
クイズ番組を見ていると、素早く回答する出演者に驚かされます。
テレビ的な演出があるかもしれませんが、瞬間的な「ひらめき」、問題に対する瞬時の判断力が成否を分けます。
クイズ番組に出る人たちは頭がよいのでしょう。もちろん著名大学出身者が多いです。
実はひらめきは、勉強にも関係します。
「テストで答えや解き方が瞬時にひらめく!」知識も大切ですが、ひらめきの方が大人になってから必要になる能力です。
目次
ひらめきとは
岩波書店『広辞苑』によれば「ひらめき」とは
鋭敏な頭の働き。すぐれた思い付きや直感
と説明されています。
瞬間的に何かが浮かぶ、まさにクイズ番組で求められる資質です。
ひらめき力は生まれつきでなく、後から高められる
つまり、ひらめき力や学力は遺伝ではありません。本人の努力や育つ環境で変わります。
頭は使えば使うほど使えるようになります。親からもらった頭を使わないのはもったいないです。
道端に転がる石のような平凡な人でも、磨けば宝石のように輝けます。
「そう言われても、医者の子供は医者になるし、元々持っている才能じゃないの?」
と思う人もいるでしょう。
しかし、医者の子供が医者になる理由は、勉強する環境・経済力という条件が整っているだけだからです。
もちろん、条件が整っていても、きちんとやらなければ医者にはなれません。
ひらめき力を高めるには
ひらめき力を高めるには、どんな方法があるのでしょうか。具体的に考えてみましょう。
1.やっぱり知識が不可欠です
知識をたくさん教える、詰め込み教育に対する批判はあります。
相応の知識がたまることにより、点と点が結びついて線になり、線と線がつながって面になる、つまりひらめくのです。
知識を頭の中に蓄積する過程において、初めのうちは、知識と知識が中々つながらないものです。
しかしある時から急に、今まで見えていなかったつながりが見えてくるようになります。
その見えた瞬間こそが、ひらめきです。
勉強も同じです。このようなひらめきに出会うと、毎日の学習が楽しくなります。
ただし多くの人は、ここまでガマンできず、あきらめてしまうようです。
わたしが塾で教えていても、もったいないと思うことが少なくありません。
参考「人はなぜあきらめるのか?5つの言い訳とあきらめない心の作り方」
ちなみにクイズ番組によく出演する「ひらめきの天才」伊集院光さんは、大学へ行っていませんが一方で雑学王でもあります。
そうした知識の積み重ねから、ひらめきが生まれます。ひらめきに学歴は関係ありません。
2.常に考える習慣をつけよう
ひらめきは、カンのように思うかもしれませんが、思考の一種です。
問題の結論や答えに最短の経路をたどって思いつく。つまり、思考回路が短くなっているのが、ひらめきです。
そのため、日頃から考える習慣をつけましょう。
参考「論理的思考を身につけるために必要な5つのポイント【小論文・記述問題対策にも】」
小さなことでもよいです。「なぜ物は下に落ちるのか?」など、ささいなことで構いません。
色々考えていると、自分が意外なことがわかっていないことに気づくでしょう。その気づきも、ひらめきです。
3.常識を疑ってみる
大人になると常識や思い込みで行動します。もちろん、それがあるから仕事や生活がスムーズになります。
たとえばクイズ番組やテストなどには、ひっかけ問題があります。疑ってみないと、見えない落とし穴があります。
それを見つけるのも、ひらめき力です。
上述の考えることにつながりますが、常識を疑うことこそ、思考の始まりです。
「物が下に落ちるのは当たり前!」
では、なぜ当たり前なのでしょうか。これに気づいたから、ニュートンは偉大な天才と呼ばれるようになったのです。
4.関係ないことにも興味を持つ
人間は、自分の興味があることには食いつきますが、興味のないことはスルーしがちです。
そうしたことが、意外にも、違った点から見れば、つながっていたりします。
また視点を変えることで、違ったアイデアが出たりします。
素人のような発想から、大発見が生まれることも珍しくありません。
問題とは別の視点で考えられるようにするには、色々な知識が必要です。
そのため、関係ないことでも色々なことに興味を持ちましょう。
5.失敗を恐れない
そもそも成果を上げる研究は、失敗から生まれることも多くあります。
代表的なのは抗生物質を発見したフレミングです。ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんもそうです。
失敗が怖くてチャレンジできない人がほとんどでしょう。
しかしあと一歩進めれば、成功することもたくさんあります。早くにあきらめるともったいないです。
エジソンも言っています。「失敗したのではない、上手くいかない方法を見つけただけだ」と。
6.ポジティブに考える
ネガティブに考える習慣があると、悪いことばかり思いついてしまいます。
これも、ひらめきといえば、ひらめきです。とはいえあまり使えないアイデアでしょう。もちろん使うべきではありません。
経験的にも、こちらの方がひらめき率は高いでしょう。
できない理由を考えるのではなく、「どうしたらできるようになるのか?」そうした方向性を常に持つと、思考の範囲が広がり、ひらめきにつながります。
7.辞書や辞典を身近に置く
辞書や事典をどのようにしまっているでしょうか。紙のケースに入れて、本棚へキレイに並べていますか。
しかし、これでは辞書や辞典を使うのが面倒です。
見た目は悪いし片付きませんが、辞書や事典などは身近に置いておくことをおすすめします。すぐに使えるようにしておくためです。
そういう意味では電子辞書を持つ、そもそもスマホが身近にあれば、すぐにネット検索できますね。そういう環境も重要です。
大切なのは、「すぐにやる!」面倒がらないことです。
トイレや風呂場でひらめきやすい理由
仕事をしていると、よく会議などがあります。会議で新しい企画を考えたり、その検討会が行われたりします。
しかし、時間を割いて長時間の会議をしても、充実した結果が生まれないことが多くありませんか。
諸説ありますが、会議室で良いアイデアは生まれない!そんな話もあります。
一方で、意外にもひらめきやすい場所は、トイレや風呂場などです。私の場合は、歩いていたり、電車の中などでアイデア、問題の解き方などがひらめきます。
では会議室ではなく、トイレや風呂場でひらめきやすいのはなぜでしょうか。
「でも、会議中だって他のことができないよ!」と思うかもしれません。
しかし、会議中でも書類に落書きをしたり、昼ごはんのメニューを考えたりはできますし、もっといえば、会議から抜け出せたりもします。
トイレや風呂場という、その目的の行動以外はしない場所・状況によって邪念がなくなるので、アイディアが浮かびやすいのかもしれません。
ただし、せっかくひらめいたアイデアをメモするものがないと、忘れてしまうことも多いです。
すぐにメモが取れるように、いたる所に紙と鉛筆を置きましょう。そうするとひらめき力がアップするかもしれません。
ひらめきは「降りてくる」感覚です
日常生活においても、ひらめきは大切です。意外な工夫ができるようになり、暮らしやすくなるのも事実だからです。
フッと何かが降りてくる感覚、それがひらめきです。
アイディアが色々ひらめくようになれば「降りてくるのを待っていればいい」と、開き直れます。
つまり、ひらめき力が高くなると、焦らなくなります。
その余裕が、さらなるひらめきを生む!相乗効果で、ひらめき力がアップします。