタイは、権力の首輪だという気がしないでもないです。

ただし行き過ぎると、制服の着方がちょっと乱れただけで指導されます。

私が通っていた学校も厳しかったです。

ブレザーでしたが、冬なのにワイシャツの上にセーターを着ると怒られました。

「セーターは外から見えないようにワイシャツの下に着ろ!」

と校長先生に言われて、誰もが戸惑った記憶があります。

参考「茶髪は悪い事なのか?都立高が地毛証明書を出させる5つの理由

5.標準服とは

制服(uniform)とは、その組織によって決められた服であり、基本的に着用することが義務付けられているものです。

警察や自衛隊の制服などが典型例です。

似たものに標準服があります。こちらは推奨されている服であり、必ずしも着用の義務はありません。

学校によっては、式典の時のみ義務付ける標準服を採用することもあります。

現状では制服と標準服はほぼイコールで語られますが、本来であれば、多様な環境の子供達が通う公立学校は、標準服であることが望ましいでしょう。

私立学校のように、保護者を含めて納得して入学する場合のみ厳格な制服とすべきと思われます。

スポンサーリンク

制服のデメリット

便利なような制服ですが、もちろんデメリットも少なくありません。

1.洗濯できないので不衛生

制服は毎日着ます。だから洗濯できません。

最近は家庭用洗濯機で洗えるタイプもありますが、頻繁には洗いません。

そう考えると不衛生です。

私の学生時代は、夏休みや冬休みなどの長期休暇の時だけクリーニングして、数カ月同じものを着ていました。

制服のまま床に座ったりもしていたので、今考えると、怖いですね。

2.成長にともない制服を買い替えるから不経済

泰明小学校のアルマーニ制服騒動における問題点は、制服の買い替えにあるでしょう。

多少大きめの制服を買って入学しても、子供の成長にともなって卒業までに何度か買い替えなくてはいけないからです。

それに制服は値段が決まっています。バーゲンセールはありません。

成長がはやい子ほど、制服の買い替えによる出費がかさみます。

ランドセルのように1回だけ買えばよい物なら、泰明小学校はここまでの騒動にならなかったはずです。

3.転校すると買い替える必要がある

転校した場合も、違う制服だと買い替える必要がある点も制服のデメリットです。

 

学校によって制服は違います。

そのため、転勤の多い家の子供だと、転校するたびに制服を買い替えるのは大変なことです。

男子の詰襟や女子のセーラー服など、全国共通の制服の方が、転校生に対する配慮にもなるでしょう。

4.個性を示せない

制服は生徒全員が同じ服を着て、学校が決めた「こうあるべき着こなし」を求めらます。そのため、制服だと生徒の個性を発揮できません。

少し個性を出そうと、制服のシャツのボタンをあけたり、ネクタイやリボンを緩めたり、パンツをずらしてはいたりするような着くずしをすると、先生に怒られてしまいます。

また制服を着せることで、生徒の個性を見えなくして、押さえつけているとも考えることもできます。

しかし、これらは社会に出る前にルールを守ることを学ぶ機会だと考えれば、必ずしも制服のデメリットとは言い切れないでしょう。

個性は見た目だけではありません。もっと違うところで主張すべきです。

 

制服は必要なのか

1.私立でも私服の学校がある

私立イコール制服のイメージもありますが、制服がない私立高校もあります。

制服がなぜ必要なのか、言い換えると服装を厳しくする理由は、逆に学校が乱れているからとも言えます。

偏差値の高い私立高校で制服を採用しないケースもあります。規律を守れる生徒が多くいれば、制服がなくても秩序は保たれるのでしょう。

服装の乱れは心の乱れと言われますが、高い服を着たからと言って心が清くなるわけでもないでしょう。

子供は高級服の価値が、どこまでわかっているのでしょうか。

2.公立だから必要

上述の貧困対策でもありますが、いろいろな家庭の子供が入学する公立校だからこそ制服が必要なのかもしれません。

高校生になれば、成長もほぼ止まります。ならば3年間着続けられるでしょう。

経済性を考えれば、やはり制服は必要です。

3.選択制もありかも

私事で恐縮ですが、私が高校生だった昭和50年代の話です。当時東京都立高校へ通っていました。

ツッパリブームの流れもあり、ブレザーであっても、女子のスカートは長め、男子のズボンは太め、が主流でした。

その高校でも指定の制服はありましたが、2種類から選べました。もちろん見た目は同じです。

とはいえ1つはデパートの伊勢丹、もう一つは地元の洋品店が売っています。

値段はセットで1万円程度違っていたと記憶しています。

どちらを着ているからといって、いじめられることはありませんでした。違いがあることを生徒はあまり知らなかったかもしれません。

もちろんプロの洋服屋なら同じように作れるはずです。選択制という配慮があっても良いのでしょう。

賢明な配慮が求められます

ほとんどの人は、制服と言われたら着るしかないでしょう。

一般の会社でも女子社員用の制服がありますが、こちらは華美を避ける意味があります。

とはいえ、公立校の制服に関しては賢明な配慮が求められます。子供は弱い立場だからです。大人の見栄を押し付けてはいけません

そもそも、制服のデザインで志望校を決める子供も多いです。それだけ制服は、意味のあるものです。

学校側と保護者の双方の話し合いの下、納得して誰もが着られるような服を望みます。

もちろん私を含めた第三者が口を挟むことではありません。
スポンサーリンク