スポンサーリンク

2017年7月28日、経済産業省管轄の資源エネルギー庁は「核のゴミ」の最終処分場有望地を公表しました。全国に1750の自治体がありますが、そのうち半分以上の約900が処分場として有望と評価されています。

(参考:放射性廃棄物について|原子力政策について|資源エネルギー庁

国に選ばれて嬉しくもあり、嬉しくもなし?葛藤があるのも事実です。

そもそも核のゴミとは何か?どうやって処分すべきなのか?感情論を煽ることなく科学的に考えることが求められています。

核のゴミとは

1.核のゴミとは原発の燃えカスです

核のゴミとは、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物のことです。

簡単に言えば原発の燃えカスです。もちろん火力発電所からも灰がでます。この場合ならセメントの材料にするなど利用価値があります。

ただし核のゴミに関しては、放射線が飛び出るリスクがあります。これが人体に有害?遺伝子を傷つける危険性が指摘されています。放射線は金属の壁でも防ぐことができません。見えないからこそ怖いという理由もあります。

2.地中に埋めるのが現実的な方法のようです

核のゴミは地中深くに埋める!これが現状の科学において最も確実かつ安全な方法です。

具体的には廃液をガラスに混ぜ、それをステンレスの容器に入れて固めます。そうした塊を地中深くに埋めます。

平成12年に施行された「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」第二条では、地下300メートルより深い地層に処分すべし!と定められています。ただし300メートルに根拠はあるのでしょうか。

この疑問に対して原子力発電環境整備機構(NUMO)のサイトでは次のように答えています。
「原子力委員会などで地下数百メートルよりも深い地層に処分するとされてきた考え方や、アメリカ等の諸外国における処分計画の深度が地下300メートルよりも深いことなどを踏まえています。」

(参考:地下300メートルの根拠は何ですか?|NUMO(ニューモ)原子力発電環境整備機構

わかったようなわからないような、他人任せの根拠です。本当に信頼できる方法なのでしょうか。

選定された有望地とは

今回示された有望地を示す「科学的特性マップ」では自治体ごとに4段階で区分しています。

  1. 好ましくない特性があると推定される地域(地下深部の長期安定性等の観点)
  2. 好ましくない特性があると推定される地域(将来の掘削可能性の観点)
  3. 好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い地域
  4. 輸送面でも好ましい地域

1の観点は、上述の処分方法を考えれば当然でしょう。
つまり火山・火成活動、断層活動、隆起・浸食、地熱活動、火山性熱水・深部流体、未固結堆積物、火砕流等によるリスクがあるからです。
保管容器が壊れるリスクは否めません。

2の観点は、将来的に鉱物資源の発掘が行われる可能性を秘めています。
掘り起こすかもしれない場所に埋めるのは、おかしな話なので納得できます。1%の可能性であっても残しておくべきでしょう。ただし南関東ガス田?東京を除外する言い訳のような気がしないでもないです。そんなとこを掘るのでしょうか?

3の観点は、特に問題はない?そうした消極的選択から選ばれた地域です。
言い換えると拒むための理由がないというだけです。あまり納得できる根拠とは言い難いでしょう。

4の観点は積極的に選ばれた地域です。
特に海上輸送という手段を考慮すれば海沿いが選ばれるのは、コスト的、安全面からも理にかなっています。しかし東海地方の海沿いが選ばれています。南海トラフ地震でも耐えられるのでしょうか。

基本的な考え方は、全国平等です。ただし日本は地震列島なのでリスクのある場所は避けましょう。とはいえ積極的に選ぶ理由こそ提示してもらいたいですね。どこでもよかったでは、ちょっと悲しいです。

スポンサーリンク

長年決まらなかった理由は何か

核のゴミをどうするか?古くて新しい問題です。

30年以上も前から議論されていたはずですが、長年決まらなかった理由は何でしょうか。

1.ノットインマイバックヤード

最終処分場が重要な施設であることは誰もが理解しています。しかし自分の家の近くである必要はない?ノットインマイバックヤード(Not In My Backyard)という言葉があります。略してNIMBYニンビー私の裏庭に作らないで!

自分勝手な心理です。とはいえ誰もが否定できないことです。突然「あなたの家の庭に埋めます」と言われたらどうしますか。素直に了解できるでしょうか。もちろん相応の代替地に引っ越せたり、補償金はもらえたとしてもです。

先祖代々伝わる土地だ!そう言われたら、国は断れるのでしょうか。当然ですが公共の利益のためとして法的に接収することは可能です。そもそも先祖代々の土地?それは正当な理由でしょうか?地球は誰の物か?誰もが原点に戻って考えるべきでしょう。

2.将来的に解決できると考えていた

これまでの原発政策は、トイレなきマンションと揶揄されてきました。

つまり必然的に廃棄物が出るのに、置き場や処理法を後回しにしてきました。

この理由は、当時の科学レベルでは難しくても、10年後には解決策が現れる!

