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2017年の夏も猛暑が続くようです。爽やかな夏は、もう来ないのでしょうか。高校野球を見ていても熱中症が心配です。適切な水分補給とエアコンの利用を拒んではいけません。加えてもうひとつ、湿度に注目しましょう。

熱中症予防のカギは、湿度管理です。湿度を低く抑えれば、熱中症を悪化させることもありません。意外に見落としがちですが、蒸し暑いと体温を下げることが難しくなります。家庭内に湿度計はありますか?今年の夏はチェックしてみましょう。

湿度とは何か

暑いと気温ばかりが注目されます。とはいえ体感や実際の体調を考える上では湿度が重要です。湿度管理が適正であれば、熱中症を防げます。まずは湿度とは何か?そこから始めてみましょう。

1.雨が降っていればほぼ湿度100%です

湿度とは、空気中に含まれている水蒸気量の割合を示す指標です。理論的には、水蒸気ゼロであれば湿度0%です。ただしこれは通常の生活状態ではありえません。もしなったとしたら危険な状態です。

逆に結露が現れる、霧が出たり雨が降る状態は、ほぼ100%になります。つまり湿度が低ければ、液体の雨が地上へ届く前に気体の水蒸気となって空気中へ吸収されてしまうからです。こちらも現実的には100%を超えることはありません。

とはいえ湿度100%とは、どんな状態でしょうか。そもそも空気中の水蒸気濃度は数%にすぎません。イメージが難しいので、湿度も軽視されるのでしょう。

2.絶対湿度とは水蒸気の密度です

湿度の指標はいくつかあります。とはいえあまり専門的に考えず、一般的な指標に止めましょう。まずは絶対湿度です。

絶対湿度とは、水蒸気の密度です。通常は体積1立方メートルの空気に含まれている水蒸気(気体の水)の重さをグラムで現します。単位はg/mです。

なお物質の体積は温度によって変化します。つまり温めると膨張し、冷えると収縮します。冷蔵庫で保存していた瓶詰のふたが開きにくい理由は、冷えて金属のふたが縮んでいるためです。

空気も同じです。気温が上がると体積が増えます。とはいえ重さは温度によって変わりません。そのため温かくなる、たとえば昼間は、体積当たりの水蒸気が減るので湿度は下がります。逆に寒くなる、夜間は湿度が上がります。

3.天気予報では相対湿度が使われます

天気予報で使われる湿度は、相対湿度です。通常は小数点以下を四捨五入して整数で表記されます。

相対湿度とは、ある気温における飽和水蒸気量(後述)に対する今の水蒸気量を比率で示した値です。一般的には下式で求めます。

相対湿度(%)=今の空気1mに含まれる水蒸気量÷その気温における飽和水蒸気量×100

最近はあまり見られませんが、乾球と湿球を使った乾湿計を使うと簡単に測ることができます。

4.飽和水蒸気量に達すると結露が起きます

相対湿度を求める際に重要な数値は、飽和水蒸気量です。これは、ある温度の空気が最大限含むことのできる水蒸気量です。単位はg/mです。

飽和水蒸気量は計算で理論値を求めることができます。たとえば通常の1気圧であれば0℃で4.8g、10℃で9.4g、20℃で17.2g、30℃で30.3gになります。気温が高いほど飽和水蒸気量が多くなるので、相対的に湿度は低下します。

なお空気中の水蒸気が飽和水蒸気量に達した時の温度を露点と呼びます。この温度以下になると、空気中の水蒸気が液体になります。いわゆる結露が起きた状態です。

たとえば冷たいペットボトルのジュースを放置すると周りに水滴がつきますね。これはジュースによって空気中の水蒸気が冷やされて露点に達し液体の水になったからです。もちろんジュースが漏れたわけではありません。

5.沸騰と蒸発は違う

紛らわしい用語ですが、沸騰(ふっとう)と蒸発(じょうはつ)は違います。

沸騰とは、熱っせられることにより気化した水蒸気の泡が液体の内部から出ていく現象です。水の場合は100℃近くで起きます。この時の温度を沸点と呼びます。厳密には99.974℃です。

ただし高い山など気圧が低い場所では100℃以下でも沸騰します。ちなみに富士山の山頂における水の沸点は88℃です。逆に気圧が高いと沸点が上がります。これは圧力釜が効果を発揮する原理です。

