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この度、茶所として名高い京都府宇治市に、ギネス認定の世界一長い茶団子が登場しました。なんと、その全長は、約340メートル! 10円玉でおなじみの鳳凰堂が聳える「平等院(びょうどういん)」から宇治川を渡るところまで延々と続くロング茶団子です。

丸井はずの団子が何故?

それにしても、茶団子というのは元々、読んで字のごとくの粉末に引いた抹茶を、綺麗に洗って日光浴で乾燥させた粳米を石臼で引いた「上新粉」に砂糖を加えた生地に練り込み、蒸籠で蒸し上げた生菓子です。形も、店によって、単体でお皿に盛って出すところもあれば、3個一組程度の串刺しにして出すところもあるものの、1個当たり直径2センチ前後のまん丸! それが何故、全長300メーターを超える長さになるのか? 実に不思議ですよねぇ!!その秘密はこちら→10円玉の古里でギネスに登録なるか?

ついにこの日がやって来た!

という事で、昨日平成28年3月6日、ついに彼らのギネス挑戦本番、「団子で繋(つな)ごう世界遺産」が開催されました。果たして、その結果はいかに!? 何が何でもこの目で確かめたい! いや、どうせなら自分もチャレンジしたいという事で、大胆にも私もエントリーしてしまったのであります。

団子との戦い開始!

世界記録への挑戦は余裕を持って挑む事が大事とばかりに、まずは平等院に参拝!! 鳳凰堂もしっかり拝んで午前10時30分過ぎ、山門を出ると、左右に茶店や土産物店の並ぶ参道の端に何やら異様な光景が見受けられるではありませんか!? マスクを着け、必死に小さな団子と格闘する何十人もの人々! そう、私にとっては同士とも言える今回のイベントのチャレンジャーたちです。
それにしても、いい年をした大人たちが小さな団子に振り回される姿は、第三者が見れば、何とも不思議で滑稽で、正に異様としか言いようがないでしょう。とは言え、彼ら彼女らは、とにかくもう形振り構わず、ひたすら団子を並べる事だけに無我夢中なのです。

団子は甘くなかった!

今回、一般公募でギネスに挑む権利を得た人たちは約2,000名! 恐らく、その大半は、たかが団子並べ、女の子のお遊びのように甘く考え、自信満々にやって来たものと思われます。何を隠そう、私自身もそうでした。
しかし、食品衛生上、必ずビニール手袋着用で競技に参加しなければならないというルールが設けられています。実は、この手袋着用がくせ者で、団子が面白いように張り付き、素直に剥がれてくれないのです。
しかも、並べるのは、高さ約80センチの平均台のような木の台の上で、その幅は僅か5センチ程度!!そのため、下手に指先にくっついた団子を弾き剥がそうとすると、地面に落ちてしまうんですねぇ!! 勿論、落とした団子は無視し、新たな団子を摘まんでは並べて行かなければなりません。
加えて、単に台の上に並べるのではなく、1ミリの隙間もなく並べなければならないという規定があるため、無事に台の上に団子を載せる事が出来ても、今度は、位置を整える際に、先に置いた団子が手にくっつき、地面に落ちたりもするのです。
そうしたアクシデントの連続に、思わぬ試行錯誤を強いられる参加者たち! 人一倍不器用な私たちは、人並み外れた大苦戦です。それでも、各自が全身全霊で挑み、無事団子並べは終了しました。後は認定を待つばかりです。

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結果はいかに!

今回のこの競技は、2つの世界遺産を、その間に憚る太鼓橋や宇治川の中州を通過して結ぶというもの!競技場や一般国道とは異なり、正に山あり谷ありです。

圧巻の団子行列!

何しろ、舞台は参道に、観光用の太鼓橋、川の中州、そして、神社の境内です。石畳の道もあれば、石段もある!砂地のところもあれば、玉砂利の道もあるで、恐らく、アスファルトのところなど殆どなかったと言っても過言ではないでしょう。勿論、何カ所もの曲がり角もあります。さらに、完全にコースを遮断する訳に行きませんから、途中多くの高架部分を作り、その下を人々が潜る形で通れるようにも設計されています。という事で、そうしたでこぼこやジグザグにもめげず、小さな団子たちが行けども行けども延々と並ぶ光景は圧巻です。

ヤバいかも!?

何気なく眺めている分には、ただただ見事なまでの団子行列! ところが、競技終了後にコースを歩いて見ると、所々でドキリ! 先に並べた団子がなんと、時間の経過とともに縮み、隙間が出来ているではありませんか!! それを目にした参加者たちは、果たして、無事にギネス認定されるのかどうか? 一抹の不安が否めません。

待つ身の長さを実感!