楽観視して見切り発車したのも事実です。しかし30年経っても何らの具体策はありません。本当に難しいのか?研究を疎かにしていたのか?単に先送りしてたのか?どれが正解か、わかりません。

もちろん放射性物質は見えないし、実験をするにしても規制があって難しいでしょう。とはいえ地震学者の問題と同様に、専門家は何をしていたのか?非難は免れません。

3.実利を優先してきた

広島と長崎に落とされた原爆の結果を見れば、核物質の怖さを誰もが理解しています。とはいえ実利を優先しました。地球温暖化の元凶とされる二酸化炭素を減らすという錦の御旗も味方しました。しかし結果はどうか?

核のゴミに関しては地球温暖化以上の問題があります。直接命を奪うことになるからです。環境破壊どころではありません。チェルノブイリ事故で示されたように、事実上当該エリアに人間が住めなくなります。

核のゴミを安全に処理できるのか?この点に関しては科学的な根拠はありません。そもそも10万年以上保管する?非現実的な話です。人類が誕生してから1万年しかたたないのに、10万年後の話をする?鬼が爆笑しそうです。

核のゴミを受け入れる際の心構えとは

1.基地問題と混同してはいけない

沖縄の基地問題と混同していはいけません。米軍基地は、地政学的に沖縄が重要だから設置されているのです。長距離を高速で飛び続けられる戦闘機が実戦配備されない限り、本州で代替地を探すことは難しいでしょう。

しかし核のゴミは違います。こちらは地質的な安全性が優先されます。活断層の中に埋めるなどは科学を無視した言動です。もちろん尖閣諸島に埋めようとすればどうなるか?隣国にも相談すべきでしょう。

2.最大多数の最大幸福を考えるべき

誰もが受け入れるべき!わかっていますが、自分が当事者になりたくはありません。ゴミ処理場や火葬場、飛行場など、最大多数の最大幸福を考えるから、何とか受け入れているだけです。ないと困るからです。

とはいえそれほど大規模ではなかったからでしょうか、ないと困るのにほとんど議論されてきませんでした。

これからは国民全員が自分のこととして考える。自分が引っ越すことも念頭に置くべきでしょう。

3.報奨金を出すべきか

原発施設を受け入れている自治体には交付金や補助金が支給されます。もちろん核のゴミを受け入れる自治体があれば、同じようなことをしてもらえるでしょう。経済的に困窮する地域であれば、受け入れる可能性もありそうです。

現代版姥捨て山状態になるかも?最終的にはどこかに決めなければならないのでしょう。国が決めるしかありません。

当初は反対運動などが活発化するでしょうが、お金で解決するのが現実的な手段でしょう。

ある意味では災害、事故です。そうした割り切り方も、お国のため?必要になります。

本当に適切な場所はどこか

1.国会の地下に埋めればよい

原子力発電所は、東京や大阪などの大都市へ電力を供給するための施設です。なのになぜ福島や新潟、福井などの地方都市に作られているのでしょうか?東京湾や大阪湾に作らない理由は何か?事故が起きた時の犠牲が大きいからです。

前復興大臣が失言?東北だったからよかった!そこだけを取り出してはいけません。見方によっては的を射た発言です。東京直下型地震、南海トラフ地震、東京だったらどうだったか?日本は壊滅します。

核のゴミという誰もが厭う問題は、政治的解決が不可欠です。

また安全と言うならば政治家や役人が集まる場所に埋めるべきなのでしょう。地質的な問題を抜きにすれば、国会議事堂のある永田町や役所が密集する霞が関に埋めるべきです。

そこでは記憶を失う人が多いので、将来的な心配はなさそうです。

2.原発の下に埋める

東日本大震災の後、原子力発電所の安全性が問われています。そもそも活断層の上に作ってはいけない!しかし電力会社の言い分は、施設の下に活断層はない!その一点張りです。

原子力発電所のある場所が地層的に安全ならば、その地下を処分場にすればよいのでしょう。

ゴミが出た場所で処理する!誰もが納得する方法です。それができない理由はあるのでしょうか。

受け入れたらヒーローになれるか

今この時点で、自治体の長が手を挙げたらどうなるか?

ヒーローになれるでしょうか。挙げた後に選挙を行い信を問えばよいのです。そこまで勇気がアリ、かつ真摯な政治家はいるのか?

国民は、そうした政治家を信じ、ついていくものです。本当のリーダーと呼ばれ歴史に名を遺すでしょう。

スポンサーリンク