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少子化ではありますが塾や予備校などの教育産業はにぎわいを見せています。

その理由として、2020年から始まる大学入試改革があります。

これは塾や予備校にとって、近来まれに見る強い追い風です。

そこで各塾や予備校は、春期講習生および4月からの新規生を募集するため、

  • テレビCM
  • 新聞の折込広告

で積極的に宣伝しています。

しかし、これだけ多くの塾や予備校が「合格したいならここだよ!」と宣伝してきたらどうでしょう。

受験生を持つ家庭であれば、どの塾を選べばよいのでしょうか。迷ってしまいますね。

各塾では、それぞれ保護者の気をひくような言葉を考えて、キャッチコピーを作っています。

では、そのキャッチコピーにはどんな思いが込められているでしょうか。

塾や予備校の甘い言葉に流されないように、キャッチコピーの本当の意味を知っておくことが、塾選びのコツです。
注意)ここで示した他にも、有名な、そしていい塾や予備校は多くあります。しかしここでは、目立つキャッチコピーを使っている塾に限らせていただきます。

進学塾・予備校キャッチコピーの意味を考えよう

1.東進ハイスクール「今でしょ」「現役合格」

(1)「今でしょ」

勉強は、今日やるから意味がある、先延ばししてはいけないという戒(いまし)めです。

ちょっと前の流行語です。

いつやるか、今でしょ。

テレビに引っ張りだこの林先生が持つキャラクターもあっていたのでしょう。一気に言葉は広がりました。

もちろん「今でしょ」は、塾業界では当たり前の話です。

「今やらなければ、合格できないかも!やる気をだすなら今!」

言い換えると、やる気にさせるキャッチコピーです。

それに、東進ハイスクールの講師陣は個性派ぞろいです。林先生の紹介でしょうか、テレビのバラエティ番組に出ている先生も多いですね。

そうしたカリスマ講師の存在も重要です。

ただ話を聞く場合でも、強烈な人の話は、頭の片隅に残りやすいでしょう。少なくとも興味は湧くからです。

(2)「現役合格」

このキャッチコピーが表すのは、

「現役合格がやっぱり基本、東進ハイスクールでは「現役」にこだわりたい」

という意味でしょう。

他の入試とは違い、浪人すれば大学受験はリベンジが可能ですが、現役で合格するに越したことはありません。

どの塾や予備校でも同じですが、現役合格が一つの基準になるでしょう。

東進ハイスクールの折込広告には「予備校界随一の現役合格実績には秘訣がある!」と書かれています。

2.増田塾「合格するメソッドがあります」「強制自習」

(1)「合格するメソッドがあります」

増田塾のキャッチコピーが意味するのは、

「偏差値が低い生徒でも心配ありません。当塾には合格させる秘訣(メソッド:方法)があります。」

ということでしょう。

ローカルなCMなので知らない人も多いかもしれませんが、増田塾は文系私大受験では有名な進学塾です。

「入塾テストで優秀な生徒だけを選ぶということはせず、それでも合格実績は高いのです」

そうしたCMが流れています。

(2)「強制自習」

このキャッチコピーは「自習なのに強制する」という一見矛盾した内容ですが、それが視聴者の興味をひきだします。

そうした戦略かもしれません。

とはいえ問題を自分で解かせるという意味では、強制自習的なことをどこの塾や予備校でも行っています。
「当たり前のことを当たり前にする」それが増田塾が意味する本当の合格メソッドかもしれません。

