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日本時間の2017年9月6日午後9時頃、大規模な太陽フレアが起きたようです。日本への影響は2日後の9月8日早朝から現れました。

とはいえ致命的なトラブルは発生していません。しかし今後もっと大きな太陽フレアが生じる可能性はあります。

そもそも太陽フレアとは何でしょうか?

私たちの生活にどんな影響があるのでしょうか?個人的な対策はできるのか?基本的なところから考えてみましょう。

太陽フレアとは

1.大規模な爆発です

太陽フレアとは、太陽面爆発とも呼ばれます。

太陽では常に爆発、正確に言うと熱や光を発する化学反応が起きています。その大規模なものをフレアと呼びます。

特殊なカメラで撮影すると、炎が噴き出ているように観測できるからです。

太陽フレアの多くは黒点の近くで発生します。大規模なものは直径10万キロメートルを超えることがあるようです。今回も地球が数個入る大きさでした。

ちなみにフレアflareとは、揺らぐ光や炎、燃える状態などを意味しています。またひらひら広がっているフレアスカートの語源でもあります。

2.電子機器が故障する可能性があります

太陽フレアが起きると何が問題なのでしょうか。

太陽フレアは、地球の磁場を乱します。上空にある人工衛星や地上にある電子機器、発電施設に障害を与える可能性が指摘されています。

太陽フレアが起きると、核融合反応によって作られたプラズマ、すなわち電気的性質を持った微粒子が飛び出します。それが宇宙空間を一直線に進みます。その先に地球があれば、ぶつかります。

ただし、地球には地磁気があります。つまり南極にあるN極から北極にあるS極に向けて磁力線が走る磁場があります。

通常は、この磁場によって軽微な微粒子や宇宙線などをバリアしています。

とはいえ、今回の太陽フレアは通常の千倍以上とも推計されています。バリアそのため地球の磁場を乱すのです。

太陽フレアによる実際の被害として、1989年カナダで大規模な停電が起きました。また2003年は日本の人工衛星が故障したようです。幸いなことに当時はまだスマホやGPSなどが普及していませんでした。したがって日本で大きな被害は起きていません。

しかし、今は違います。実際に

  • ネット接続ができなくなった
  • 短波ラジオが雑音で聞こえない
  • カーナビなどのGPSの位置情報がずれた
  • 船舶無線が使えない

そんな報告があります。それでも生活に支障がでるほどのトラブルは起きていないようです。

3.人体には影響がありません

電子機器に障害を与えますが、人体への影響はないようです。

地球の周りにある磁場は乱れますが、磁石の力は人間に直接働かないと言われます。

だから身体に磁石を貼っても?効果があるかは疑問です。

ちなみに携帯電話が登場した当初、電磁波が人体に影響を与える?そんな説が流布しました。実際に高圧電流が流れる鉄塔の近くにいると体調が崩れる?そうした話もあります。
とはいえ、科学的に解明されているわけではありません。

個人でできる対策は

太陽フレアは自然災害です。いつ起きるかわかりません。地震や台風と同じく、個人でできる対策を考えておくべきです。

1.非常持ち出し品を確認しましょう

非常持ち出し品を確認して、大規模停電などインフラがストップした場合に備えましょう。

電気が止まるともちろん暗くなります。電気製品は使えません。浄水場がストップすれば水道も止まります。冬ならば暖房器具が不可欠です。スマホの充電もできません。テレビやネットにつながらないので情報が得られません。

2.電子データのバックアップをしましょう

電子機器への影響が心配されています。そのため電子データのバックアップをしておきましょう。

CDやDVDは大丈夫でしょうが、HDDやUSBメモリはわかりません。

もちろん地上にある個々の電気製品まで届くことはないと言われますが、使わない電気製品は、コンセントから抜いておきましょう。

雷のように大きな電流が急激に流れたりする可能性は否めません。

3.ニュースをチェックしましょう

大規模な太陽フレアが起きれば、今回のようにテレビや新聞で報道されます。

そのため常にニュースをチェックしましょう。それだけでも心構えが変わります。備えることができるでしょう。

知ることが最大の防御法です。
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太陽による電磁パルス攻撃です

「北朝鮮による核実験、そして電磁パルス攻撃があるのでは?」と危惧する専門家もいます。

とはいえ太陽フレアは、自然による電磁パルス攻撃と考えることもできます。原理としては同じです。

そのため今回を教訓として準備しておくことはできそうです。

太陽フレアの大きさ

太陽フレアは規模に応じて等級付けされており、小さい方からA、B、C、M、Xという文字で表します。

一文字違うと約10倍の強さになります。つまりXはMの10倍です。ただしXの上はありません。また、数字を添えて10倍未満の値を示します。

たとえば今回観測したうち、一番大きな太陽フレアはX9.3でした。前後1週間でMクラスの太陽フレアが数回発生しています。

ちなみに上述した2003年の太陽フレアはX28.0で過去最大です。1989年はX20.0で同2位です。

なお、具体的な太陽フレアの規模を測る単位は、太陽から放出されるX線の強度を1平方メートル当たりのワット数(W/m2)で表します。

太陽フレアは予測できる

コンピュータなどの電子機器に依存する現代社会では、大規模な太陽フレアが起きると日常生活に支障を来すリスクもあります。

そこで、太陽フレアの被害を予測する体制が作られています。これを宇宙天気予報と呼びます。

日本では東京都小金井市にある国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が行っています。

同機構の基本的な任務は情報通信・放送事業に関する研究ですが、通信に障害を与える問題についても調べています。

具体的な予報は、同機構内にある宇宙天気情報センターが実施しており、下記サイトから誰でも見ることができます。

太陽の活動状況を常時観察することによって、太陽風の流れ、それによって磁場がどう変化し、どんな影響が考えられるか、情報提供しています。

NICT 宇宙天気情報センター

特に短波を使う漁業無線、もちろん人工衛星を利用している事業者などにとって重要な情報です。

完全に被害を防ぐことはできなくても、事前に影響の大きさを知ることができれば、注意喚起することはできます。

太陽フレアにはメリットはもある

1.オーロラが観測できるかも

太陽から届く電磁波やプラズマなどが、地球の地磁気に影響を与えることは多々あります。

もちろん有害なものもありますが、私たちにとってメリットもあります。それがオーロラです。

基本的にオーロラは極地方でしか観測されません。

しかし大規模な太陽フレアが起きると、北海道辺りの緯度でも現れる可能性があります。実際に2015年3月18日に北海道陸別町で低緯度オーロラが確認されました。

残念なことに今回は観測できなかったようですが、今後は太陽フレアに伴う天文ショーとして期待できるかもしれません。

2.宇宙の仕組みが理解できる

太陽フレアを観測することによって太陽の仕組みが理解できると期待されています。

たとえば宇宙航空研究開発機構JAXAは、地球を周回する太陽観測衛星「ひので」を使って太陽から適宜情報を得ています。

太陽は一番身近な恒星です。

そのため太陽を知ることで他の恒星を知ることができ、宇宙の仕組みに関する手がかりを得ることも可能です。

さらに地球の地磁気、大気、電離層などの状況もわかります。

3.エネルギーを有効利用できるかも

送電施設に被害をもたらしたことを逆にたどっていけば、電磁波や放射線が地球に届く、働くしくみも解明できます。

現代の科学では難しいですが、

  • 雷のエネルギーを蓄えて電気として利用する?
  • 太陽フレアを受け止めて溜める?

可能性を完全に否定することはできないでしょう。

太陽から届くエネルギーと考えれば、大きな違いはありません。

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