今回の約700メートルの団子たちが、最終的にギネスレコードの認定を受けるためには、それらをきちんとカウントし、測量し、正確な個数と距離を明確にしなければならないのです。勿論、一寸足りとも隙間が見られれば、そこで記録はおしまい!! その認定作業は、宇治に縁もゆかりもないであろう専任の認定員たちが独自に担当し、実行委員をはじめ、全ての参加者たちが、手出し口出しする事は一切許されません。私たちは、ただひたすらじっと結果を待つしかないのです。しかも、当初は約1時間から2時間と言われていた認定に思いのほか時間を要し、待つ事3時間、まだ、その連絡は入らないではありませんか!! ここまで来ると、流石に関係者一同、疲労も見えて来ます。もはや、待つのが花を完全に通り越し、正にそばで待つ時の湯沸かしは中々沸騰しない状態です。それでも、事が事だけに、誰も帰ろうとするものはいません。やはり流石はギネス記録という事で、その重みを感じずにはいられませんでした。

見事記録達成!

という事で、結果は無事に認定され、ギネス登録となりました。しかし、残念ながら、やはり太鼓橋の袂で知人だ団子が作った隙間が足を引っ張り、記録は6291個の団子が繋いだ341.57メートルまで! 当初の目標の半分程度でしたが、それでも立派な世界記録は世界記録です。もはや、誰もガッカリするものはいません。

茶の湯の心を描き出した茶団子行列

今回の茶団子並べは、700メートルの区間を1メーターずつ、700区画に区切り、一般には1区画3,000円で分譲されました。そのため、買い取った区画は個人所有ですから、そこに並ぶ団子は全て自分たちのものという事で、認定後には回収し、その場で食べたり、持ち帰る事が許されています。さらに、1人で移動もが、家族や仲間と力を合わせて頑張ろうが自由! そこで、様々な方々がチームを作り、あの手この手で団子と格闘する和気藹々とした光景も、至るところで繰り広げられました。

一気に攻めるべきか? ちまちま攻めるべきか?

国宝に指定される氏神神社本殿前で頑張るのは、兵庫県篠山市から遠路はるばるやって来たという「チーム篠山」の皆さんと、京都市内からやって来た視覚障害者の団体「まあまあイコ会チーム」! 後者は何を隠そう、私が率いる弱小集団です。この2組で、全体の100分の1に当たる7メーター、350個の団子を担当します。篠山組は、10名ほどの仲良しファミリー集団で、3メーターですから、多人数で一気に攻め込む作戦と言ったところでしょう。一方の我々チームは、主役の視覚障害者たちがちまちま並べた団子を、サポーター仲間の健常者が整えて行きます。こちらの方が人数も少なく、作戦も地味で、おまけに距離も1メーター長いのです。どこからどう見ても時間が掛かるように思われていた事でしょう。実際、私も覚悟していました。ところが、なんと先に並べ終わったのは我々のチーム! みんな揃って余裕で拍手です。追って、お隣のチーム篠山も無事、150個の団子を並べ終わりました。

一期一会の茶団子の列

今回のイベントの一つの大きな趣旨としては、見ず知らずの人たちが、力を出し合って一つの目標に挑むという事が上げられ、正に団子で世界遺産を繋ぐとともに、手を繋ぐ、心を繋ぐという意味合いがありました。その新の目的を立派に果たしたのが、我々2チームだったのではないかと思います。競技中は、お互い時々様子を伺いながらも、双方が並べ終わると、ともに拍手し、喜びを交わし、その後、結果を待つ間には、仲良く雑談! 確かに、この2チームの団子がしっかりと繋がっていなければ、記録は達成出来ない訳ですから、正に、袖すり合うも多生の縁ならぬ、団子がすり合うも多生の縁です。
本来、茶の湯というのは、そうした出会いを大切にする証として発展して来た物で、千利休は「一期一会」という素晴らしい言葉を後生に残してくれています。一期一会 – Wikipedia

ギネスが認めた世界遺産と茶団子を是非

因みに、私たちが担当した箇所は、残念ながら、隙間が発覚した後の区間で、ギネス記録からは除外されてしまいました。されど、それもまた、一つのオチとして結構結構!! チャレンジャーとして全力を尽くした我々は、ガッカリするどころか、より一層良い思い出になったと喜んでいます。これは、参加したからこそ味わえる達成感です。
という事で、皆さんもギネスが認めた世界一の京銘菓、茶団子の素朴ながらも暖かい味2つの世界遺産、そして、源氏物語の故郷を存分に味わう宇治の旅を体験されてみてはいかがでしょうか?
茶団子つなぎギネス記録 京都・宇治341m : 京都新聞

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