蒸発とは、水面から水蒸気が逃げていく現象です。これは常温でも起きています。いわゆる洗濯物が乾く原理です。

とはいえここには湿度が関係してきます。つまり湿度が高いと、水面へ戻っていく水蒸気量が多くなります。実質的な蒸発量が減るので、洗濯物も乾きにくくなります。

体温を下げる方法

1.汗をかいて気化熱で下げる

汗をかきたくない人も多いでしょうが、汗は体温調節に欠かせない生体反応です。つまり体表面を汗で濡らし、そこで生じる気化熱によって体温を下げようとしています。そのため無闇に制汗剤を使うのは危険です。

なお気化熱とは、化学的には蒸発熱と呼ばれますが、液体が気体に変わる際に熱を奪うことです。夏の夕方に打ち水をするのは、この原理を使っています。また注射の前にアルコールを塗るとひんやりしますが、これも同じ働きです。

冬の間に汗をかく習慣がなくなると、汗腺が衰えてしまうようです。だから初夏はまだ汗腺が未発達なので、30℃を超えなくても熱中症が起きやすいと考えられています。お風呂などに入って汗をかき、汗腺を鍛えましょう。

2.身体を濡らして冷やす

汗が嫌な人は、濡れたタオルで身体を拭きましょう。体表面が濡れていれば汗と同じ作用をして熱を放出してくれます。つまり乾いたタオルで拭くよりも、濡れたタオル、ウェットティッシュなどを使った方が熱中症対策になります。

ただし周りの湿度が高いと、上述したように汗が蒸発しにくくなります。そのため体温を下げることができず、体内に熱が籠りやすくなります。湿度が高い場合には、より一層注意が求められる理由です。

3.水冷式で体内から下げる

汗をかく一方で、身体の中からも冷やす仕組みがあります。それは血液の働きです。基本的に人間の身体は水冷式です。冷たい血液が体内を循環することで冷やします。そのため体温が上がった際には、首筋、わきの下、太腿の付け根などの太い血管を冷やすことが推奨されます。

具体的には冷たいジュースのボトルや缶をわきの下、顎の下に当てます。脳へ冷やされた血液が送られます。ちなみにおでこを冷やす方法は、体感的な気持ちよさはありますが、熱を下げる効果は低いようです。

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エアコンで湿度を下げよう

日本の夏は熱帯と同じくなりました。北海道でも猛暑日を記録しています。もはや逃げ場はありません。冗談ではなく、死にたくなければ我慢せずにエアコンを使いましょう。ただしその際には湿度管理を重視しましょう。

身体が冷えるのを心配してエアコンを避ける人が多いようです。とはいえ死活問題です。適切にエアコンを利用しましょう。冷房よりも送風や除湿を上手く活用しましょう。それだけでも体感温度が変わります。

ちなみにアラブなどの砂漠地帯は日本より気温が高くなります。とはいえ熱中症には罹りにくいようです。その理由は湿度が低く乾燥しているからです。高温よりも高湿の方が体調には良くありません。

直接冷風が当たらないようにすれば、夜中に点けっぱなしでも問題ありません。逆に寝苦しくて夜中に目覚める、そうして睡眠不足になった方が熱中症のリスクを高めるようです。夏は覚悟して、湿度を下げるためにエアコンを使用しましょう。

乾燥しすぎも危険です

蒸し暑さを解消するために湿度を下げるべきですが、下げ過ぎてもいけません。つまり乾燥すると喉を傷めたり風邪、インフルエンザに罹るリスクがあるからです。実際に2017年7月、都内の学校でインフルエンザが流行りました。

もちろん乾燥はお肌にとっても大敵です。乾燥肌になれば、紫外線にも弱くなります。部屋の適切な湿度は40~60%と考えられています。適度にエアコンを使いましょう。そして保湿に努めましょう。

湿度計を使おう

熱中症対策は気温を下げるだけではいけません。湿度も大切です。言い換えると28℃以下でも湿度が80%を超えていれば熱中症のリスクが高まります。そのため湿度計を使いましょう。100円ショップでも売っています。ちょっと意識する程度でも、健康管理につながります。

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