3.四谷学院「科目別能力別授業」「55段階個別指導」

(1)「科目別能力別授業」

四谷学院のこのキャッチコピーの意味は、

「科目によって得意不得意があります。そのため科目ごとに、能力に応じたクラス分けをします。」

ということです。

一見すると当たり前のように聞こえます。

とはいえ一般的な集団塾では、全体的な成績でクラス分けします。

そのため数学が得意で国語が苦手であっても、トータルのレベルでクラスが決まります。

すると

「数学は簡単すぎてつまんない、国語は難しすぎてわからない」

という状況になって、結局どっちつかずで大学受験に失敗するパターンに陥りがちです。

しかし四谷学院では、科目ごとにクラス分けします。そのため苦手科目も分かるようになるし、得意科目はさらに伸ばすことができます。

とはいえ、大学受験用の予備校であれば、科目単位で履修が可能なケースも多いです。

そのため、四谷学院オリジナルの方法とは言い難いかもしれません。

(2)「55段階個別指導」

ひとつの科目を55段階に分けて細かくチェックし、自分の弱点を見つけて克服する方法を採用しています。

四谷学院では「なんで、私が東大に!?」というコピーを使った、奇跡を生んだかのようなテレビCMがあります。

これを見ただけで、誰もが「自分もできるかも!」そう共感されるかもしれません。

自分では気づけなかった弱点を見つけてもらえる、頼もしい塾のようです。

学ぶ内容を細かくチェックしていくことは重要です。

特に集団塾では見落としがちな点を確認できるので、個別指導だからこそできるメリットです。

とはいえ、一度クリアした内容は忘れないのでしょうか。

四谷学院では「科目別能力別授業」と「55段階個別指導」を組み合わせています。それを「ダブル教育」と呼んでいます。

だからこそ合格に近づくのでしょう。

4.スクールIE「個性別指導」「やる気スイッチ」

(1)「個性別指導」

「個性別指導」とは、生徒によって教え方を変えるという意味です。

集団塾の多くは、先生が一方的な授業を展開します。

しかし個別指導であれば、生徒のわからない点を重点的に教えられます。

その際に、生徒の性格や個性に合わせた指導法を採用します。

たとえば、男の子ならスパルタ的に教える、女の子なら手取り足取り教える、などが一般的です。

参考「男の子とは大違い?塾における間違えやすい女の子への指導法

そこでスクールIEで使われるのが、入塾に際して行われる200問からなる性格診断テストです。

これは所属する講師に対しても行っています。

この結果によって、生徒と講師のマッチングをします。

子供の場合は、先生との相性でやる気が変わることも珍しくないからです。

これが「個性別指導」です。

ただし、私が見た新聞の折込広告では「個性別指導」という文言を使っていませんでした。

本部と個々の教室とで温度差が生まれたのでしょうか。フランチャイズ系の塾ではありがちなことです。

ちなみにテレビCMは広いエリア、場合によっては全国へ流します。そのため塾企業の本部が担当します。

一方で新聞の折り込み広告は、狭い地域限定なので、当該地域に教室を持つ個別のオーナーが担当します。

両者間に微妙なずれが起きることが少なくありません。

(2)「やる気スイッチ」

スクールIEのキャッチコピー「やる気スイッチ」とは

「勉強しないのは、やる気スイッチが入っていないから。そのため当塾では、それを押します。つまり子供をやる気にさせます」

という意味です。

上述の性格診断テストは、「やる気スイッチ」を宣伝する前から行われていました。

言い換えるとスクールIEは、性格診断テストをいかにして生かすか、それをずっと模索し続けているようです。

とはいえ「やる気スイッチ」は本当にあるのでしょうか?

子供をやる気にするには、勉強する本当の目的を探すことが先決だと思います。

単なる押し付けでは、いつまでたってもスイッチは入りません。大人の仕事と同じです。

参考「嫌々勉強するよりは、目標探しを始めましょう

5.明光義塾「分かる話す身につく」「YDK」

(1)「分かる話す身につく」

明光義塾のキャッチコピー「分かる話す身につく」とは、

「単に「分かった」だけではなく、それを講師に説明する(話す)ことで、本当の知識、理解につなげる」

ということです。これは学習の基本です。

たとえば、問題集の模範解答を読んでわかった気になる、これが一番危険です。試験で失敗する典型的なパターンです。

明光義塾では、生徒が理解したことを講師に説明します。

しかし、よく理解できていないことは、説明があやふやになります。

それで、自分がどこを理解できていないのかという弱点が見えてきます。

それを気付かせる方法が「分かる話す身につく」であり、これをMEIKO式コーチングと呼ぶそうです。

ただし、これを大々的に今テレビCMで言ってしまうということは、言い換えると「今までやってなかったのですか?」とも思えます。

自分たちの過去を素直に認めている点では、信頼できる塾かもしれません。

(2)「YDK:やればできる子」

やればできる子、これをYDKと称していますが、言い換えると「やらないからできない子」という意味でもあります。

つまり、どんな子であっても勉強ができない理由は、勉強していないからです。

勉強してもできない子は、ほぼいません。

もちろん、

  • やり方が間違っている
  • 二度手間になっている
  • 非効率的な方法で勉強している

そうした理由で成績が伸びない子もいます。

とはいえそこは、まともな塾へ通っていれば修正してもらえるはずです。

そのためほとんどの子は「やらないからできない子」です。
当たり前のことをテレビCMで言えるのは、明光義塾に自信がある証拠です。

子供の性格にあった塾を選ぼう

合わない塾に通っても、成績は伸びません。子供の性格に合った塾を選びましょう。

そして大切なことは、キャッチコピーに流されることなく、塾で直接話を聞いて決めることです。

また、塾や予備校の、本当の実績を知るためには、合格実績ではなく、入学実績を教えてもらいましょう。

つまり優秀な生徒に複数の学校を受験させて、塾に合格実績を作ることが少なくないからです。

しかし、入学できる学校は1人1校に限られます。塾の卒業生一人ひとりがどこの大学に入学したのか、その実績を知ることで、どういう塾か判断できます。

塾選びから受験は始まっており、塾選びで合否が決まると言っても過言ではありません。
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