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2017年10月26日、太陽系外から来たと思われる天体を観測したとの発表がありました。

観測したのはハワイ大学の研究者です。同年9月2日に水星の近くを通過し、そこで太陽の強い重力の影響を受け、急カーブして去って行ったようです。

これが本当に太陽系外から飛来した天体であれば、人類が初めて太陽系外を観測したことになります。

方角から考えると、こと座のベガから来たようにも見えるようです。リアルおりちゃん(織姫)でしょうか?(※編集註:auのCMに出てくる、おりちゃんです。)

今年一番のビッグニュースかもしれません。

彗星(すいせい)とは

今回観測された天体が、実際に彗星なのか、または小惑星なのか?本当に太陽系外から来たのか?それはわかりません。

とはいえ彗星とは何でしょうか。

1.彗星とは

星の種類

星にはいくつかの種類があります。おさらいしておきましょう。

  • 恒星:太陽のように自ら光り輝いている星
  • 惑星:恒星の周りを公転している星、例えば地球です
  • 衛星:惑星の周りを公転している星、例えば月です
  • 小惑星:惑星の定義には当てはまらないが太陽の周りを公転している天体

なお惑星の定義に関しては、下記を参照してください。

参考「NASAが太陽系外惑星を発見!地球外生命体の探し方

そして彗星があります。別名・ほうき星とも言われます。

「彗」は掃除道具の箒(ほうき)という意味です。

本体から尻尾が伸びているように見えるので、これがほうきの形をしている?そこからほうき星と呼ばれるようになりました。英語ではcomet(コメット)です。

彗星は岩や氷のかたまり

彗星の本体は、小さな岩もしくは氷のかたまりです。

一般的に直径は数キロメートルですが、今回発見された天体は直径が400メートルほどと推定されています。

それが太陽の近くを通ると、氷の一部が解け、それが粒になって周りに広がるため、ほうき型になります。

約4000個の彗星が発見されている

これまでに発見された彗星の数は4000個近くあります。2017年に地球の近くまで来ると予測されているだけでも64個あるようです。

もちろん上述のように小さい天体なので肉眼では見えません。それでも日々コメットハンターと称される人たちが、新たな彗星を発見しようと望遠鏡を覗いてます。

彗星のタイプ

なお彗星は大きく2つのタイプがあります。

ひとつは楕円軌道を描くタイプ、そしてもうひとつは放物線軌道を通るタイプです。

2.楕円軌道をとれば周期性がある

一般的な彗星のイメージは、楕円軌道を描くタイプかもしれません。

有名なのは約76年毎に回ってくるハレー彗星です。これはイギリスの天文学者エドモンド・ハレーが1682年に「発見」し周期性を指摘しました。

ただしハレー彗星だと思われる天体に関しては「日本書紀」など多くの古文書に記録が残されています。

直近は1986年でした。次回来るのは2061年の予定です。

地球などの惑星もそうですが、真ん丸の軌道を描いていません。

すべて太陽をひとつの焦点とする楕円軌道を描いています。

それが極端になると、フランスパンの周囲のように長細くなります。

ちなみに楕円とは、焦点と呼ばれる2つの点からの距離の和が等しい点を結んでできる閉じた曲線です。

3.放物線軌道の彗星は二度と出会わない

飛んできて、太陽の近くで曲がって、二度と出会わない彗星もあります。これは放物線軌道を描いているからです。

今回の天体は、このタイプと考えられています。

放物線とは、ボールを投げた時の軌道です。

数学的には二次関数です。身近な物にも応用されています。

衛星放送を受信するパラボラアンテナの湾曲は、放物線です。そもそもparabolaとは放物線という意味です。

数学的には離心率という値を求めます。これが0だと真ん丸、1未満であれば楕円、1ちょうどなら放物線、1を超えると双曲線になります。

彗星の細かい軌道を計算することにより、どこから来てどこへ向かうのか、おおよそ理解できます。

彗星はどこから来るか

彗星はどこからくるのでしょうか。諸説あります。そして様々なところから実際に来ているようです。

1.小惑星が軌道を外れる

そもそも小惑星と彗星の違いはあいまいです。

ほうき星のように尾を引いて見えるのが彗星、それ以外の小さな天体が小惑星!

その定義だと、太陽の近くへ行かないと尾ができないので、小惑星と「誤認」されている彗星もあるようです。

言い換えると、小惑星が軌道を外れてできる彗星があります。

映画にもなった小惑星イトカワも楕円軌道を描き、地球や火星の軌道を交差します。将来的に地球にぶつかるリスクもあるとか。

なお途中にある惑星の重力によって周回軌道が曲げられることもあります。場合によっては惑星に衝突することもあるようです。

実際にシュメーカー・レヴィ第9彗星は、1993年に木星軌道に取り込まれ、翌年木星に衝突しました。

2.エッジワース・カイパーベルト

地球と太陽との距離、約1億5000万キロメートルを1天文単位(AU)と言いますが、太陽から約30~50AUの辺り、最も遠い惑星である海王星の外側に、小さな天体が帯状に集まる場所があるようです。

提唱者であるエッジワースとカイパーの名前をとって、エッジワース・カイパーベルトと呼んでいます。

そこにある小惑星が、何らかの原因によってそれまでの軌道から外れ、太陽の重力に惹きつけられるように動き出したのが彗星だと考えられています。

とはいえ軌道を変える原因は、明確ではありません。別の彗星が動くことによる引力の可能性もあります。

3.オールトの雲

エッジワース・カイパーベルトのさらに先、太陽系の淵とも言える場所に、これも提唱者であるオールトの名前から、オールトの雲と呼ばれるエリアがあります。

そこも彗星の生産地のようです。

オールトの雲は確認されているわけではありませんが、太陽から1万天文単位の距離で球状に広がっていると考えられています。太陽の重力圏から外れる辺りです。

こちらも何が原因で軌道を変えるのかは不明です。

4.太陽系外から来る可能性は

今回観測された彗星は、太陽系外から来たと考えられています。その理由として、軌道の離心率が1を超えた双曲線を描いていることです。

もちろん、これまでも離心率が1を超える天体が観測されています。

とはいえその多くは、木星などの重力によって軌道が変わってしまったからです。

観測技術の進歩もありますが、今回は、太陽系外天体の可能性が高いようです。

なお彗星特有の尾を伸ばしていないことから、同天体は最終的に小惑星として落ち着く可能性が大です。

どちらにしても太陽系外から太陽系内に入ってきた天体を初めて観測したことになります。さらに詳細な分析が期待されます。

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太陽系外を知ることはできるか

太陽という恒星を中心とした天体の集まり、空間を太陽系と呼びます。

2017年現在、惑星が8個、冥王星などの準惑星が5個、そして衛星が200個近く確認されています。

とはいえ、未だ発見されていない小惑星・彗星・準惑星もあるはずです。

では太陽系の果てはどこでしょうか?

それが上述したオールトの雲だと考えられています。その先には何があるか、広大な何もない空間が広がっていると想像されています。

そして隣の恒星系までは約4光年離れています。そこには地球型惑星があります。

現状の科学技術では、有人飛行で太陽系を脱出することはほぼ不可能です。

しかし、1977年にNASAが打ち上げた惑星探査機ボイジャー2号が、2017年現在エッジワース・カイパーベルト帯辺りを飛行中だと思われます。

2030年頃まで理論上は通信可能とされています。何らかの電撃ニュースが流れるかもしれません。

秋の夜長は星を眺めよう

秋から冬は空が澄んでくるので星の観察がしやすい季節です。特に冬は明るい星が多く見られます。

もちろん防寒対策は必要ですが、秋の夜長は星を眺めましょう。

ちなみに2017年11月18日はしし座流星群が極大になります。新月なので観測には最適です。

また同年12月14日には双子座流星群が極大になります。こ

ちらも下弦と新月の間に当たるので、十分観測可能です。

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